時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ブレイブ ブロッサムズ2019

2019年11月02日 | スポーツ観戦

多摩爺の「スポーツ観戦(その4)」
凄いぞ! ブレイブ・ブロッサムズ

9月20日から約40日かけて日本各地で行われた
「第9回ラグビーワールドカップ2019日本大会」は

リーグ戦の初戦でニュージーランドに敗れ、いきなり追い込まれてしまった南アフリカが、
史上初のグループリーグ2位からの逆転優勝を飾り、感動的なフィナーレを迎えた。

その迫力、その勇気、そして・・・ その面白さと感動は、 
まさに、キャッチコピー「4年に1度じゃない。一生に一度だ。」のとおり、
もし、こんな感動的な試合を見逃していたとすれば、おそらく悔いを残していただろう。

ルールが複雑で分かり辛いことがネックで、
観戦する機会(テレビだけど)が少なかったラグビーだったが、

日本を代表して戦った、ブレイブ・ブロッサムズ(BRAVE・BLOSSOMS)と呼ばれた
31名の勇敢な男たちが、
ラグビーって本当は面白いんだと・・・ 気づかせてくれた。

痺れたのは・・・ グループリーグ最大の山場となったアイルランド戦
試合前にジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチから送られた短いメッセージがメンバーに伝えられた。

 誰も勝つと思ってないし、誰も接戦になるとも思ってないし、

 僕らがこんなに犠牲にしてきたかもわからないし、信じているのは僕たちだけ・・・

こんなメッセージを伝えられて、燃えない奴はいないだろう、魂が揺さぶられない奴はないだろう。
さらに、変わったのは、戦い方だけではなく、最も重要だったのは意識改革にあった。

日本代表はなぜ存在するのか?
なんのために勝つのか?

この問いに、元代表キャプテンの廣瀬俊朗は語る。
 ぼくたちは、憧れの存在になるために勝ちたいと考え。
 日本代表に対する愛着が、選手だけでなく、ファンも含めて低かった。
 ファンも、記憶に残る試合といえば、いついつの早明戦とか、神戸製鋼V7の話題になってしまう。
 まずは、代表を憧れの存在にしなければ・・・ 

2019年9月20日、「ONE TEAM」を掲げて始まった
ブレイブ・ブロッサムズの戦いは終わったが、

彼らの勇敢さ、そしてその精神は、僅か一か月で日本国中に感動の渦を巻き起こし、
文句なしに憧れの存在となったといって良いんじゃなかろうか。

面白かった・・・ 本当に面白かった。

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2019年 9月20日(金) ~ 11月 2日(土)
第9回 ラグビーワールドカップ2019 日本大会

準々決勝 10月20日(日)19時15分  東京スタジアム
 日本  3( 1st  3- 5 ・ 2nd  0-21 )26 南アフリカ
  JPN T=0 G=0 PG=1 DG=0
  RSA T=3 G=1 PG=3 DG=0


3分に先制トライを許したものの、ボールの支配率で上回り20分にはペナルティゴールを決め2点差
前半終了間際には、相手のミスにも救われたが・・・ がっぷり四つで互角の戦いぶりだった。

ところが後半に入ると、自陣に攻め込まれて失地回復がなかなかできない。

特に残念だったのは、マイボールのラインアウトをことごとく取られたうえに、
幾度となくターンオーバーを許してしまう。

これでは、攻撃のリズムが作れない。

とは言うものの、最後の最後まで諦めることなく、桜戦士は果敢にトライを試みたが、
南アフリカの堅い壁に阻まれ・・・ ノーサイド
最後は点差が開いてしまったが、それは結果であってプロセスではない。
最後の最後まで諦めない、それがプロセスで・・・ 見ている人たちの心を熱くする。

ありがとう、ブレイブ・ブロッサムズ
また四年後・・・ 頑張ろう。

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[予選リーグ・POOL A]
 
第一戦  9月20日(金)19時45分  東京スタジアム
 日本 30( 1st 12- 7 ・ 2nd 18- 3 )10 ロシア
  JPN T=4 G=2 PG=2 DG=0
  RUS T=1 G=1 PG=1 DG=0


開会式直後の開幕ゲームとなったロシア戦(世界ランキング20位)

ランキング下位のロシアに対して、立ち上がりの桜戦士たちの動きは固く、
プレッシャーからミスを犯し先制点を許したが、

前半終了間際に逆転すると、後半は地力の差を如何なく発揮する。

松島のハットトリックを含め4トライ、
立上りの緊張には、いささかビビったが、
終わってみれば・・・ 圧勝(この調子で次もガンバレ!)


