物欲とカメラのCG屋ニッキ。
ニッキニッキ グー!
Nikon Digital Live 2007でのD3感想。
* 070923、Nikon Digital Live 2007に友人と二人で行ってきた。両名D200ユーザー。
会場に行くと、すんなり入れる。まずキチンと列になってるシューティングステージへ。おじさんがD3を縦に構えているのを後ろから見つつ、「弁当箱・・・」と思ってしまう。
公式サンプルがポスターサイズに引き延ばされていた。ISO6400のラッパ吹いてる写真は正直呆れるレベルによく見える。一番目の行く合焦部分のディティールが保たれてるからなんだろうけど、凄い。
10分くらいでD3にありつく。撮影は2分間で、ハープ奏者を撮影。何の前調べもせず、とりあえず「ファインダーの見え方」「連射」「重さ」などを体験。着いているレンズはAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED(のはず)。
2分で何ができる、という感じだったので、絞り優先にしてD200使用時のいつもの感覚で撮影。(他は渡されたままのディフォルト。)シャッター音が凄くイイ。必要なさそうな位のすさまじい連射。
あんまり奏者に寄れないので、70mmだと短く感じた。のも、フルサイズでの画角だったからだろうが、この段階ではイマイチ実感できず。
ファインダーは見やすいが短い時間の中では実感できず。測距点が普段は見えず必要時に光る設定なのだが、D200ユーザーには少し違和感。赤い光が弱い気がる。
とりあえず重さは気にならず(2分でどうだ、という気もするが)。縦位置はいつもと逆の構えになるのでちょっと違和感。
とか思ってるウチに終了。エプソンのプリンタで一枚を2Lに印刷してもらう。露出の追い込みが足りないが、普通に撮ってこの色はいいんだろうな、という感じ。
んで、フラッグシップカウンターで5分も待ってたらD3に触れたので、根掘り葉掘り質問する。
14-24mmが着いた状態でまず触ってみたあと、手持ちのAF35mmF2やMF50mmF1.8を試してイイかというと、ご用意しているものであればと用意してくれたので、35mm→VR18-200mmでDXクロップ→MF50mmF1.4という流れで交換しつつ、イロイロ試してみた。
「フルサイズの画角、ファインダー」
普段使っている35mmを付けてやっと実感した画角の広さ。視界が画角にしっくりと収まる感じがとても気持ちいい。人との距離感と写真に収まる範囲のマッチが気持ちいい。これは50mmを試したときにも強く感じた。ファインダーは非常に広く快適。測距点がないので、見え方もスッキリ。
でも、今まで随時測距点が見えていたので、少し困った。慣れの範囲かもしれないけど、表示させられるならさせたいかも・・・。
DXクロップ状態は確かに狭いけど、どうしようもない、というものではなかった。周りが少し見えるので、より構図を追い込める感じ。
それにしても、視野率100%はやはり偉大。露出補正ゲージが右縦にあるのも、慣れの問題だと思った。
「ライブビュー」
三脚モード、コントラスト検出AFはイマイチっぽいけど、3型高精細液晶にMF操作でピントが追い込めるのは面白い。
手持ちモード、AFの為に一旦ブラックアウトしたあと撮影されるので、なんだか二回シャッターを切っている感じ。最初の数回、ミラーアップ&AFだけして、再生ボタンで確認しようとしてしまった。実際には、ちゃんと撮影が終了すると、直後に再生画像が表示される。
初搭載の割にこなれたライブビューになってる気はしたのでそういったら、「先行してるオリンパスさんにも勉強させていただいた。」とのこと。
「3DトラッキングAF」
面白い。一旦選んだ測距点位置に追従する様は新鮮そのもの。ココまで来たか!と感じさせる。
ただ、追従速度はあまり速くない。ニコンの人が手を振ってくれるのに追従させながら連射してみたのだけど、手の動きが速くてついていけてない感じだった。短い距離を高速・ランダムに往復するような動きには追従しきれない感じ。これが一方向なら、ずいぶん変わるんじゃなかろうか。この辺はまさにカメラ雑誌にがっちり検証してほしいところ。
1005分割RGBセンサーを露出だけでなくAFに使うようになったのが、ダイナミックAFの測距点選択にばりばり使われていて、人の肌色を判断してそれらの部分によりピントを合わせるのはたいしたものだと思った。ただ、ダイナミックAFなど動体撮影用のAFは、そもそもD200でもあまり使っていないので、そこらへんの進化はなんとも言えず。
