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よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

ローグ・ワン

2017-02-20 00:53:25 | 映画

※本記事、"ローグ・ワン"は、なんの注釈もなしに専門用語や固有名詞を多用しています。

スター・ウォーズシリーズに興味のない方や、過去作を観ていない方は理解しづらい内容になっています。

 

先日の仕事帰りに映画を観てきた。

スター・ウォーズシリーズの最新作、"ローグ・ワン/スター・ウォーズストーリー"だ。

シリーズでナンバリングタイトルでない初のスピンオフ作品。

主演はインフェルノのフェリシティ・ジョーンズ

監督は2014年版GODZILLAの、ギャレス・エドワーズ

キャッチコピーは"もうひとつの、スター・ウォーズ。”

 

 

本作の第一報を知ったのは昨年の夏頃だったか。

映画館に置いてあったフリーの小冊子。

"ローグ・ワン"と表紙に大きく書かれていた。

素通りしようとしていたが、その文言が目に留まり、思わず立ち止まった。

"ローグ・ワン"。

なんとなく聞き覚えのある言葉だった。

スター・ウォーズの第一作目、エピソードⅣ新たなる希望で、

帝国軍と戦う反乱同盟軍の部隊に、"ローグ中隊"という名の部隊が登場するのを覚えていた。

その小冊子を手にとると、やはりスター・ウォーズ最新作の記事が掲載されていた。

 

なんでもエピソードⅣの冒頭の前夜話にあたるストーリーだそうで、

帝国軍の究極兵器、デス・スターの設計図を盗み出すのに成功した、

反乱軍のスパイたちを画いた物語。

この設計図によって、デス・スターの弱点を突きとめ、

ルーク・スカイウォーカーの活躍で、ついにはデス・スターの破壊に成功する。

エピソードⅣの冒頭、スクロールするプロローグにも、

この設計図を入手したという部分がはっきりと語られており、

レイア姫がジェダイの生き残りである、オビ・ワンへ助けを求めるため、

ダース・ベイダーに拿捕される寸前に、二体のドロイドにそれを託す。

 

 

スター・ウォーズファンにとって、これはとても興味深い。

デス・スターについては、よくネタにされることがあった。

あんなデカくて強力な兵器なのに、なんで戦闘機の爆弾一発で木端微塵になるんだ?

とか、そんな簡単に弱点が解るような設計図とか帝国はバカなの?とか、

40年も前の作品とはいえ、色々とツッこむ輩が居るのも確か。

そこらへんも踏まえて、これがどのように画かれるのか?

 

しかも今回はフォースを操るジェダイが一切登場しない。

アナキン・スカイウォーカーの裏切りと、皇帝パルパティーンによって、

ジェダイが全滅してしまった、エピソードⅢシスの復讐から20年後の物語。

新たなる希望、若きジェダイのルークもまだ目覚めておらず、

ジェダイの生き残りである、オビ・ワンも、ヨーダも隠匿しているとき。

フォースを操り、ライトセーバーで戦う者はおらず、

ふつうにブラスターを操る、名もなき戦士たちの物語。

この辺りも新鮮で見応えがありそうだ。

期待大で鑑賞に臨んだ。

 

 

皇帝パルパティーンこと、シスの暗黒卿ダース・シディアスによって、

銀河帝国が作られ、その強大な軍事力によって全銀河が恐怖支配されていた。

だが、それに反攻する星系が銀河共和国を維持。

有志が集い反乱同盟軍を結成して、帝国軍に対し細々と抵抗していた。

しかし帝国軍は圧倒的で、反乱軍は敗北を続ける。

そんななか、帝国の究極兵器完成の情報が伝わる。

 

惑星をも破壊する帝国の移動要塞兵器、デス・スター。

その開発責任者であった、ゲイレン・アーソ(マッツ・ミケルセン)は、

かつて辺境の惑星で妻子と共に隠匿生活を送っていたところ、

帝国のオーソン・クレニック(ベン・メンデルソーン)に居場所を突きとめられ、

妻を殺されたあげく、無理矢理連行されて、デス・スター開発を強要させられた。

ゲイレンは帝国への復讐として、デス・スター内部に、密かに致命的な弱点を設け、

かろうじて逃がすことができた、当時幼かった娘にそれを知らすべく、ホログラムメッセージを記録し、

帝国の貨物船パイロット、ボーディー・ルック(リズ・アーメッド)に、

娘を保護してくれた知人、ソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)の元へと、メッセージを届けるよう託した。

