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スター・ウォーズ 最後のジェダイ

2018-03-08 20:12:48 | 映画

※本記事、“スター・ウォーズ 最後のジェダイ”は、映画内容のネタバレを含みます。

また、何の注釈もなしに専門用語や固有名詞を多用しており、

スター・ウォーズの過去作品を鑑賞していない人には解りにくい内容になっています。

 

 

もうひと月以上経ってしまったが、1月下旬に映画を観に行った。

スター・ウォーズシリーズ最新作、“スター・ウォーズ 最後のジェダイ”だ。

監督・脚本はライアン・ジョンソン氏。

前作、フォースの覚醒の、J.J.エイブラムス氏から監督が変更となった。

主演は前作と同じ、少女レイを演じる、デイジー・リドリー

キャッチコピーは、“光か、闇か・・・。”

 

 

 

公開されてすぐに観に行きたい衝動を抑え、

年末年始、冬休み期間中が過ぎ、人が少なくなって落ち着いてくる時期まで待つ。

公開から数日、前作を凌ぐ観客動員数で記録を塗り替えた。

やっぱりスター・ウォーズシリーズの人気は計り知れない。

しかし、ネタバレを気にしつつ、観た人のレビューなどを見ると・・・。

その多くが「スター・ウォーズっぽくない」、「期待はずれ」だったなどと、あまりいいものではない。

アメリカでは今作に不満が爆発したファン達が、

ディズニーに対し、「今作をなかったものとして、エピソード8自体を新たに撮り直して欲しい」

といった内容の署名活動が起こっているというから驚き。

 

・・・・・。

ううむ、こんだけ否定的な感想が多いとますます観たくなってしまう。

自分も予告編を観て不安をいくつか抱いていたのも事実。

銀色の氷っぽい毛皮をまとったキツネのようなクリーチャー。

チューバッカの隣にいた、つぶらな瞳が印象的なウサギっぽいコミカルなクリーチャー。

どちらもこれまでのスター・ウォーズにはなかった、なんとなくファンタジーっぽいクリーチャー。

ここに来てディズニーっぽさが現れてきたか?

だが、その程度ならば別に・・・。

 

 

前作、フォースの覚醒を観る前にも、ジョージ・ルーカス監督が降りて、

制作権がルーカス・フィルムからディズニーに移ってしまい、

一気にファンタジーっぽくなるんだろう、

恋愛要素とかどっぷり入れてくるんだろう、

フォースの力にこれまでにはなかったトンデモ能力加えてくるんだろう、

そんな不安はいくつも抱いていたが、

J.J.エイブラム監督の過去作をリスペクトしたスター・ウォーズ愛によって、

抱いていた不安はただの取り越し苦労だったと胸をなでおろした。

 

今回も、そんな取り越し苦労であって欲しい。

フォースを覚醒させた少女、レイはいったい何者なのか?

そのレイに、ライトセーバーを渡されたルークの反応は?

窮地に陥っているレジスタンスの命運は?

敵対するファースト・オーダーの最高指導者、スノークとは何者なのか?

そして、カイロ・レンはどう動くのかな?

観た人の感想はひとまず頭から抜いて、先入観も捨てて、

前作のストーリーの続きだということを踏まえて鑑賞にのぞんだ。

 

公開から3ヶ月近く経ち、上映が終了する劇場もちらほら出てきた。

いろんな場所でさんざん語られているので、ストーリーに関しては割愛する。

観終わった直後は、純粋に面白かったと思えた。

意外な場面も多々あったので、若干違和感を覚えつつ帰宅して、

ネタバレを避けるため、じっくりと読まなかったレビューをあらためて読む。

「言われてみれば確かにそうだわ・・・。」

「そうそう、それは自分もおかしいと思ったわ!」

多くのひとが本作に抱く不満点など、自分も一致する部分が多々あった。

 

 

「レイア姫が急にフォースを使うのがおかしい。」

自分が劇中、もっとも違和感を覚えたのがこれ。

最大の?は、やっぱりレイア姫(キャリー・フィッシャー)の能力。

ルークの双子の妹でアナキンの娘であり、強いフォースを持っているのは解る。

だが、彼女自身、その力の使い方を知らないし、これまでも使ったことがない。

しいて言えば、遠く離れた身内や仲間の安否を察知する能力くらい。

にも関わらず、宇宙空間に生身で放り出されたのに、

そのまま慣性に逆らって宇宙遊泳し旗艦へと生還する。

これまでのジェダイの誰もが見せなかった芸当を、歳老いた御身でやってのける。

無意識でやったとしても、宇宙の法則を覆すものすごい能力だ。

 

劇場版ガンダム、機動戦士ガンダム逆襲のシャアで、

シャア率いるネオジオンに属したニュータイプのパイロット、クェス・パラヤ。

彼女が一瞬ではあるが、ノーマルスーツも着けずに宇宙空間に飛び出すシーンがあり、

そのシーンをめぐって、某大型掲示板のとあるスレッドにて、

SF映画オタクらとガンダムオタクらとで、激論が繰り広げられていたのを見たことがある。

あのときは、スター・ウォーズファンを中心としたSFオタクらに、

ビーム兵器やらミノフスキー粒子やら含め、ガンダムを全否定されていたのだが、

今回のレイア姫のやったことと比べたら、クェスのやったことなんて・・・。

 

 

この映画の撮影が終了して間もなく、

レイア姫を演じてきた、キャリー・フィッシャーさんが急逝された。

遺作となってしまった今作、死んでしまってもおかしくない描写でまさかの生還を果たしたが、

次回作でレイア姫はどうなってしまうのだろう?