「画質」
液晶がデカイ・高精細なので、拡大時はかなりチェックができたのだが、高感度は確かに今までと比べ、飛躍的に綺麗。D200と比べて2段分くらい有利。合焦部分のディティールが保たれているのでよりよく見える。
積極的に感度が上げられるので、今まであまり使いこなしてなかったシャッター優先も追い込める気がする。被写体ブレを減らせるのは、ボディ内だろうがレンズ内だろうが手ぶれ補正では対処できないので、マクロ写真の成功率も上げられそうだ。
低感度でもFXフォーマットの利点を感じた。例えばMF50mmF1.4は、開放時にハイライトにソフトフィルター的グローがかかるが、DXに比べるとFXでは相対的にその範囲は狭くなり、味として許容できる雰囲気に収まる感じがした。また、被写界深度の浅さのよる立体感の増加は明らかで、本当に魅力的。(ちなみに自分の写真暦はほぼデジから。)
ハイライトまでに至る階調がとてもなめらかになっている印象で、ニコンの人を50mmでポートレート風に撮った時は、フィルムっぽい感じがしてゾクゾクした。
VR18-200mmでのDXクロップ時も、望遠で撮りたい際には十分使える感じ。
デジタル水平器
この機能はかなり興味があったのだけど、ネットや雑誌の記事では背面液晶の表示しか出ておらず、最初メニューから呼び出してシャッター切ったら消えてしまい、「えーー」となったが、ニコンの人がファンクションに割り当てられるというのでセットするも背面液晶に表示されず「??」となる。ニコンの人が嬉しそうに、「ファインダー覗きながらFnボタン押してください」というので押すと、おおお、露出補正ゲージのメモリが傾きによって増減する!興奮した。コレはホントにいい実装だと思った。D300にはない、D3にしかないメリットと言える。
その他
MFレンズの焦点距離・F値登録でレンズ名を設定しておけるようでよい。AF微調整も良い。WBのカラーチャートでの色かぶり補正もいい。カメラ内で画像処理が出来まくるのもよい。HDMIも面白そう。この辺は皆D300と共通。というかD300本気過ぎ!実機は触らなかったけど。
あとは、ニコン独自のナノクリスタルコートがホントに全然反射しないことがわかる展示とか、フルサイズセンサーのでかさにビックリしたこととか、D3のペンタプリズムが体積比でD300用の3倍くらいあるんじゃないか?とペンタ部のでかさに納得したこととか、背面液晶のカバーはちゃんと用意される(同梱?か確認しそびれた)こととか、電池の持ちはD2Xsと同等とか・・・。ホントイロイロと記事ではわかんないようなこともわかって充実のイベントだった。
で、冷静に考えると、実質上D200→D3の買い換えで得られるものは、
D3オンリー
・フルサイズセンサーによる利点。(50mmレンズの真価発揮など)
・高感度時高画質(飛躍的)
・低感度時高画質(改善、特に階調、立体感)
・9f/s(FX)・11f/s(DX)
・デジタル水平器
D3・D300共通
・ファインダー視野率100%
・ライブビュー
・AF微調整
・AF3Dトラッキング
・ピクチャーコントロール
・進化したAWB
・バッテリーの改善
といった感じ。実際のところ、D200に大きな不満があるわけでもないので、D300だけの発表ならスルーしていた。オンリー部分にどこまで価値を見出すか、ということになる。
買い換えで失うものもある。
・Sigma10-20mmで実現している15mm相当でのPLフィルター使用が不可になる。
フルサイズ対応レンズで15mmを含むズームレンズは前玉がでかくPLフィルターが使えない為。対応レンズが出る可能性はあるが、現状は無理。クロップで使用することは可能だが、広角撮影は風景がメインなので、高画素で撮りたい。
・(DXクロップしないと)望遠側での利点を失う。特に今一番長い焦点距離なのがDX VR18-200mmというのが痛い。タムロンの28-300mmVCか、ニコンのVR70-300mmは欲しい気がする。もしくはVR70-200mmとか・・・。厳しい。高感度に期待して、シグマの大口径望遠ズームという手もある。
あとは、やはりデカイ、高い、というところ。でも重さは許容範囲。ああ、非常に悩ましい。ホントに悩ましい。
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