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→♂♀←_no.7_2012:真紅の海賊船

2012-04-19 21:50:01 | 今月のお薦め_XX.20XX
真紅の海賊船 笹本祐一 朝日新聞出版

どのような経緯か不明だが、どこかに飛ばされたオデットII世を案じるところからはじまる。経緯がわからないというのは、本巻が前2冊からの続きであるにも関わらず、手違いでここから読み始めた読者の事情による。ということで、それを明示する必要がないのに敢えて記したは「多くが狙っている単分子結晶(衝角)が付いているオデットII世がどこかに飛ばされた」という前提からでも、この本を楽しめたということを言いたかったからである。とはいうものの、複線やらシリーズを堪能するなら、前から読むのが普通・正しい読み方と思います。

飛ばされたオデットII世が梨理香さん、グリューエルらイカ墨的な作戦で自由貿易都市明夜に逃げるところ、や梨理香さんによる艦隊指揮のもと、タコ墨的な作戦で時間を稼いでいるところが見せ場といったところでしょうか。
(イカ墨は身代り効果を狙っている。一方、タコ墨は煙幕効果である。ということで同じようなものを吐き出しながら、違う効果にするため粘性のある物質の濃度に違いがある両墨である。この違いにため、われわれはイカ墨を好んで食す結果になっている。←本編に関係ない内容)

おっと、オデットII世がとられた?やとりかえしたところやクリハラ船長のさすがなど、他にも読み処はいっぱいあります。茉莉香さんの活躍はジャッキーについて、学生生活を真面目に送っている故の追求にとどまっているが、今後に期待。なんたって、茉莉香さんは努力の人だから、ジワジワくる成功以外は(主役的役割は)お休み。ということで真紅の海賊ことミューラ・グラントとの初対峙の巻きということなのでしょう。
(だから、いきなり蒼白の髑髏星を読むという選択をしないで、先ずこの巻を
先に目を通しておいて良かったです。)

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