12月15日(土)
人形劇団京芸さんの『火曜日のごちそうはひきがえる』を観ました。
搬入から役者さんの声が良くて、どんなお芝居が観られるんだろうとわくわく。
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会場はゆっくり暗くなり、物語がはじまります。カエルのウォートンとモートンの日常シーン。泡立て器でシャカシャカ、フライパンから甘いにおいがただよってくるようでした(*´ω`*)
ウォートンの冒険が始まる頃にはすっかりウォートンに感情移入して、一緒に旅に出かけていました。
少しずつミミズクの気配を感じるたびに、心をきゅっとする準備をしながら、どんどん物語の中へ....。
衝撃のミミズクとの出会いでは、子どもたちは、そわそわ、ざわざわ。16日の火曜日はミミズクの誕生日。ウォートンは、誕生日のごちそうとして、食べられてしまう。
ひとり、ふたりと、子どもゾーンから離脱していきます。私はそれをフムフム(^-^)と見ていました。
ミミズクのジョージとひきがえるのウォートンは、食べる方と食べられる方ではありますが、夜は一緒にお茶を飲み、おしゃべりをします。
その時間は穏やかな音楽が流れ、照明のあかりもあたたかい色に照らされていました。
お互いの心の動きはあるものの、無情にも、めくられるカレンダーが現実感を増します。
カレンダーがめくられるたびに、子どもたちはだんだん後退りしたり、トイレに行ったり...。
2回目のトイレにいく子も....。音楽も心をゆさぶります。
運命の16日。
子どもたちは、だれも席をたつことなく、じっと見守っていました。
そして、途中はげらげらと笑ったりしていました。
お芝居が終わって、質問タイムに、ちいさな男の子が「あのな....あのな....。なかよくなるとこがかわいかった」と言いました。
彼の持っている最大の表現だったのだと思います♥️
何人か感想が続き、さっきの彼よりも小さい女の子が「あのな....仲良くなって良かった」と言いました。
小さいけど、心の中は、良かったという安心感でいっぱいだったのでしょう。
私はその心が嬉しかったです。
音楽もすばらしく、チェロ一本。
チェロという楽器だけを聴くという経験がなかったのですが、楽しさ、わくわくも、緊迫感、恐怖も、おだやか、あたたかさも全部表現できるんですね。