【 THE LEGEND OF PEACH 】
過去の、遠い過去の話である。
プライバシー保護のため
某所と記載する。
某県某市、老人夫妻が居住していた。
某日未明、老婆は河川敷に、洗濯に…
老爺は山岳に、芝刈りの為…入山した。
老婆が洗濯の途中
上流から桃が漂流してきた。
「なにゆえ
桃が漂流してきたのか理解不能!」
そう言い放ちながらも
老婆は拾い食いを決意したという。
早速、帰宅後…
桃を食そうとした所、老爺が帰宅。
そのまま口論になったという。
「やい糞婆あ!
拾い食いとは、此れ如何に?」
「黙れ、痴呆症爺い!
貴様の稼ぎが悪いから
ろくに飯も食えないのじゃ!」
老婆は、鈍器で数回
老爺の左側頭部を殴打!
それに対し、老爺は
バールの様なものを振りかざし応戦。
そうこうする内に
なにやら桃から
人間の指らしきものが
飛び出しているのを
老婆が発見した!
「ややっ?奇怪な!」
見ると、その指が動いた!
「ぎゃっ!」
「ひいっ、お助けぇ!」
ぐちゃ
ずるぅ
ぴちゃ
「ぎ…ぎ…ぎぃ…」
なんと桃の内部から
胎児が現れたのである。
「不吉な…」
「グロいなぁ…
あそうだこいつ
グロ太郎と
名付けようじゃないかwww」
数年の後
グロ太郎は老夫妻に虐げられながらも
懸命に生きていた。
某日
「おい、グロ太郎~!」
「グロ太郎って呼ぶなや…」
「つーかどーでもいいけど!
お前そろそろ鬼ヶ島いけや!」
「えっ?いや…何の為に?」
「グロ団子持ってけ!
どーせ途中で
モノノケの類を
仲間にすんだろっ?」
「ちょwwwジジィ
それ
チョーウケるんですけどwww」
というような経過で
老夫妻が太郎を
送り出した後の話をしよう。
ペロリロリロリン〜♪
ペロリロリロリン〜♪
「…はいっ…」
「どう?鬼退治うまくいってる?」
「てめーババァ!
仕事中に電話掛けてくんなっ
つったろうがよ!
しかもライン無料通話でやんのっ!」
「鬼ヶ島の場所
ラインで送っといたから…
あと…
猿と犬は仲が悪いんだから
歩くときは間にキジを挟んでよ!
あと…あんたは桃から産まれたのよ…」
「わかってるよ!
いちいち電話して来んなよっ!
ナビで行くから大丈夫だよっ!
犬猿の仲だろ…知ってるよっ!
あと…桃から…産まれ…えっマジで?」
ぷりょん
「あ切れちゃった…?
通話切れちゃった!」
ライン〜♪
『モンキー!
グロさん聞いてくださいよ…
まぁた犬の野郎が
俺のエサを勝手に食って…』
ライン〜♪
『ワンワンワン!』
ライン〜♪
『キジジー!
グロロー?
やってらんないんだけど
給料安過ぎんだよね
そもそもダンゴだけで
肉体労働強いるなんて
労働基準法に抵触してんよ!』
ライン〜♪
『ワンワンワン!』
ライン〜♪
『あ〜鬼です…
なんか〜?
鬼退治に向かってるって…
ホントですか?』
ライン〜♪
『ワォーン!』
「うるせー!」
グロ太郎が
ライングループを
退会しました。
「あ〜イライラすんなぁ〜!
退治に来たぞ!鬼野郎〜!」
「ちょっと…
静かにしてくださいよ…
寝てる鬼もいるんですから…
グロさん…
マジで鬼退治に来たんですか?」
「ああ!
ちゃっちゃっと
金銀財宝よこせや!」
「何でなんですか?
我々はあなた方に
何もしておりませんよ?
それなのに…
鬼を退治して金品まで奪うとは…
強盗殺人じゃないですか?」
「うむ…
そう言われてみれば…
色んな事があって…
イライラしていて…
冷静さを
欠いていたかも知れないな…
よもやよもやだ…
穴があったら入りたい!」
「どういう事です?
私で良ければ相談に乗りますよ」
「かくかくしかじか…
俺は今までよくやってきた!
俺はできる奴だ!
そして今日も!
これからも!
たとえ桃から産まれていても!
俺が挫けることは絶対にない!
ライングループ内でケンカが…
俺の出生の秘密…
ひとつ人世の醜い鬼を…
あ…醜いとか言ってゴメン…」
「良いんですよ。
それより…どうしてここに?」
「いや…
ジジ…おじいさんと
おばあさんに促されて
鬼退治に行ってこいって…」
「やはり…
そうでしたか。
我々はこういう見た目ですから
昔から反社会的な鬼組織と
見られがちですが…
実はこっそりと
人間様を裏から
守っているのです。
時には…
泣いてる子はいないだろうか?