冒頭のあらすじで、亡くなったことにされないよね?

ともかく、レイア・オーガナ・・いや、キャリー・フィッシャーさんのご冥福をお祈りします。

 

「無重力なのに投下爆弾はおかしい。」

これは言われるまで気付かなかった。

確かにそうだったわ・・・宇宙空間なのに、爆撃機から大量の爆弾を投下するシーンがある。

爆弾そのものに推進装置でも付いてなきゃ、あれは説明できないだろうが、

肝心の爆弾は、真っ黒ツヤツヤな完全な球体で推進装置など見当たらなかった。

爆弾に推進装置が付いていたとしてだ、その爆撃機の砲撃手のペイジが、

機体上部にあった投下スイッチの付いたリモコンを、

格納庫の壁を蹴って落として手にするシーン、これもやっぱり重力がなきゃ無理なシーン。

 

・・・いや待てよ、スター・ウォーズの世界じゃ、小型艇でも艦内は重力があるような・・・?

ミレニアム・ファルコン号はじめ、過去作でも無重力の描写がなかった。

そう考えると、艦内は重力発生装置みたいなのが標準装備の世界なのかもしれない。

だとしてもだ・・・投下爆弾はやっぱりヘンだよなあ。

爆撃の目標物だったデストロイヤーが巨大過ぎて、引力が働いていたとか?

まあ、これまで疑問にしなかった部分だから、なにかあるんだと思うことにしよう。

角度とか。

 

 

「ルークの扱いが酷過ぎる。」

これは自分も思った。

かつて、ダークサイドに陥った父を救い、シスの皇帝を打ち破り、

銀河に平和をもたらした伝説の最後のジェダイ、ルーク(マーク・ハミル)。

そのルークが孤島のある海の惑星オクトーで、世捨て人となって隠匿生活を送っている。

自ら再興しようとしていたジェダイの養成も放棄。

そんなことをする理由はかねてより判ってはいたのだが、

よもやその原因を作ったのが、ルーク自身だったとは・・・。

 

しかも、強いフォースを持った相手に気取られることなく、生霊というか幻影で姿を現して対峙する。

レイアにも触れてキスしていたし、誰にもそれが気付かれない。

質量を持った残像か!?

あんな超能力を見せながら、あっけなく退場してしまう。

せめてもの救いは、カイロ・レン(アダム・ドライバー)に殺られたわけではなかったことと、

第一作、エピソードⅣでのオビ=ワンに通じるようでもあったところかな。

 

 

「唐突な新キャラクターが多い。」

これは別にいいじゃん・・・って思ったが、ホルド提督(ローラ・ダーン)は確かに意味が判らなかったかな。

レイア姫との若い頃からの親友ってバックストーリーがあったようだが、

ポー(オスカー・アイザック)との対立を作る結果になった、撤退中に作戦の全容を教えなかったこと。

“敵を欺くには味方から”って言葉があるけれど、これは別に教えておく必要があったんじゃ・・?

味方に隠しておいて何の利にもならないし、結果、内部分裂を起こして被害が拡大しただけ。

それと、アクバー提督をあっけなく殺してんじゃねえ!!

 

新キャラクターのひとり、ローズ・ティコ。

アジア系の女優、ケリー・マリー・トランが演じている。

お世辞にも美人とはいえないのだが、個性的な容姿で好感のもてるキャラクター。

レジスタンスのいち整備士という地味なポジションながら、

物語の中核を担うであろう、レギュラーキャラクターとなり得る存在だった。

カジノ・リゾートを有する惑星カントニカで、

姉のペイジと共に幼い頃、奴隷同様に扱われていたというローズ。

同じく幼い頃に帝国残党にさらわれて、ストーム・トルーパーとして、

戦闘の訓練を受けてきたフィン(ジョン・ボイエガ)との仲も気になるところ。

 

 

キャストが発表された時から気になっていた、ベニチオ・デル・トロ

彼の役柄は、暗号解読能力に長けた泥棒、DJ。

どんなコードでも破ることができ、ファースト・オーダーの艦に潜入する際、

フィンとローズに力を貸してくれるが、あっさりと裏切る。

大義などなく、誰とつるむこともなく、どの勢力に付くこともなく、ただ金のためだけに生きる男。

エピソードⅣで、レイア姫救出の報償金をもらうと、

手を貸して欲しいという、ルークの言葉に耳も貸さずに去って行くが、

ラストに戻って来て助けてくれた、ハン・ソロみたく、

DJもまたラストに助けに来るのを期待していたけれど・・・まさかこれっきりの登場?

