goo blog サービス終了のお知らせ 

たぬきちのブログ

自身が体験した自己啓発セミナーについて振り返ります

第2段階 其の7 ~まとめ~

2010年08月20日 | 第2段階
以上で第2段階の説明は終わりです。

ここでは全体を通して、第2段階を振り返ってみたいと思います。

実習内容を読んでいただくと、それなりにハードな研修だと想像できると思います。

私もこの4日間はかなりきつい思いをしたと記憶しています。

私はどちらかというと、優等生的な感じだったので、いろんな研修を特に問題を
起こさずクリアしていったと思います。

中にはうまくクリアできずに、または躓いたりして、かなりきつい思いをした人も
いたと思います。


第2段階で精神がおかしくなった人がいたという、他の方のネット報告を見ていると、
それもありえるなと納得できるものです。


第2段階は4日間あったわけですが、あっという間に終わったような気がします。

第1段階の3日間の方が長く感じました。


きっと第1段階は講義メイン、第2段階は実践メインという違いからだと思います。
他の人がどう感じているかは分かりませんが。


それぞれの実習内容を読んでいただけると、実習にはそれぞれセミナー側の意図が
あることが分かっていただけたと思います。

1.超ネガティブフィードバック
  → 第3段階になると受講生に非常にきついことを言って、勧誘マシーンに育て
    上げなきゃならないので、今のうちに耐性をつける。

2.遭難船
  → 世の中を変えるべく立ち上がる人間なんだと思い込ませ、
    第3段階参加への道を自然な形で作り上げる。

3.寸劇
4.外に出て、人前で何かやる
  → 勧誘時に必要な度胸を付ける。

5.第3段階の説明会
  → 第3段階参加を決意させ、後に引けなくする。


上記はあくまで私の想像です。
間違っているかもしれません。

でも、第3段階が終わって洗脳がとけ、振り返ってみるとそうだったんだと
思わずにはいられないのです。


でも意外だったのは、第2段階受講者40人中15人しか第3段階に参加しなかった
ことです。

あの流れで、なぜ第3段階に行かなかったのか…。

もう、当時の仲間達とは一切連絡を取っていないので分かりませんが、
それだけは聞いておけば良かったなぁとちょっと思っています。


以上、第2段階の振り返りでした。

第2段階 其の6 ~第3段階の説明会~

2010年08月20日 | 第2段階
5.第3段階の説明会

第2段階四日目、夕方になろうとするころ、講師が
「第2段階の次には、第3段階というステップがあります。
 どんなものかよく分からないと思うので、実際に受けた人、受けている人に
 説明してもらいましょう!」
と言い放つと、入り口の扉が開き、50人近くの男女がなだれ込んできます。

狭い部屋は講師、アシスタント、受講生、今入ってきた人たちで入り乱れ
100人以上になり、熱気に包まれます。

50人近くの男女とういうのは、言うまでもなく、
第3段階を終えた人達
第3段階受講中の人達です。

ここでは「卒業生」と一括りに呼ぶことにします。

卒業生達はみんな目がキラキラしています。

彼らを見ていると、自分もあんな風になりたいなぁと自然と思ったものです。

そして、卒業生達が次々に前に立ち、
「第3段階に行って変わったこと、第3段階に行って手にした成果」
を披露していきます。

いろんな話が飛び出しますが、大体が
「第2段階までは自分の成長が喜びだったが、第3段階になると人の成長が喜びになる。
 第3段階は自分だけでなく、他人を、世の中を変えていけるので非常にやりがいがある」
といったお話がほとんどだったような気がします。