泣く子はいねがと…」
「なまはげ…!」
「時には屋根の上から…」
「はっ!鬼瓦…」
「鬼っ!鬼…鬼が!鬼、鬼が!」
「お…鬼鬼ダンスっ?!」
「あ〜〜〜ぱ〜〜〜!」
「ピンクベストの人…
あの人…実は…
鬼だったのか…」
「まぁだから…
我々は見た目は
ガラの悪い
チャラチャラとした
すぐ女優とかに手を出しそうな
六本木界隈を根城にしている
オラオラ系ホストに
思われがちですが…
実は中身は優しい…
まるでエグザイ…」
「やめとけっ!
あの人たちは
確かに良い連中だが…
ファンがヤバいからっ!
ファンのガラがヤバいからっ!」
「だから我々は
中目黒…
違った…
鬼ヶ島でひっそりと
暮らしているだけなのです」
「なるほど…
見た目だけで
あらゆるものを排除したがる
人間こそがまさに…
【鬼】なのかも知れないな…」
「あなたも…
桃から産まれたのであれば
さぞかし
人間界では生きづらいでしょう…
どうです?
我々とここで暮らしませんか?」
「うっうっうっ…
ありがとう…鬼さん…」
「さぁ…こちらへ
上○彩にも会えますよ!」
「マジでっ!…武○咲にもっ?
嬉ンディーーーーー!」
ちょうどその頃
山頂にて、芝刈りをしていた老爺は
苦悩していた。
「ってゆーか…なんで芝刈ってんの?
理由がワカンネェんだけど…」
すると竹薮から
赤子の声がするではないか。
「おぎゃあおぎゃあ」
「まださ…
毎日洗濯するってのは分かるよ!
だって
俺汚すからね…パンツ!
しょうがないだろ!
ジジイだもん!
ケツの筋肉
だるんだるんやっちゅうねん!
毎日、洗濯してくれないと
困るわけよっ!
だけど…
芝刈りってキミ…何やねん?」
竹が光り輝いて
いるではないか。
「おぎゃあ…おぎゃあ…」
「仮にだ!
百歩譲って
毎日…
芝刈りしたとしましょうよ!
ね?
一番最後の芝
刈る頃には…
最初に刈った芝
また伸びてんでしょうがっ!
キリないっちゅうねんっ!」
竹の中には珠のようなたまが…
「おぎゃあああ!おぎゃああああ!」
「大体さ
芝刈って…
金貰えんの?
ねぇ?
芝刈って
その芝誰か買ってくれんの?
ねぇ?
雑草じゃん
なぁ?
食えんのか?
その芝
食えんのかっ?
なぁ?」
「おぎゃあ…って、おい!」
「何だよっ?」
「シカトか?
おぅ?
山で泣いてる
赤子を前に
まさかの
シカトか?
おい?」
「関係ねえだろっ!」
「ちゃっちゃと、家に連れて帰れよ!」
「はぁ?
何の義理があって
おどれを家に
連れて帰らにゃ
いかんのんじゃボケ!」
「ちょwww
そこから
おとぎ話が始まるんじゃ!
そういうのが
…おとぎニズムなんじゃないの?」
「残念でした~!
もうババァが
桃拾って
グロ太郎を
鬼ヶ島に送り出してるから
おとぎニストの役割は
果たしてますぅ~♪」
「お前…最悪のジジィだなっ!
わかったよ!
俺もここで物語
終わらす訳にいかないからよ…
何だよ、金かっ?
銭払えば
泊めてくれはるんでっか?
あ゛?」
「いらっしゃいませお客様♪」
「態度ガラッと変わった~!」
「ささっ
こちらで御座いますお客様♪
足元お気を付けになって♪」
「お前…おとぎ話で
黒い部分…出すなよ…」
こうして老爺が帰宅すると…
老婆がこう言いました。
「爺い!
テメーの方こそ
拾い食いしてるじゃねぇかっ!
(●`ε´●)ワカイツバメヲヨッ」
「オイオイ…
違うだろっ!
それ違う意味の
【拾い食い】だから(;^ω^)」
「誰だよ、そいつ?(o`・з´・)p ブーブー」
「コラ!お客様だよ!
コッチの方 b(*゚▽゚)チャリーン
たんまり持ってらっしゃるんでね♪」
「あらあら♪
お客様にお茶を出さないと…
ドゾ(。・・)_且~~」
「…お前ら…
どんだけ金に醜いねん?(ll゚д゚ll)」
「つきましてはお客様…当ホテル
完全前金制となっておりまして…
(人●´ω`●)ムフーン 」
「やらしいな!なんだか…
じゃ…
これ一万円な!
(o><)つ【1万円】」
「なめるなっ!(#`Д´)凸 」
「ええっ?何が!!!!(゚ロ゚ノ)ノ 」
「あたいも
安い女に見られたもんだよ!
