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たぬきちのブログ

自身が体験した自己啓発セミナーについて振り返ります

自己啓発セミナーの悪いところ 其の3 ~人間関係にヒビが入る~

2010年08月18日 | セミナーの悪いところ
「自己啓発セミナーの悪いところ」の最後を説明します。

【3.人間関係にヒビが入る】
 これは全て第3段階によるものです。

 第3段階でやることはただ一つ、「勧誘」。

 第3段階までいくと大抵は
 「大切な人に自分が経験した素晴らしいセミナーに参加してほしい」と
 マインドコントロールされているため、親友、恋人、配偶者、家族、親しい同僚が
 勧誘の対象となります。

 私も始めは親友を対象に勧誘しました。

 うまくいかず、家族、同僚と範囲が広がり、最終的には1、2回しか会ったことが
 ない人も勧誘していましたね。

 まぁ、今考えると正気の沙汰ではありませんな。


 さて、勧誘がうまくいかないと、当然ながら私が勧誘を受けた時そうだったみたいに、
 勧誘者との間にヒビが入ります。

 私も親友とけんかみたいになったことがあります。

 ただ、ありがたいことに、私が勧誘した人は全員、今では何事もなかったかのように
 接してくれます。

 ありがたや、ありがたや…。

 本当に周りの皆に感謝しています。


 第3段階で仲間だった人の中には、恋人と別れたり、二度と会ってもらえなくなった
 という人もたくさんいました。

 20年、30年積み重ねてきた人間関係が、こんなバカな勧誘によって壊れていく、
 これほどの悪が他にあるでしょうか。

 セミナー関係者は、
 『親友と思う人間でも、思いが伝わらないのであれば、その程度の関係性しかないんだ。
  セミナーに参加する可能性も低いんだし、親友だなんて勘違いせず、連絡を取るのを
  控えなさい』と平気でのたまいます。

 ただのアホですな。

 それを真に受けていた私もアホですが…。


 幸運にも私は一人も勧誘に成功しませんでした。
 セミナー側からすれば、私は落ちこぼれにあたります。

 当時は「なぜ成功しないんだ。まだまだエンロール(勧誘)の修行が足りないんだ!」
 と、よく自分を責めていたものです。

 でも今となっては、被害者を自らの手で増やすことがなかったので、
 本当に良かったなと心の底から思っています。

 第3段階で4人も5人も勧誘が成功する優秀(?)な受講生もいました。
 そういう人ほどセミナーにのめり込んでいき、洗脳が解けるのが困難になっていきます。
 
 そういう人が洗脳が解けたとき、引きずり込んだ周りの人に対しどう責任を取るん
 だろうな。

 紹介者には絶対に責任があると思います。

 ・勧誘を受けている人へ 
  これは私のワガママだとは思いますが、勧誘する人を恨まないでやって下さい。
  その人の洗脳はいつかきっと解けます。
  今はそっと見守ってあげて下さい。
  そして洗脳が解けたら何事もなかったかのように、変わらず接してあげて下さい。
  きっと向こうから「あの時はすまなかった。どうかしてた。」とお詫びの言葉が
  あるはずです。


 以上、自己啓発セミナーの悪いところでした。 

 これを書いていて、自己啓発セミナーに参加してはいけない、参加させてはいけない、
 そんな思いが益々強くなるたぬきちなのでした~。

自己啓発セミナーの悪いところ 其の2 ~お金のムダ~

2010年08月18日 | セミナーの悪いところ
引き続き「自己啓発セミナーの悪いところ」について説明します。

【2.多額のお金をつぎ込んでしまう】

 私がつぎ込んだ金額。

  第1段階 150,000円
  第2段階 350,000円
  第3段階 1,000,000円
 -----------------------------------
   計   1,500,000円

 私は遠方地からの参加だったため、交通費、宿泊費でかなり吸い取られました。

 私が行ったセミナー会社を含め多くのセミナー会社は、第3段階は3ヶ月間という
 長期にも関わらず、受講料が数万円と一番安いようですね。
 会社によっては0円というところもあるようです。

 生徒に勧誘をさせて、マージン(中間手数料)を生徒に一切渡さず、丸儲けしよう
 ってんですから、そこら辺はやっぱ「金額を抑えておこうか…」みたいな流れ
 だったのかな。

 いやそうじゃないな~。
 きっと
 「勧誘マシーンを育成する総仕上げの第3段階に参加してもらわなければ、
  今までの苦労(?)が水の泡になるから、安くしてでも参加させろ!
  奴らが引っ張ってくる新しい生徒で儲けてやるさ、ひっひっひ…」
 て感じなんでしょうね。
 