第2段階も終了間際になると受講者は、

「自分は使命を持った人間なんだ。それに気づいた立派な人間なんだ。
 自分みたいな人を世の中に一人でも増やしていけば、きっと世界はいい方向に向かう」

などと勘違いも甚だしいのですが、そんな洗脳状態になっています。

ですので、「自分の成長+他人の成長+世の中を変えていける(倍満)」
なんて説明をされたら飛びつくのも無理もないと思います。

もちろんこの時に「第3段階はほとんど勧誘しかしません」といった説明はありません。
そんなこと言ったら、普通は参加しなくなりますからね。

でも私はそう言われても参加していたと思います。

もう自己啓発セミナーの虜になっていましたからね。

こういうところは自分が嫌になります…。


そして講師から
「第3段階に行くという人は挙手して下さい!」と言葉があり、
私は迷うことなく手を上げました。

もちろん参加者40人全員上げるだろうと思いましたが、上げたのは半分の約20人。

結局、第3段階に参加したのは15人でした。

第2段階 其の5 ~外に出て、人前で何かやる~

2010年08月20日 | 第2段階
4.外に出て、人前で何かやる
第2段階も4日目に入り、午後の実習を残すのみとなりました。

講師から
「今から指示出します。
 これから外に出て、人前でその指示通りにやって下さい。」
と説明がありました。

指示は人によって様々です。
「歌を歌う」、「ラジオ体操をする」、「漫才をする」等


今までの実習は全てセミナールームの中に閉じたことだったので、
この実習を聞いたときには驚きましたね。

意を決し、一人一人と、外へ出て行きます。

寸劇実習で度胸はついているので、全員が指示通りにやって帰って
きました。

寸劇実習を同様に、度胸をつけるための実習だったと思います。

第2段階 其の4 ~寸劇~

2010年08月20日 | 第2段階
3.寸劇

5、6人のチームに分かれ、寸劇をするよう講師から指示がありました。

寸劇の内容は講師から指示があります。

寸劇に必要な小道具はあらかじめ全て用意されてありました。

1時間ぐらいかけ、セリフ、動作を練り上げ、チーム毎に寸劇が開始されます。


もちろんほぼ全員、演劇なんかやったことありません。

今思うとすごく稚拙な劇だったのですが、当時は他のチームの劇を
観てとても感動していたものです


役はその人がもっている個性と正反対のものが与えられます。

例えば大人しい人であれば、派手でめちゃめちゃな言動を繰り返す人
といったように。

普段と全く違うことをやらせて、度胸をつけさせる。

度胸がつけば、第3段階で勧誘するときに役に立つというわけです。

第2段階 其の3 ~遭難船~

2010年08月20日 | 第2段階
2.遭難船

男性講師から目をつぶるように指示があります。

「あなたはある豪華客船で快適な船旅をしている途中です。
 ところが火災が発生し、船は沈むことになってしまいます。
 不幸にも脱出用のボートは6人しか乗れません。
 ここには40人の船客がいて、とても全員乗り込むことはできません。
 さあ、6人に絞る方法を10分間で考えて下さい。」
 
参加者全員で6人に絞る方法を考えます。

「家族が多い人から乗るべき」、「社会的地位が高い人から乗るべき」と
案が出されます。

ただ、ほとんどの人は「自分が船に乗り込みたい」という気持ちだったので
全く決まる様子がありません。

あっという間に10分すぎ、タイムオーバーとなります。

講師から
「なんで10分で決まらないんだ!10分で決めなさいといったはずだ!」と
お叱りがありました。

そして、
「では6人誰が残った方がいいか、一人一人投票していきましょう。
 この研修に精力的に取り組み、頑張っている人に対して投票しましょう。」と
提案がなされます。

もちろん講師は10分で決まらないのは想定内のことで、投票するという案は
事前に用意していたものです。

もし10分間でうまくまとまって、方法が決まっていたら講師はどういう対応を
するんでしょうね(笑)
まぁ、講師はプロなので、そんな場合の対応策も用意していたことでしょう。


さて、一人一人、誰が残るのがいいか6人の投票をしていきます。
まずほとんどの人が自分に投票します。
もちろん私も自分に投票しました。


6人が決定し、仮想のボートに乗せられます。

残る人は沈んでいきます。

幸運にも私はボートに乗れ、とても嬉しかったのを覚えています。

でも結局みんな沈んだという設定になります(なんじゃそりゃ 笑)

みんな床に寝そべらされます。

「あなたは今海の底です…。

 社会は今いろいろな不条理に満ち溢れ、誰かがそれに立ち向かって
 いかなければなりません。
 あなたはここまで研修を通じ、精一杯頑張ってきました。
 そしてそれに立ち向かえる力が備わっているのです!