 

 

ゲイレンの娘、ジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)は、

度々犯罪を犯し、今は帝国に拘束され強制労働させられていた。

そこへ反乱軍のスパイ、キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)たちがジンをさらいに来る。

デス・スター設計者のゲイレンからのメッセージを託された帝国の脱走兵のこと、

そのメッセージの受取人が、帝国に反攻しているソウ・ゲレラだとの情報を掴んでいた反乱軍。

ソウと面識があり、深い仲であるジンを利用して、

脱走兵の持っていたゲイレンのデス・スターに関するメッセージを入手し、

また同じく帝国に反攻しているソウと共闘せんと画策していた。

 

キャシアンによって反乱同盟軍の元へと連れて来られたジン。

同盟軍の幹部たちに説得されて、ソウに会うためキャシアンと共に、惑星ジェダへと向かう。

そこで、十数年ぶりに再会したソウに、父ゲイレンのホログラムメッセージを見せられる。

それはデス・スター内部に致命的な弱点を作っておいたこと、

それを記した設計図が、惑星スカリフに保管されていることを教えるものだった。

 

ソウのアジトに捕まっていた、帝国の脱走兵、ボーディーの情報から、

ゲイレンの居場所が惑星イードゥーであると知ったジンたち。

彼を保護すべく、急ぎイードゥーの帝国研究施設へと行く。

反乱軍の戦闘機部隊の攻撃により、ゲイレンは致命傷を負ってしまう。

十数年ぶりに再会したジンとゲイレンだったが、まもなくゲイレンは息を引き取る。

父と娘のつかの間の再会だった。

ゲイレンは死ぬ直前、娘への償いの言葉とともに、

デス・スターの設計図を入手し破壊するよう、希望を託す。

 

反乱軍の本拠に戻ったジン。

上層部の議論は、帝国への徹底抗戦か降伏かで真っ二つになっていた。

父の最期の言葉、自分に託された希望を達成するため、

デス・スターの設計図を奪取するためにジンは立ち上がる。 

キャシアンはじめ、彼女の言葉に動かされた者たちが一緒に行動をおこす。

ある者はスパイとして、ある者は工作員として、

反乱軍のために、うす汚いこともしてきた、ならず者(ローグ)たちだ。

 

 

上層部の命令も許可もないまま、ジンたちはデス・スターの設計図奪取作戦を開始。

銀河の平和がかかった失敗は許されない作戦。

キャシアンの相棒ドロイド、K-2SOが97.6%生還不可能と割り出した。

それでも、この名もなき戦士たちは、希望を死なせないために、

決死の覚悟で帝国から奪った輸送船に乗り込んでゆく。

反乱軍の基地から離陸しようとする帝国輸送船。

そんな作戦も出撃も聞いていない管制塔から部隊名を問われる。

操縦していた帝国脱走兵のボーディーがとっさに答える。

「ローグ・ワン!」

 

こうして、デス・スターの設計図のある惑星スカリフのタワーへ、

帝国の輸送船で潜入していく、ローグ・ワンの戦士たち。

厳重な警備が敷かれているタワーに忍び込み、

データバンクにアクセスして、デス・スターの設計図を盗み出す―。

この困難な作戦を見事に果たし、未来に希望を繋ぐことができるか?

 

 

 

面白かった!

旧三部作のファンにとっては、たまらない内容。

逆に旧三部作のストーリーを熟知していないひとにとっては、つまらない作品だろう。

子どもには到底理解できないだろうし、観るひとが限定させられる作品でもある。

 

ジェダイが登場しないということで、地味になるかと思われたが、

これまでにないタイプの戦士も登場して新鮮だった。

何よりも、第一作のエピソードⅣへ直接繋がる内容。

エピソードⅣの冒頭シーンの10分前までが画かれているとあって、

ラストにはアンティリーズ艦長やレイア姫も登場!

もちろん、C-3POとR2-D2も登場!

