垂水神社のつれづれ

森と滝とお社でのできごと

きのこ

2016年09月21日 | 日記
雨風の続く中、湿気の多い空気が境内を包みます。
先日までの猛暑が嘘のようにひんやりしています。
ふと足元を見るとついこの間までなにもなかった所にキノコが姿を見せています。
種類も形も様々です。

↓ エノキの切り株の根元です



↓ どんぐりの木の下です




江坂付近から見た鎮守の森

2016年09月16日 | 日記
北大阪急行電鉄(御堂筋線)江坂駅と緑地公園駅の間から東側を見ると、林立する高層ビルの間に垂水神社の鎮守の森がこんもりと茂っています。



吹田市は北部にはまだ緑地帯が残っていますが、南部は残念ながらまとまった緑地帯がありません。
その中で残っているのは、南東部では吉志部神社周辺、中南部では片山神社周辺、そして南西部では江坂神社周辺と垂水神社周辺という具合に、公園や川以外ではすべて神社の森ということになります。
かろうじて神社の周辺だけが開発をまぬがれている。
逆に言うと神社があるから開発されずに緑が残っていると言えます。




今年の夏の異常な暑さ、特に南部の和歌山県潮岬よりも大阪府の都市部のほうが気温が高い理由が何であるかを考えれば、私たちがこれから何を残していかなければならないか自ずとわかるように思います。
ただ緑が多いといいな、という感覚だけではなく、使命感のようなものを持ってお守りしていかねばならないと思うこの頃です。

葛の花

2016年09月14日 | 日記
最近、不動社参道の津くよみの池付近から高登社にかけて、紫の花びらが落ちています。
どうやら葛の花らしいのですが、いくら上を見てもどこで咲いているかわかりません。
きっと山の上の方にあるのでしょう。
ツルと葉は地面を這っていますので、そこら中にあり、どんどんと参道に伸びてくるので頻繁に切っています。
葉とツルと花びら、そして甘い匂いはあるけれど、咲いている姿はない。
なんとも不思議な感じです。
調べてみると、葛は、マメ科クズ属のつる性の多年草。日本では、根を用いて食材の葛粉や漢方薬が作られ、万葉の昔から秋の七草の一つに数えられています。
濃紺紫色の甘い芳香を発する花が8月から9月に咲くので秋の季語ともなっています。

↓こんな花びらです


↓結構な量です


↓万葉の歌碑にも落ちています

サワガニの調査

2016年09月02日 | 日記

 ↑ 調査員

垂水神社北側に広大なグランドを所有していた日本生命保険相互会社が、昨年、敷地を大林新星和不動産株式会社に売却しました。
グランド跡地は300戸の戸建て分譲住宅地として開発されることが決まっています。
その開発事業によって周囲の環境がどのような影響を受けるのかを調査するため、開発事業を請け負う会社が本日神社に来ました。
今日の主な目的はサワガニの生息についてということです。
毎朝の境内清掃時によく見かける場所に調査員の方を案内しました。
基本的に水辺の落ち葉の下にいますので、そこへ行って落ち葉を掻き分けると、案の定いました。
しかも稚ガニが母ガニの腹部で保護されているタイミングでしたので、ワラワラと出てきました。
調査員が写真を撮って、すぐに元の場所に戻しました。





サワガニは日本固有種で、一生を淡水域で過ごす純淡水性のカニです。
川の上流域から中流域にかけて生息し、和名どおり水がきれいな渓流(沢)や小川に多いので、綺麗な水の指標生物ともなっています。
垂水の水がきれいであることの証拠ともいえる生き物です。

宅地開発は時代の流れでありましょうが、長くこの水を寄る辺として生命をつないできた小さな生き物たちが、住み処を奪われることの無いよう切に願うものです。
このサワガニが住めなくなった場所に、人間が幸福に暮らしていけるとは思えません。