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ひびこれこうじつ

とりとめなく、日々の覚書です。

Take Off!

2018-12-14 12:26:02 | 日々のこと
今日からぽんぽんは、三週間のマルタ留学に旅立ちます。
真夜中のフライトで、チェックインが午後8時。
「おう、フライト夜か。じゃ、学校、来るよな?」
と先生に言われて、いいえ、とも言えず、午前中は学校に、帰ってから荷造りの残りを終え、冬休みの宿題を必死にこなし(もちろん終わっていない)、5時過ぎにおばあちゃんに見送られて家を出ました。
身長の半分以上もありそうなおニューのスーツケースを押したり引いたりしながら、よいしょよいしょと進む姿は、ランドセルに背負われていた昔々の可愛らしさの面影がないわけでもなく、ういういしく思えました。
空港では、荷物の重量を計ってなかった(重量制限を知らなかったw)、Wi-Fiを受け取るのをすっかり忘れる、&思い出したはいいが、手続きの不備であわや受け取れない、なんていうトラブルもあったけど、
「こんなこともあるだろう」
とバカみたいに余裕を持って行ったおかげで、落ち着いてクリア。
Wi-Fiの方は、私も悪かったのに(手続きの時のメアドが間違ってた)、
「母さん、ごめんな。私が確認してなかったんだわ」
と、ぽんぽんに謝られ、まあ、これだけ落ち着いてればいろいろ大丈夫だろうと、ほっとした気分でした。
一緒に行くお友達のママと合流し、空港でご飯を食べ、
「んじゃの。頑張れよ」
「ん」
と、ハイタッチをして、出発ゲートでしばしの別れ。

がんばれ、ぽんぽん。
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東山魁夷

2018-12-02 11:01:32 | art
東山魁夷の唐招提寺の襖絵が、国立新美術館に来ていて、行こう行こうと思いながら、足が痛いとか忙しいとかでいけず、あんなに行こうと決めていたのになんでこうなると、自己嫌悪の塊になりそうだったので、最終日にパンパンに腫れた両足首に湿布を貼って、ロキソニンを飲んで、ほとんど意地で行くことにした。
実は、東山魁夷は、好きなんだか嫌いなんだかよく分からなかった。
東山ブルーとか、青の画家とか、もともと青が好きな私が魁夷を好きにならないわけがなく、何かと気にしていたけれど、正直なところ魁夷の絵を見て、
「わお」
と思ったことはあまりなかったので。
期待が大きすぎるのか、
「んー、やっぱり綺麗だよな、うん、はい、魁夷ですね」
という感じになってしまう。
でも今回は、ちょっと違った。
まず単純に、これまで見た絵より大きかった。そして魁夷の絵だけがずらっと並んでいたので、だんだんと波長があってきたらしい。
「あ、ちょっと思ってた感じと違う。もっと凄い」
ようやく絵の広がりが感じられるようになった。
そして、ブナの木に覆われた深山の斜面を、一筋の滝が流れ落ちる絵が目の前に現れた。
絵のタイトルは、「青響」。
そのタイトルを見たときに、
「あ……」
急に滝の音が聞こえたような気がした。

そこからは魁夷の世界にすっかり入り込んだらしい。
メインの唐招提寺御影堂の襖絵の、東山ブルーの海の波はざわざわと動いているかのようだし、墨絵の山水画はひんやりとした霧に包まれるようだし、桂林の空に光る月明かりに自分も照らされているかのようだった。
「明日から期末試験なんで遠慮しときます」
と言っていたぽんぽんも結局ついてきて、
「日本画もいいね」
と、淡々と言っていた。
着物とか手ぬぐいとか千代紙とか、和物がすごく好きなくせに、日本画より油絵派だったぽんぽんだが、魁夷の青の世界はお気に召したらしい。私が絵の感想を熱く語っていたら、
「母さんの感受性が高いんでびっくりしたわ」
と、これも淡々と言われた。
一種の怪奇現象なのか、くらいに思っていたので、そうか、これが感受性というものなのかと、ホッとした。
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