時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

焼失! 首里城

2019年10月31日 | 時のつれづれ・神無月

多摩爺の「時のつれづれ(神無月の3)」
残念! 世界文化遺産(首里城)焼失

10月31日未明、世界文化遺産に登録されている、沖縄県のシンボル的な建造物・首里城から出火し
主要施設の正殿など多くの建造物が焼失し、約半日経った13時30分ごろに鎮火した。

朝起きてテレビを付けると、首里城が焼け落ちる、信じられないような光景が飛び込んできた。
ちょうど5時頃だったことから、既に3時間程度は経っているにも拘わらず、
全く消火がおぼつかない場面を見るにつけ、
地上からの放水だけでは手に負えないのは、誰の眼にも明らかだった。

なぜ自衛隊などに協力要請して、空からの消防(消火剤などの散布)をやらないのか、
それが不思議で仕方なかった。

消火剤の散布が、お年寄りや子供など、市民生活に悪影響を及ぼす可能性があるなら別だが、
四方を海に囲まれているんだから、海水を散布するという案もあったはずだ。

まさか、管理責任者の判断で、自衛隊への協力要請を見送ったのだろうか?
それとも・・・ お役人の手元にある危機管理マニュアルには
「自衛隊」という文字が書かれていなかったのか?
良く分からないが、半日もの間、指をくわえて鎮火を祈っていたのだろうか?

消防署が対応できる範疇を越えていたのは、テレビを見ていてもハッキリしていた。
普段から空中消火の練習をしておかないと難しいと思うが、
チャレンジしない手はなかったのじゃなかろうか?

非常事態なんだから、出来得ることはなんでもやる。
それが管理責任者の取るべき危機管理だと思うが・・・ どうなんだろうか?

幸いなことに沖縄には、自衛隊も居れば、在日米軍も居る。
例え左寄りの政治家が県政を握っていたとしても、それとこれとは別問題である。
人の命や、世界的な文化財の焼失危機に対して、
空からの消火に躊躇することはないんじゃなかろうか?

今出来得ることには、なんでも直ぐに手を打たなきゃならない。
たとえ、その結果が手遅れになったとしても、
手を打たなきゃ後々悔いが残ると思うんだが、如何なものだろうか?

管理責任者になるかどうかは不明だが、知事は不在だったらしい。
公務で韓国を訪問し、観光客の誘致をアピールしていたとのことだが、
それを責めるつもりは毛頭ない。
知事の不在時には、副知事なり担当部局の責任者が職務を代行すれば良いだけのことである。

それが・・・ 組織というもので、それが出来なきゃ、この県の政(まつりごと)は、
誰が責任をもって執行するのかということになってしまう。

恐らく、消防署だけで十分に足りると判断したのだろう。
それで鎮火に半日だから、第三者が口を挟むことではないが・・・ やるせなくて堪らない。

緊急帰国した知事は会見し、必ず復元するので寄付を募るといっていた。
それはそれで良いんだが、いまこの国で真っ先に寄付をしなきゃならないのは、
台風19号で被災した方々だろう。

比較の対象にするのは適切ではないと思うが、
首里城の復元が遅れても沖縄県民の生活に与える影響は少ないが、
台風19号で被災した方々の生活は、日に日に厳しさを増してきている。

テレビ局各社は、毎日のようにドラえもんやサザエさんなどを冠した「◯◯募金」など、
台風15号や19号の被災者への支援を呼び掛けている。
こんどはそこに「首里城復元支援募金」が加わるのであろうか・・・ ?

双方に寄付することに異論はなく、協力したいと思うが、
同次元で呼びかけるようなものじゃない気がしないでもない。

スプリンクラーのような、防火設備は設置されてなかったらしい。
外から水のカーテンを作って建物を包み込む、ドレンチャーという防火設備はあったというが、
テレビで見る限り、それが機能していたようには見えなかった。

出火原因を検証することは、勿論のことだが、防火設備の稼働の有無についても検証せねばならない。
さらに文化財からの出火に対する、対応マニュアルに機能していたのか?
そして、そのマニュアルを運用する指揮命令系統は、落ち度なく適切に機能していたのか?
何日後になっても構わないので、その結果をオープンにし、他の様々な文化財への警鐘としてほしい。

管理責任者は、その検証作業に全力を尽くしてほしいと思うが・・・
知事は会見した時、すぐに官邸へ出向き、復元への協力を依頼すると言っていた。

政府に復元を依頼することは間違ってはいないが、はたしてこのタイミングなんだろうか?
知事のコメントとは別に、担当大臣や官邸は全力を挙げて復元に協力することを既に表明していた。
にも拘らず・・・ 品が良くない例えで申し訳ないが、
様々な検証を差し置き、金を無心に行くことが優先されるべきことなんだろうか?

私の感覚がズレてたら申し訳ないが、すぐさま官邸に出向くよりも、
自らが定めた文化財の管理システムを、関係者を交えてつぶさに
分析すべきじゃなかろうか?
さらには、現場検証にあたっている関係者から報告を受け、
未明から奮闘した消防士を労うことの方が、
金の無心よりも優先されるべきじゃなかろうか。

こういったときだからこそ、事が落ち着くまでトップ(知事)は席を空けちゃいけない。
まずは、部下に寄り添い、
一つひとつの事実に対し、客観的な視点で謙虚に向き合うことなんじゃなかろうか?
私はそう思うが・・・ どうだろう?

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