「たにぬねの」のブログ

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今月のお薦め_10.2005==>01.2006

2006-01-31 22:59:33 | 今月のお薦め_XX.20XX
□Matthew's Best Hit Recipes 2 (マシュー・G・南&平野レミ)ワニブックス
祝!10月からゴールデン進出です。
個人的には視聴機会が減ってしまいました、、残念。
今月のお薦め_08.2004では1冊目を紹介でも書きましたので
多くは語りませんが実用的なシリーズです。


□SYNC(シンク) スティーヴン・ストロガッツ 早川書房
実は読みかけです。読み終わったら特集組んで改めて
お薦めしたいですが一刻も早く紹介したいので出しちゃいます。
私にとっては07.2005のかわりに紹介したゾウの時間ネズミの時間レベルの
新鮮な情報、目から鱗的な書籍でした。
内容は同期(シンク)についてです。
本を読み始めるまで考えもしなかったのですが
心臓の鼓動も一万個の細胞(ペースメーカー細胞)が同期している凄さ。
(↑本のはじめの方ですみません。)
この本で紹介されいるものもそうなのですが
いかに同期しているものが身の回りにあふれていたか、
というか同期現象に我々の生活・命が支えられているかを
よみやすくわかりやすく説明してくれる本です。

僕自身もちょっと前まで有機ELの発光(再結合)の同期性を
ずっと考えている時期があったので自己評価としては甘いかもしれませんが
いい方向で考えてたかなぁって。

本文中で蔵本モデルが紹介されますがこの日本語版の監修をされているのが
モデルを提案された蔵本由紀さんご本人で先日、朝日賞を受賞されました。


□ルシフェラーゼ ブルース・スターリング 早川書房(SFマガジン)
人間以外の生物における人的な思考表現をどこまで許すか。
難しい問題です。小さい頃、今より遙かに思慮浅い私は
いろんな動物同士が話をしている(人間だけは話せない)アニメをみて、
いつか人間と同じように動物たちと話せる日が来ると信じていました。
いわゆる、翻訳さえできれば人間←→その他の生物(主に哺乳類や鳥類かな?)
における会話が成立すると思っていたのです。

そういった意味合いではじゃじゃ馬グルーミン★UPに出てくる馬たちの
思考表現も大好きです。
実際、手に取ってみたわけではありませんがバウリンガルも上記の馬たち
のように犬が会話してくれるからよかったのではないでしょうか。
だから、哺乳類、鳥類程度までならわからんでもない。
しかし、本編はクモとホタル。拍手。
刺激されたからガン細胞にチャレンジしよっと!?


□ハイフライト・マイスター 小川一水 早川書房(SFマガジン)
話的オチはともかくとして(悪いといっているのではありません)、
恩着せがましくない細かい科学・社会背景描写が素敵です。


□星々の舟 村山由佳 (文藝春秋)
六つのお話が時系列で綴られたいる一冊です。
第129回直木賞受賞作です。文庫が発売されたのでようやく、読みました。
村山さん自身があとがきで書かれているのですが-以下引用文-
今、せっかく物書きという仕事をしていながら、あの戦争について―人間から有無をいわさず自由を奪い取っていくそれについて何も書こうとしないのは、これはもう、怠慢以外の何ものでもないんじゃないのか。-以上引用文-
決して戦争小説ではないのですが、今、私たちの周りで
よく耳にする事柄について読んだ人がその人なりに考えを踏み込む助けに
なりそうな、私はなったのですが、そのような作品です。

巧さを讃えるようなことしたくないのですが
前の五つの話の後に読む、
名の木散る
は素直に戦後についてそして戦争そのものに対して考えさせてくれます。
 
雲の澪
子どもの神様
がお気に入りかなぁ。考える、人を思いやる心に大人も子供ないのに
大人はそのことを忘れがち?そう、この本は戦争小説ではありませんから。

折角なので私の村山評を。
おとぎ話のような陳腐な設定を研ぎすまされた刃のような話にしてしまう、
非凡な才能をもった作家さんだと思います。

もともと陳腐な話が好きな質なのでその非凡さが私には堪らないのですが
どーもその陳腐さが合わない方が多いようです。
でも、登場人物たちの心の動きを感じながら読むと村山作品の面白さが
感じやすくなると思います。よろしくない表現ですが
星々の舟 が賞を獲ったのはそこら辺のネックが解消しやすい条件が揃っていたのでしょう。




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