 

「レイの両親はけっきょく誰なの?」

レイ自身が前作から抱いていたこと。

惑星ジャクーでずっと両親を待っていたが、マズ・カナタの説得でそれが叶わないと悟った。

今回、オクトーの洞窟でレイが見る幻、そこで両親が明らかに!

・・・と、思ったが、けっきょく何も明かされず。

ルークの娘なのか?

まあ、そこは謎のままでも別にいいやん。

 

 

「スノーク弱すぎ。」

ファースト・オーダーの最高指導者、スノーク。

強いフォースの力で、ベン/カイロ・レンを暗黒面に引き入れ銀河を恐怖支配しようと企む人物。

前作ではホログラムでしか登場しなかったが、今作では異形の顔を晒してリアルに登場。

過去作では、皇帝パルパティーン/ダース・シディアスに相当するラスボス的存在。

パルパティーンがアナキン/ダース・ベイダーに代わって、ルークを引き込もうとしたように、

何かと頼りないカイロ・レンに加え、フォースを覚醒させたレイを引き込もうとする。

だが、高慢さが命取りになったか、あっけなく真っ二つにされて絶命。

・・・ラスボスは、カイロ・レンってことなのか?

自分はハックス将軍(ドーナル・グリーソン)あたりが怪しいと思うのだが、どうだろうか?

次回作でカイロ・レンに対し、ガンダムZZのグレミーのように反旗を翻し、

ファースト・オーダーに内部分裂が起きそう。

 

 

「キャプテン・ファズマあっけなさすぎ。」

中ボス相当のキャプテン・ファズマ(グェンドリン・クリスティ)。

無数のストーム・トルーパー達を束ねる、指揮官みたいなポジションで、

百式のビームコーティングのように、ブラスターを弾くメタリックな専用のスーツに身をまとっていながら、

いちストーム・トルーパーで生身だったフィンとチャンバラし、あっけなくやられる。

過去作の中ボス、ボバ・フェットもあっけなくやられたから別にいいじゃん。

 

・・・・・。

まあ、言いたいことを書きだしたらキリがない。

戦犯はキャラ設定を無視して、意のままに脚本を書いたライアン監督ってことで。

色々言いたいことはあるし不満点だってあるけれど、

それは過去作にだってあるし、純粋に面白かったから自分は満足。

レイはかっこかわいかったし、ローズも健気でチャーミングだったし、特攻するフィンの男気もよかった。

ポーの無鉄砲さもハックス将軍の小物っぷりも、キャラが立っていてよかった。

ただ、やっぱりあの銀色のキツネみたいなクリーチャーだけは受け容れがたい。

ナルニア国物語とか、あっち系に登場しそうな、CGまる判りのファンタジックなクリーチャー

こういった細かいところで、ディズニー色を払拭してくれると嬉しい。

オクトーや、カント・バイトに魅力的なクリーチャーが多数居たので、銀色キツネは本当に残念。

 

 

悲壮感しか残らなかったラスト。

生き残ったレジスタンスは、ミレニアム・ファルコンに乗りきれるほどの、たったの十数名。

そのなかに、ニエン・ナンとカイ、エイリアンのパイロットが含まれていたのは嬉しい。

この二人はどうか最後まで生き延びて欲しい。

 

あと、映画とは関係ないが、ベーシックフィギュア日本でも全種販売してくれよ。

主要キャラしか販売してないんだもの・・・。

本作のニエン・ナンやカイはもちろん、ローグ・ワンのキャラも欲しいんだよ!

ローグ・ワンにも魅力的なキャラがたくさん居たってのに。

ハズブローさんお願いしますよ!

いや、販売元のタカラトミーにお願いするべきか?

 

ポーグは美味そう。

 

 

 

 

トイザらスで見つけて購入したベーシックフィギュア。

カイロ・レンと、ローズ・ティコ。

 

ローズの出来はまずまずだが・・・

 

カイロ・レンは残念な造形・・・。

高山善廣やん。

 

日本の精密でもっとサイズの大きいシリーズが1,000円で売られているのに対し、

ショボいベーシックフィギュアは、1300円と高い。

しょうもないギミック付けるから価格が割高になるんだよ・・・。

それでも昔からこのシリーズを集めているから、これでコレクションをそろえたいんだよなあ。

だからもっと販売してください、タカラトミーさん。

 

※ニエン・ナン

“NINE NUNB”、過去作での日本語読みだった“ニエン”は誤りだったらしく、

最近の表記は“ナイン”・ナンとなっていますが、

ずっとニエン・ナンで親しんできたので、自分はこれまでどおり、“ニエン・ナン”と表記しています。

 

 

 



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