はぁ…情けないねぇ
まったく…(゜д゜メ)」
「急に
やさぐれちゃったね?(;´Д`)」
「少し酔ったみたいね…
喋りすぎてしまったわ…
金がすべてじゃ無いなんて…
綺麗には言えないわ…
~~-v(*´・`)フイ~」
「何だよ?
一万円じゃ不満かっ?
おうっ!ミ゚皿゚;彡」
「そんな
チマチマした事じゃないんだよっ!
バキッ!( ▼皿▼)=○)Д)゜゜ギャッ」
「じゃ何なんだよ?ヒリヒリ(#`皿´ノ)ノ 」
「消費税が
入ってねぇだろうが!(☆曲☆メ)㌦ァ」
「めっちゃ…
チマチマしてるやんけっ?ヽ(´Д`ヽ)」
「文句は
国に言いなっ!(´з`)~♪」
「分かったよ…
11000円な?
あれ、無ぇな?
じゃ、二万円から…
(o><)つ【2万円】】」
「毎度あり~
♪━゚+。:.ヽ(喜´∀`)ノ゚+。:.━♪」
「(´Å`;)…」
「ごゆっくりど~ぞ♪(´∀`)ノ」
「待てゴラ!(#`Д´)σ」
「ん?σ(?ω?)」
「ん?ぢゃねぇよ!
お釣りは?o(≧口≦)o」
「ねーーーーーーーよ!チマ男!
(,,-`_っ-)ノ┌┛★ケリッ! 」
「誰が、チマ男やねんっ!
どういうことだよっ?凸(・`ε・´o)」
「こちとら毎日毎日
洗濯と
芝刈りしか
してないのんじゃ!
金なんぞあるかぁ
ヴォケェ!ヽ(#`Д´)ノ チネッ」
「生まれて初めてだわ…
こんな理不尽な逆ギレ…(´‐`;;)」
「無い袖は
振れへんのんじゃ~
わ~れ~!(▼д▼)
いてもうたろか
こんゲドがっ!((;;:@益@))凸
けつめどから
手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ
いわしたら〜あきまへんのと
ちゃうやろか
でおますで~!(`┏ω┓´メ)」
「どこの方言だよ?
わかったよ!
じゃあ、20日分前払いしとくよっ!
(_ _|||) つ【22万円】」
「おありがとうござ~い…((+´Д`メ))
って、ちょっと待て~!
ゴルア(@益@)凸」
「今度は何だよ?(▼盆▼)?」
「22万円の分の消費税が
無いじゃろが~い!o(`ω´*)o」
「な…何をぬかしとんねんっ?
20万円の消費税が
2万円じゃろがい!(# ゚Д゚)凸」
「あらあら(*´Д`)=3ハァ
年寄りに複雑な計算させて
高級布団でも
売りつけるつもりじゃ
ないだろうね?o(`・・_,´メ)o」
「じゃあ…別々に渡すよ!クソ!
はい、まず20万円ね!
(≧口≦)つ【20万円】」
「はい、確かに!v(*'-^*)ウフッ」
「で、これが消費税分の
2万円ね!(≧口≦)つ【2万円】】」
「はい、確かに!
じゃ…この20万円と
2万円の
消費税を頂戴な!(# ̄ー ̄#)ニヤリ」
「はいはい…
じゃあ2万円と
2000円ね…
あれ、千円札が無ぇな?
じゃ、3万円から…
(o><)つ【3万円】】】」
「毎度あり
♪━゚+。:.ヽ(喜´∀`)ノ゚+。:.━♪」
「…待てゴラ!!(#`Д´)σ」
「ん?σ(?ω?)」
「デジャヴかっ!o(▼皿▼メ;)o」
「何だい?(’A‘)」
「あんた今
まんまと25万円
くすねたねっ?( =①ω①=)」
「てめぇの血は
何色だぁ~?(≧血≦;)ノ」
「はぁ?(゚Д゚)」
「そういや…
25万円の消費税分が
まだだろうがぁ~!(`盆´〆) 」
「キリねぇよっ!
いいかげんにしろっ!
(▽益▽)つ( ̄ω ̄)」
数年後。
桃太郎鬼バスター事務所に一本の電話が…
「こちら桃太郎鬼バスターズです!」
「あの実は…私から
金も、ケツの毛一本までも毟り取る
鬼の様な、ジジイと、ババアを
退治して欲しいんですけど…」
「あ~ごめんなさいね…
今予約がいっぱいなんでね…
そーゆーのは
みのさんにでも
相談してください!
お願いしますね!じゃ…」
「待ってください、グロ太郎さん!」
「貴様!どこで、その名前を?」
「貴方に
その名前を付けた張本人にですよ!」
「ちっ老い耄れめっ!
まだくたばってなかったかっ?」
「引き受けてくださいますね?」
「当たり前だ!」
「それじゃ…よろしくお願いします」
「おいおい、待ちなよ!」
「えっ?何ですか?」
「5億円、完全前金制で御座います!」
「お前も、金かいっ!
もうええわ!鬼〜〜〜!
(≧高≦;)ノ」
鬼〓たまこ〓滅