よろず戯言

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勝手にふるえてろ

2018-03-29 21:44:48 | 映画

先日の休みに映画を観てきた。

松岡茉優主演のドラマ、“勝手にふるえてろ”だ。

原作は綿矢りさ氏の同タイトルの小説。

キャッチコピーは、“この恋、絶滅すべきでしょうか?”。

 

 

しばらく映画から離れていた。

最後に観たのは年明けに観たスター・ウォーズ 最後のジェダイ

そのときに、予告編なりチラシなりで、次回観るべき公開前の映画をチェックするのだが、

どうにも観たいっ!って思えるものがなく、しばらく間が空くことになった。

 

 

そうこうしていたら会員登録している映画館からメルマガ。

マイルの有効期限が改正されたとかなんとか。

映画を数本観れば、1本無料になるっていうやつ。

自分は既に3本分が無料になるほどマイルが貯まっていた。

改正内容をチェックしてみたが、まだまだ期限には余裕があるし、

取り急いで消化する必要もないな・・・と思い、サイトを閉じようと思ったが、

なんとなく公開中の映画一覧を観てみる。

 

 

そこで見つけたのが、松岡茉優主演のこの映画。

原作小説は知らなかったが、タイトルがなんだか面白い。

予告編映像を観てみると、おっ!これは面白そうなコメディじゃないか!

そういえば松岡茉優ちゃんの出演作品は観たことがない。

これは観ておかねばと、久しぶりに映画館へ行くことに。

 

 

都内でOLとして働くヨシカ(松岡茉優)。

24歳、彼氏ナシ恋愛経験ナシ、もちろん男性経験もナシ。

そんな彼女には中学からの想い人、「イチ」の存在がずっと在り続けている。

10年間、ずっと王子様のようなイチに片想い中。

周りの恋愛事情にも興味なく、ただただイチへの想いを募らせ、

大好きな絶滅動物、アンモナイトの化石を撫でながら、ひとり寂しく生活していた。

 

 

そんなとき、営業部の男性社員がヨシカへ熱烈アタックしてきた。

人生で初めて告白されて舞い上がるものの、

ヨシカのなかにはイチの存在が大きく在り続け、リアルな恋愛に踏み切れない。

告白してきた男性社員に、「ニ」と名付け、

「イチ」と「ニ」、二人の男性の間で、ヨシカの葛藤が始まる。

 

 

ニ(渡辺大知)の猛烈なアタックにしぶしぶ応じ、

二人で食事に行ったり、デートしたりするものの、

やっぱりイチのことが頭から離れず、ニとの交際に本気になれない。

そうしてヨシカは大胆な行動に出る。

中学時代にアメリカへ行ってしまった、クラスの人気者だった子を装い、

SNSを駆使して地元で同窓会を慣行。

10年間片想いしていた、イチ(北村匠海)との再会を果たす。

彼は10年前と変わらない、王子様のままだった・・・。

 

 

イチも自分と同じく都内に住んでいると判り、

都内に住んでいる者で、定期的に飲み会をやろうということに。

これまで妄想でしか恋愛しなかったイチと、グッと距離が縮まった。

しかし、ニも負けてはいない。

いくら冷たくあしらっても、ニはへこたれずにヨシカにアタックしてくる。

 

 

「わたしには彼氏が二人いる!」

憧れのイチ、タイプではないけれど自分に熱心なニ。

イチともっと近づくために、ヨシカは苦悩し妄想し、

ニをも巻き込んで、同僚や上司にも迷惑をかけ、隣人をも巻き込む。

ヨシカのこじらせ恋愛の結末はいかに――。 

 

 

面白いかつまらないかでいうと、つまらなかったかな。

予告編を観て想像していたものと全く違ったので、期待はずれだったという方が正解か。

コメディだと思っていたが、コメディではなかった。

以前観た、海のふたと同じく、直後は率直につまんないと感じても、

後からじわじわ来るものがあるので、再度観ると面白さが解るかもしれない。

正直、もう一度観たいって思いも強くある。

 

 

海のふたも吉本ばなな氏の小説が原作だったし、

小説を読んだ方が面白さが理解できるかもしれない。

そうそう、海のふたは原作の小説を買って読んだ。

面白い!ってものではなかったけれど、

なんともいえない魅力があって、一気に最後まで読んで、

そうすると映画の方もやっぱり、面白い!って感じではないが、

小説の雰囲気をよく再現できた、いい映画だなって思った。

この勝手にふるえてろも、原作を読んでみたい。

 

 

松岡茉優ちゃん、すごく上手かった。

中学生時代の髪ボサボサのメガネ女子姿もかわいかった。

現実と妄想、イチと一緒のときと、ニと一緒のときとの180°異なる雰囲気、

すごく難しい役だったんじゃなかろうかと思う。

そうやって反転する演技だけみると、確かにコメディっぽく見えてしまう。

実際は、恋愛下手な妄想女子。

その妄想部分がコメディっぽく撮られているし、

妄想のなかで絡む人々もまたコメディっぽく演じてるので、

やっぱり一見するとコメディみたく思えてしまう。

隣人として登場していた片桐はいりだけは、ずっとコメディだったけど。

 

 

ニを演じた渡辺大知

本職はミュージシャンで、俳優ではなかったはずだが、

松岡茉優ちゃん演じるヨシカの相手として、まったく遜色のない演技で素晴らしかった。

くちびるに歌をで、自閉症の青年を見事に演じていたが、

今回のニの、しつこいへこたれない熱心な役を見事に演じていた。

最初はチャラくてうっとうしく感じるものの、

ヨシカに振り回され続ける後半あたりは可哀そうになってきて、

逆に応援したり、もうそんな面倒な女やめちゃえよ!って思ってきた。

彼のスクリーン・デビュー作の色即ぜねれいしょんも、いつか観ないといけないな。

 

 

他にも愛すべき脇役たちが多数登場。

古館寛治さんや、前野朋哉あたりは大好きな俳優さん。

あと名前が判らないけれど、三つ編みのコンビニのニイちゃんや、

フレディ・マーキュリー似の課長さんなど、脇役も個性が強くて楽しかった。

片桐はいりは、不動のコメディエンヌの女王だわ。

 

 

この映画を観たのは実は二月半ば。

既に、どこの劇場でも公開終了していると思う。

興味を持った方も、レンタル開始までしばらくおあずけだ。

松岡茉優,渡辺大知ファンは観て損はない。

主題歌はもちろん、黒猫チェルシー

北村匠海は台詞も出番も少なくて、あまり期待しない方がいいかな?

片桐はいりの達人芸は必見。

 

 



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