たろおの小屋

昼間は「聖職者」を演じる永遠の若造「たろお」のつぶやき。
仕事のこと,家族のこと,そして脳出血や失語症のこと・・・。

子どもなりの苦労(1)

2024-06-25 19:42:24 | お仕事
「あの子は最近
 周りの文句ばかり言って
 教師の言っていることも聞き入れない!」
そう言って、苛立っているベテラン職員。
まわりの職員も
「そこまで言わなくても…」
と言いながら、その児童の言動を手に余らせている。

以前の私ならが「答え合わせ」の発言をして納めていたが、
最近は職員の成長を促すために、
様子を見るようにしている。

問題の児童は次の通り。
「周りの友達の些細な言動を咎めて、しつこく言い続ける。
 動機は正論だが、厳しい口調で諫め続けて、相手の児童を泣かすまで止めない。
 一旦は収まっても、思い出したように失敗を責める。
 相手の児童が精神的に病んでしまうことが懸念される…」

職員は、
「責めている児童を諫めて止めさせるべき。」
と考えている。
 それが普通の教員の指導である。

 しかし、これは間違えである。
「責める側の児童の動機と心の根底」を探っていない。
 友達を責めている児童は非常に賢く、他の児童が「無神経」「無責任」に敏感に感じる児童である。
しかも、保護者が忙しく、家庭的に放置される場面が多い。
例えば、警報級の大雨の朝、他の児童は送迎されている中を、
びしょ濡れになって、長い距離を歩いて登校している。
保護者が忙しいからか、最近が特に「放置」が顕著である。

その結果、
「おまえは俺に比べて楽な生活をしているのに、
 こんな楽な学校生活ですらも、
 丁寧に行動できないのかよ!」
という苛立ちが募ってしまっているのである。

 彼に必要なのは
「そんなに相手を責めてなかりいるのはよくない。」
という厳しい指導ではなく、
「あなたが頑張っているのは良くわかる。
 あなたの言い分も正しい。
 でも、周りの友達を責め続けても変わらない。
 あなたが手本になってくれれば、私が褒める。
 これからも、手本をお願いしたい。」
という褒める指導が必要なのである。
 実際に、彼は私の指導は素直に受け入れる、
 彼が求めているのは「褒めて伸ばす指導」なのである。

 ベテラン教師が憤り始めてから1週間。
 そろそろ、職員打ち合わせで
「皆さんは、あの児童の行動を、どのように思っていましたか?」
と答え合わせをしよう。
 管理職は「職員室の担任」なのだから……

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