時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
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泣いて馬謖(ばしょく)を斬る。

2024年02月20日 | 時のつれづれ・如月 

多摩爺の「時のつれづれ(如月の40)」
泣いて馬謖(ばしょく)を斬る。

規律を保つためには、たとえ愛する者であっても、違反者を厳しく処分することを例えて、
「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る。」という・・・ 故事がある。

蜀(しょく)・魏(ぎ)・呉(ご)が覇権を争った中国の三国時代、
蜀の将軍だった馬謖(ばしょく)が・・・ 命令に従わず、魏に大敗したことを捉えて、
諸葛亮孔明(しょかつりょうこうめい)が、親友の子であったにも拘らず、
軍法に基づいて馬謖を斬ったことに由来している。

故事のように、格調高いものではないが、総理は裏金問題に、いつまでも回りくどい言い回しを止め、
この問題の元凶とされる数名の元派閥幹部に、政倫審への出席を求めるとともに、
離党勧告なり、除名なりの引導を渡し、
亡霊のように影響力を保ちながら、纏わり付く失言癖のある元総理との決別を宣言し、
国民が納得する形での政治資金のあり方について・・・ 法律の改正に着手すべきではなかろうか?

大事な大事な予算委員会で、予算案の審議を人質にとって裏金問題を追及するのは大反対だが、
場を変えて、政治倫理審査会に当事者を呼び、説明を求めることについては大賛成である。

予算委員会での質疑を見ていて、なに気に不思議に思ったのは、
裏金は政府の問題ではなく・・・ 政権与党の問題だということである。

冷静に見ていると分かると思うが、予算委員会で野党は、政府の総理に対して質問しておらず、
与党の総裁に対して質問しているのである。
野党が熱くなる気持ちは、分からんでもないが、
ときどき質疑が噛み合わなくなるのは、そこに問題があると思うが、間違っているだろうか?

さらには裏金問題に関係した、同派閥に属していた大臣は、すでに全員交代させており、
政府には裏金に絡んだ当事者がいないにも拘らず、
総理や官房長官の立場で、なんやかんや問われても、応えようがないのである。

こう言っちゃなんだが、こういった案件は、政府と野党が対峙する予算委員会にはそぐわず、
一人の議員として出席し、説明とともに応答する政倫審で行うべきであって、
予算委員会で、いつまでもウダウダとやるのは、時間の無駄だと思うが・・・ 如何なものだろうか?

派閥を率いる責任者という立場にあった者が、組織としてお金の流れを知らないのであれば、
キチンと調べてから説明すれば良い・・・ ただ、それだけのことであって、
こんなこと云っちゃ、失礼かもしれないが、ほとぼりが冷めるのを待ってから、
もう一度役職に復帰しようなんて、考えているとしたら・・・ 「舐めるなよ!」である。

総理にそういった決断ができたら、あと一期、二期と続けて総理を務めるよりも、
遙かに歴史にその名を刻むと思うが・・・ 如何なものだろうか?
そして法律改正を成し遂げたあとは、総理の座を後進に譲り、隠居されることをお薦めしたい。

嫌みったらしい言い方かもしれないが、
詰め腹を切れと言ってるのではなく、あくまでも隠居のお薦めである。
くれぐれも誤解のなきよう願いたい。

支持率を見て分かるとおり、国民から求められてないにも拘らず、
最高権力者の座に居座り続ければ、政治の声が益々国民に届きづらくなり、
政治不信は負のスパイラルに陥ってしまうし、
天下国家にとっても、不幸の極みだと思うが・・・ 如何なものだろうか?

いつまでも、あなたが頑張らなくても・・・ 人材はいくらでもいるはずだ。
幸いなことに、政党支持率を見ても分かるとおり、
野党の支持率が上がっているわけではないし、政権交代の機運が高まってるわけでもない。

あなたが総理の座に居座れば、居座るほど・・・ この先どうなるのか分からなくなってくる。
個人的な視点で物申せば、政策で大失敗したわけではないと思うものの、
身内の不祥事に引きずられて、国民の気持ちが、かなりの勢いで離れてしまっている。
ウンをなくしてしまったトップの声ほど・・・ 人の心に響かないものはない。

野党のプライオリティは裏金問題と、宗教団体を所管する大臣の更迭にあり、
昨日とうとう主管大臣の不信任案を出してしまい、予算委員会の審議を止めてしまった。

野党には野党なりの、言い分があるんだとは理解するものの、
結果的には、震災対策を含む予算の審議に・・・ 遅れが出てしまった。
情けないというか、こんなことを平然とやってしまうから、政権担当能力がないと云われるのである。

大事なことは某宗教団体と、どういった付き合いがあったかではなく、
問題が発覚してから、毅然とした対応が取れていたか、否かであるはずにも拘らず、
某宗教団体からのリークに便乗して、主管大臣の不信任案を提出するんだから、
いったい、なにがしたいのだろうか・・・ 言ってることと、やってることが噛み合っていない。

しかも、野党第一党が提出した不信任案に、
野党の第二党は、裏金問題に集中すべきであって、プライオリティが違うとして、
同調しないというのだから・・・ なにやってんだかである。

またまた、長々と能書きを垂れてしまったが、
いま、総理としてやるべき課題は、タイミングを見ての勇退だが、
総裁として早急にやるべき課題は、「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る。」ではなかろうか?
人材はいくらでもいるので・・・ 思い切った決断に期待したい。

なお、毎度のことで大変申し訳ないが・・・ 本件はあくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、ご理解いただければありがたい。


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4 コメント

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Unknown (百畑キクリ)
2024-02-20 15:19:51
今の政治家には胆力・責任感・決断力・聡明さ・人望、 どれもが在りません。政治が全ての足かせです
Unknown (多摩爺)
2024-02-20 18:09:20
百畑キクリさん、こんにちは

役職者やベテラン議員が、責任をとらないのですから情けないにも程があります。
そういった議員には、引退勧告するしかないですね。
Unknown (luffy000616)
2024-02-21 16:20:46
フォローをありがとうございます😊
これからもよろしくお願いします
Unknown (多摩爺)
2024-02-21 16:23:39
luffy000616さん、こんにちは

早く元気になって退院できると良いですね。
こちらこそ、いつも読んでいただき感謝しています。

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