前回大会で、惜しくも決勝トーナメント進出を阻まれたのが、
勝ち点に加算されるボーナスポイントだったことを思い起こせば、

4トライ以上に与えられるボーナスポイントを獲得(前回大会のことがあるので、これは大きい。)

第二戦  9月28日(土)16時15分  小笠山運動公園エコパスタジアム(静岡)
 日本 19( 1st  9-12 ・ 2nd 10- 0 )12 アイルランド
  JPN T=1 G=1 PG=4 DG=0
  IRL T=2 G=1 PG=0 DG=0


今大会に挑む日本代表の地力はいか程なのか? それが問われる世界ランキング1位のアイルランド戦

一般的な例えとして、ラグビーに番狂わせは起こらない、世界ランキング1位と10位の対戦だから、
その差は歴然としていたはずなのに、桜戦士たちは・・・ またしても、世界を驚かせてくれた。

前回大会で南アフリカを破ったものの、決勝トーナメントへの進出を逃し、
悔し涙にくれた桜戦士たちは、
4年前のジャイアントキリングが、
けっしてフロック(まぐれ)ではなかったことを、今回また証明してくれたではないか。


前半を3点のビハインドで折り返した後半19分、途中交代で入った福岡が逆転のトライ
田村がゴールも決めて4点差をつけると、
後半32分には1トライ1ゴール差となるペナルティーゴールも決める。


その後は、アイルランドの猛攻を受けるが、
終了間際に福岡のパスカットで大きくエリアをゲインするなど、

ランキング1位のアイルランドを後半は完封、あっぱれな勝利と言って良いんじゃなかろうか。

第三戦 10月 5日(土)19時30分  豊田スタジアム(愛知)
 日本 38( 1st 16- 9 ・ 2nd 22-10 )19 サモア
  JPN T=4 G=3 PG=4 DG=0
  SAM T=1 G=1 PG=4 DG=0


歴史的な勝利を挙げたアイルランド戦から中6日で挑む日本に対し、
9月30日から中4日で挑むサモア、
有利不利が如実に表れているが、
出場国が20か国になってからは、ホームアドバンテージがあるのは致し方ないことらしい。


その試合間隔を活かし、相手の体力が切れてくると想定し、後半に勝負をかけてきた桜戦士たち

試合は開始早々からペナルティーキックの応酬で大接戦、
前半20分過ぎに警告でサモアが1名少なくなったところを突きトライ

16対9(1トライ1ゴール差)で前半を終了

後半も出だしはペナルティーキックの応酬、
サモアの足が止まりかけてきた後半14分、モールから姫野が押し込みトライ

35分には途中交代で入った福岡が快足を飛ばしてトライ、
ロスタイムには松島が技ありのトライで4トライ目


ボーナス点を加算して、第3戦を終えた時点での勝ち点は14となった。

予選突破はアイルランド・スコットランドを加えて混とんとしてるが、
負けるわけにはいかないだろう。

 
第四戦 10月13日(日)19時45分  横浜国際総合競技場(神奈川)
 日本 28( 1st 21- 7 ・ 2nd  7-14 )21 スコットランド
  JPN T=4 G=4 PG=0 DG=0
  SCO T=3 G=3 PG=0 DG=0


ベスト8への進出をかけて戦うのは、前回大会で3勝しながらも、
ボーナス点の差でベスト8を阻まれた因縁のスコットランド

台風19号の影響で試合が危ぶまれたが、
大会スタッフの献身的なサポートで万全のコンディションを整えられた。


試合は、立ち上がり6分、ラグビーが国技のスコットランドがトライとゴールを決めて先制するが、
その12分後、松島が福岡のオフロードパスを受けてトライ、
ゴールも決まって7対7として、振り出しに戻すと、

今度は松島からムーア、トゥポウへと3人がオフロードパス、
走り込んできた稲垣が代表初のゴールを中央にトライを決める。


前半の閉めは福岡、ラファエロからのキックパスを受けてトライ、
ゴールも決まって14点差をつける。


後半の立ち上がり早々2分、福岡がターンオーバーすると、そのままゴール中央に走り込みトライ
ゴールも決まって3トライ3ゴールの21点差、このままいくかと思ったが、
ここからスコットランドが怒涛の逆襲が始まる。

9分と15分にたて続けにトライとゴールを決められ、
あっという間に1トライ1ゴール差に詰め寄り、

ラスト20分は・・・ 両チームの意地と意地がぶつかり合った手に汗握る大接戦
痺れる展開だったが、凌ぎに凌いだ日本が、ノーサイドのホーン直後に蹴りだしてベスト8を決めた。

また、ベスト8進出を決めた日本代表の歴史的な勝利の裏に、
会場スタッフの「ONE TEAM」があったことも記しておかねばならない。

管理スタッフや警備員、さらにはビールの売り子ら、約2,000人が会場の復旧に向けて尽力した。
交通機関の混乱などの影響で、人手不足により一部売店の閉鎖などもあったものの、
多くのスタッフが、午前6時過ぎから土砂の清掃や、
大型スポンジを使って通路の雨水を吸うなどの作業を行っている。

決着の夜を迎えるに当たって、
明け方からスタッフの献身的なサポートがあったことを忘れてはならない。(ありがとう)

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