 立ち上がりますか?立ち向かいますか?
 立ち上がる、立ち向かうと決意した人は起き上がって下さい!」

と講師が言います。(うろ覚えなので、途中の説明は自信がありません)

んなこと言われれば、もちろんみんなガバっ!と一斉に起き上がります。

幻想的な音楽が流れます。

みんな互いの顔を見合わせます。

「自分は社会を変えていくべき人間なんだ…。
 不条理に立ち向かっていく能力・資格をもった人間なんだ…。」
と希望と自信、そして使命感を帯びたたくましい顔つきになっています。


ここまで書くと想像がつくかもしれまんせが、この実習は第3段階で

「自分は社会を変える使命を持った人間なんだ。
 まだ使命に気づいてない人を早く研修に参加させ、自分のような社会を
 変える人間になってもらおう。」

という、勧誘する動機を植えつけるためのものだったのです。

第2段階 其の2 ~超ネガティブフィードバック~

2010年08月20日 | 第2段階
1.超ネガティブフィードバック

これは一人が前に出て行き、全員でその人に対するネガティブなフィードバックを
するものです。

「ネガティブな」というのは「存在感がない」、「暗い」といった、悪く取れる方の
フィードバックです。

フィードバックの実習は第1段階でもやりました。

第1段階は一対一で行うものであり、ネガティブだけでなく、ポジティブな
フィードバックもしました。
ネガティブなフィードバックにしても、「少し元気がなさそう」とか、「頑固そう」と
いったソフトな言い回しが中心でした。

第2段階はネガティブな部分を更に歯に衣を着せぬ言い方で、フィードバックして
いきます。

ただ、「背が低い」、「歯が出ている」、「太っている」、「髪が薄い」といった
身体的な指摘はしないのが暗黙のルールでした。

参加者40人以上が、一人に対し次々とネガティブなフィードバックをしていきます。

一通りフィードバックが終わると、フィードバックを受けた人は
涙を流しながら「ありがとうございました」と深々と頭を下げ終了となります。

第2段階までくるとほとんどの人は
「強烈なネガティブフィードバックをくれる人程、自分のことを大事に思って
 くれているんだ」
と逆に快感に思えてくるようになっています。

第3段階で勧誘が上手くいかないと、とにかくセミナー会社関係者から強烈な
指導を受けます。(ただし暴力はありませんでした)

この「超ネガティブフィードバック」の実習はその時の耐性を作り、素直に指導を
受け入れさせるための実習だったように思えてなりません。

第2段階 其の1

2010年08月19日 | 第2段階
第1段階から一ヵ月後、ついに第2段階がスタートしました。

場所は第1段階と同じく、都心のセミナー会社内のセミナールームです。

セミナーによっては第2段階は山奥の施設に缶詰状態になり、研修を行うというのも
結構あるようです。

缶詰状態にするのには、以下のような理由があると思います。
1.逃げ出せなくするため
2.外部との関わりを遮断し、洗脳しやすくするため
3.奇声、罵声が飛び交うので、周りに別会社がいると迷惑がかかる


第2段階は第1段階に比べかなりハードなことをやります。
多分誰でも途中で帰りたくなります。

そういう意味では、都心でやるよりは、山奥の施設でやった方が逃げ出すこともなく
研修がやり易くなると思います。

幸か不幸か私が行ったセミナーは、他の方がネットで報告されているほど
ハードすぎることはやりませんでしたので、山奥の施設でやるほどまでではなかった
と思います。


第2段階の振り返りは、実習毎にやっていきたいと思います。

第2段階でやった主な実習は以下の通りです。

1.超ネガティブフィードバック

2.遭難船

3.寸劇

4.外に出て、人前で何かやる

5.第3段階の説明会

他にもあるのですが、4日間の研修で特に印象に残っているのは、この5つですね。

次からは、一つ一つ説明していきたいと思います。