 よくよく考えてみれば研修と称して高額セミナーの勧誘をさせ、
 成功しても一銭も還元しないというのはかなり悪どい手口ですよね。

 還元しないという点では、ネズミ講よりタチが悪いような気がします。
 まぁ、どっちもどっちではありますが…。

 
 もし、自己啓発セミナーの勧誘を受け
 「自分が行ったら、勧誘者はいくらか還元されるのかな?」と思っている人がいれば、
 それはほとんどの場合間違いだと思います。

 無償であっても、彼らはあなたをセミナーに参加させたいのです。

 何故かというと、あなたをセミナーに参加させることが自分の使命だと本気で信じて
 いるからです。
 その他の理由としては、成功した場合に得られる感動(これは第1段階3日目で説明
 します)を味わいたい、自分で決めた勧誘ノルマを達成したいということが
 上げられます。

 自分もそんな思いで勧誘していたからよーーく分かります。

 しかし考えてみると、おせっかい極まりないですね。
 忙しい時間を割いて会いに行ってみれば、高額セミナーを勧められる。

 数年連絡を取ってなかった知人から、突然会いたいと連絡があったら警戒して下さい。


 幸いにも当時出張扱いだったため日当が毎日出ており懐は結構潤っていたので、
 百五十万円というのは借金するほどの大打撃というわけではありませんでした。

 とはいえ、貯金がかなり減ったのは間違いありません。

 あの時の百五十万円が今手元にあれば…、と思うと悔しくてなりません。

 「よーく考えよ~、お金は大事だよ~」と身を持って学んだ、痛すぎる体験でした。

自己啓発セミナーの悪いところ 其の1 ~時間のムダ~

2010年08月18日 | セミナーの悪いところ
ここで小休止ネタとしてもう一つ。

自己啓発セミナーの悪いところは以下3つに集約されると思います。

1.生活に支障がでるぐらい時間を取られる

2.多額のお金をつぎ込んでしまう

3.人間関係にヒビが入る

自分を変えるため、よりよい人生を切り開くため参加したセミナーが、
こんな恐ろしい結果を招くわけですから、何ともやるせない気持ちになりますね…。

一つ一つ理由を説明していきたいと思います。


【1.生活に支障がでるぐらい時間を取られる】

 第1段階は丸3日間、第2段階は丸4日間、セミナーにどっぷり浸ることになります。

 第1段階はともかく、第2段階は4日間なので、仕事をしている人であれば、
 1日、2日は会社をお休みしなければならないでしょう。

 私は納品間際の超忙しい中、強引に2日間休みを取って、第2段階に参加しました。

 計7日間、本当に無駄な時間を過ごしてしまいました。

 
 第3段階は最も活動時間が取られる研修期間になります。
 第3段階でやることは主に以下3つになります。

 ①アシスタントへの毎日の電話
  何と3ヶ月の間、アシスタントに毎日決まった時間に電話しなくちゃいけないん
  ですよ!

  電話の内容は、その日のアポイント(会う約束)を誰に取るか、誰を勧誘するか
  といった、「勧誘に関する目標をアシスタントに宣言」するといったものです。

  出張中の新幹線の中だろうが、徹夜明けだろうが、休日だろうが、
  一度でも電話をサボると、または決まった時刻に電話しないと、アシスタントから
  きつーーいお叱りがあるようです。

  私は活動に熱心だったため、3ヶ月間一度も電話を遅らせることはありませんでした。
  ここは我ながら頑張ったな~と思います。ムダな努力ですが(笑)。

 ②勧誘行為
  仕事中であっても、誰かしらに電話、メールで連絡を取るはめになります。
  毎日のアシスタントへの電話で、誰々にアポイントを取ったと報告しなければ
  なりません。

  そして、貴重な休日は人に会って勧誘…。

  私の場合は仙台から東京、長野と遠方地にばかり飛んで勧誘をしていたので、
  移動時間もかなりかかりました。

 ③セミナー会社への定期的な顔出し
  3ヶ月の間何度かセミナー会社に足を運ぶことになります。

  第3段階の講習だけで5回、第1段階、第2段階のサポートで数回、その他諸々
  計15回ぐらいは仙台から東京に通っていたと思います。

  15回っていうとすごいですね。
  3ヶ月16週あると考えると、ほぼ毎週顔を出していたことになります。

  ちなみに、「第1段階、第2段階のサポート」というのは、後輩にあたる受講生達の
  第1段階、第2段階セミナー会場を設営するというものです。

  「自分達が受けた素晴らしいセミナーを、後輩達にも素晴らしい環境で受けてほしい」
  と意気込み、ボランティアでいろいろな準備をします。

  今考えるとタダ働き…。
  まあ、タダ働きはいいのですが、くだらないことに時間を費やしていたと思うと
  泣けてきますね。


 とまあ、こんな感じで第3段階の3ヶ月は四六時中勧誘行為に明け暮れる分けなのです。

 よく3ヶ月間やり通したよな~。

 苦行と思えば少し気持ちが楽になりますが、第1段階からの5ヶ月間、失った時間は
 戻ってきません。

 いや、苦行は何かの役には立ちますが、この5ヶ月間は何一つ役に立ったことがないから
 苦行にすらならないか…。