公開前のチラシに、"エピソード3.9"などと書かれていたが、それが納得できる。

 

  

ジェダイは登場しないが、シス卿のダース・ベイダーは中盤から登場。

終盤は恐ろしい存在感で、反乱軍の艦隊に襲い来る。

これはエピソードⅣで、レイア姫の乗っていた艦(タンティヴィⅣ)を拿捕するシーンへと繋がっていく。

また、ターキン総督も不気味な存在感を放って登場。

エピソードⅢでもラストにチラっと登場したが、あのときはまだ若かった。

今作では、もうエピソードⅣのときの老けたターキン総督。

こけた頬も、寂しくなった頭もそのまんまだ。

 

 

帝国軍や反乱軍の兵士たちの、40年前のレトロなコスチュームが、

デザインあのままなのに、なぜか新鮮に見えてしまうから不思議。

ラストのレイア姫の、当時のメイクもそのままなのも、

オルデランでのメイクが、こんななんだと思っちゃえば問題ない。

アミダラ女王の、あの歌舞伎役者みたいなメイクも、

ナブーのメイクがああなんだと思えば、時代錯誤な感も消し飛ぶもの。

 

基地内部の計器類やコンソールなども、40年前のそれと同じになっている。

戦闘機の照準器やモニタも同様。

コスチュームと同じく、あえて現在の最先端のデザインにせずに、

時系列を尊重して、公開当時のそのままのデザインで再現するあたり、

スター・ウォーズシリーズの強い拘りが感じられる。

 

モン・モスマ,ベイル・オーガナ,ドドンナ将軍なども登場。

反乱軍の上層部にはそれ以外にも、名前は知らないが見たことあるようなキャラが並んでいた。

また主人公たちに因縁付けて絡んでくる、ポンダ・バーバとコーネリアス・エヴァサンの二人組。

この二人組、エピソードⅣでもルークたちに絡んで来るんだよな。

それでオビ・ワンにライトセーバーで腕を切り落とされるという。

二人してジェダからタトゥーインに移ってたってことか。

 

 

旧ファンには見どころがたくさんで楽しめること間違いなし。

ただ、旧作のストーリーを知っていれば、

ヒロインのジンはじめ、今回の主要キャラの末路が最初から判っている。

仲間が次々と倒れていく終盤、滅びの美学と言うべきか。

作戦をまっとうしつつ、彼らがどのような最期を迎えるのかも見どころでもある。

ローグ・ワンの戦士たちが命がけで奪い取った希望が、

幾人もの名もない反乱軍兵士の手を渡り、最後にレイア姫の手に渡る。

それが、二体のドロイドに託され、カプセルで惑星タトゥーインへと降下する。

フォースの導きか?

運命のいたずらか?

それが、新たなる希望、ルーク・スカイウォーカーへの元へとたどりつく。

壮大なスター・ウォーズサーガの幕開けへと繋がっていくのだ。 

 

既に公開終了している劇場が多い。

旧三部作ファンならば観ておくべき作品。

エピソードⅣとの繋がりを探すのが楽しい。

にわかには到底オススメできない。

このローグ・ワンを楽しむには、とりあえずエピソードⅣ~Ⅵを数回鑑賞して、

しっかりと基礎知識を身に付けてからでないと無理だろう。

 

購入したタオル。

 



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ヴェイダー卿はイイ。 (mobile)
2017-02-24 12:03:01
 いやー、イイなあ。ヴェイダー卿はイイ。唯一残念なのは今回のヴェイダー卿はエピソードIVに比べるとやや猪首というか首が短いカンジなのが気に入らない。やっぱりヴェイダー卿がスックと立った時の美しさがやや足りなかったのが残念でした。
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そこまで細かくチェックしていなかった! ()
2017-02-24 23:14:06
mobileさん、こんばんは、初めまして。
コメントありがとうございます。
 
ダース・ベイダー好きなのですね。
ラストの反乱軍の兵を蹴散らしながら、グングン迫ってくるのはしびれました。
ああ、これまさにⅣの冒頭シーンだなあと。
 
自分は今作のベイダー、Ⅲよりマッシブな感じがしておりました。
これはⅣ~Ⅵのベイダーがそうであって、このローグ・ワンのベイダーも、
それに準じたスタイルにしたのだと思っていましたが、
Ⅳのベイダーの方がスマートなんですね。
そこまで細かくチェックしておりませなんだ。
 
そちらの記事の方も拝見させていただきました。
自分なんか到底及びそうにないスター・ウォーズ愛を感じました!
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