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横浜FCと横須賀・神奈川のローカルフットボールシーンを気ままに応援する日記。時々故郷・静岡県東部のフットボールなども。

2006 シーガルズ終戦(神奈川県社会人サッカーリーグ2部3位決定戦 横須賀シーガルズFCvsFC厚木)

2006-12-14 | 横須賀シーガルズ(観戦記)


2006神奈川県社会人サッカーリーグ2部3位決定戦
2006.12.10(Sun)09:05KO
会場:厚木市飯山グラウンド
横須賀シーガルズFC(Bブロック2位) 3-4 FC厚木(Aブロック2位)

得点者(シーガルズの選手のみ)
本波2、木村

GK児玉一史
DF小川崇、佐藤拓也、高橋拓也、水野正光
MF井手研次、木村竜大、長塚雄太
FW高田亨、本波透、谷本浩志

「相手のFW19番に気をつけろ。個人能力が別格らしいぞ」
これが試合前一部サポが関係者情報から入手していた相手チーム
情報だった。どうやらAブロック1位の横浜GSFCコブラが厚木と対戦
したとき5-3で敗れたときに活躍した選手だったらしい。
関係者からそんな情報が漏れるくらいの選手なのだから相当
手強い選手なのだとは容易に想像つく。しかし厚木はその選手を
ベンチに温存する作戦をとってきた。後半勝負ということか?
しかし、この選手について試合終了後に驚くべき事実を
しることになろうとは試合中は知る由もなかったのだが・・・。


序盤はシーガルズがボールポゼッションする機会が多いものの
どこかプレーがぎこちない。どうも選手たちはこの大一番に対し
固くなっているようだった。いつものシーガルズじゃない。
対する厚木は選手間でマークの受け渡しやチェックの指示等よく声が
出て統率のとれたチームだった。
実際、シーガルズよりもチェックが早く、ボールを持ってから、失ってからの
切り替えがシーガルズよりも早い。カウンター時の、両サイドの上がりの
早いこと早いこと。このチームは強い。声を出しながらも今日は苦戦は
免れないと覚悟する。その後次第に厚木ペースの試合になってゆき
シーガルズが押し込まれる展開の時間帯が続く。



しかし先制はシーガルズ。20分頃、本波が技ありのループを決める。
苦しい時間帯が長く続いていたため、待望の先制点ゲットに
喜びが爆発するシーガルズイレブン、ベンチ&サポ

が、その後の展開がまずかった。
先制から僅か5分ほどで立て続けにマークのズレから2失点。
シーガルズ守備陣の悪いクセだ。厚木の早い攻撃に合わせる
守備では体力を消耗するのは分かっているが悪い流れを変えられずに
前半はこのまま苦しい時間帯が続く。なんとか大崩れすることだけは
免れた形で1-2厚木リードで前半終了。見ている方も1試合分応援の
体力を消耗したような気分になる。

後半開始
後半何分か忘れたが厚木FW19番が入ってくる。
確かにデカイ、強い、上手い。このディヴィジョンにおいては規格外の選手。
しかしシーガルズもこの選手に対しては色々と対策を練っていたようで
後半立ち上がりはこの選手1人にやられたというシーンは無かったように思う。
攻撃は最大の防御といわんばかりに後半から攻勢をかけるシーガルズ。
これだよ。これ。やっぱりシーガルズは攻撃してナンボのチームだよ。
応援にも熱が入る。
そしてシーガルズ2点目。スルーパスに反応したシーガルズFW本波が
GKとの1対1を押し込む。同点。シーガルズの勢いはまだ止まらず3点目をゲット
カウンターでつないで浮き球をシーガルズFW木村がGKの頭を越すループシュート。
ボールはゆっくりと美しい軌道を描きゴールに吸い込まれる。逆転!
ゴールを決めた木村選手が2002年からの戦友であるサポに向かって駆け寄り抱擁する。
木村選手は今年限りで帰郷により退団する。そんな彼の置き土産としてのゴール。
熱き抱擁。魂が揺さぶられるゴール。

だが試合はまだ終わらない。
シーガルズがDF裏を抜け出し4点目ゲットと思ったがオフサイドの判定。
幻のゴールとなったが、この辺りから逃げ切りを図ったはずのシーガルズの足が
動かなくなっていく。厚木はそうなることを待っていたかのように試合をリードする。
あいつらまだ動けるのか?完璧にフィジカル(持久力)の差であった。
頭で分かっていても体が動けない。集中力も持続しなくなってゆくシーガルズ。
もどかしい時間が続く。俺たちの声は彼らに届いているのか?いや、届けなければならない。
この日駆けつけたサポ3人皆喉が枯れながらも必死にコールとチャントを繰り返す。

そんなサポの思いも虚しく3失点目を献上。同点。厚木19番が決めた?ようだが
自身はこのゴールを良く覚えていない。何が起こったか分からなかった。
引き分けの場合はPK戦になるとのこと。中盤がDFラインに吸収されて厳しい時間が
続くもなんとかこのまま終わって欲しい。はっきり言ってシーガルズにはもうゴールを
狙えるだけの攻撃の人数が揃わなくなっていた。タイムアップ前に勝ち切れれば御の字
であるが、可能性が見出せないのであっては引き分けPKに持ち込むのも一つの手だ。
早く試合が終わって欲しい。そう願いながら枯れ切った声を絞り出す。
だがロスタイムに信じられない4失点目。厚木勝ち越し。

試合終了。


個人の能力では負けていなかったが経験とフィジカルの差で相手に負けていた。
最後の最後でリーグ戦では見過ごされ勝ちだった課題がモロに表出した試合だった。
これらの課題を克服しなければ来年もまた同じパターンの繰り返しだろう。

帰る間際にシーガルズ関係者の方から今後の方針について少し話を聞く。
ここではまだ触れられないが、少しだけ希望の持てる内容だった。
関係者の皆さんは頑張って欲しい。
最後に各選手が引き揚げるのを待っていたら厚木側の選手に「ふくしまの米」ロゴが
入ったロングコートを着た選手が1人。
思わず「横浜FCの関係者の方ですか?」と聞いたら「ナラです」との返事が。
そこでやっとピンときた。
2001年横浜FCに所属していた、奈良伸太郎選手その人だった。
髪を伸ばして茶髪だったので誰だか分からなかったが、彼が厚木19番の選手だった。
どうりで実力が他の選手より頭一つ抜け出ていたわけである。
しかし横浜も応援している身にとっては心中複雑な気分になったのは確かだった。



これで横須賀シーガルズFCは2部総合4位となり1部下位との入替戦進出の権利を
逃したため来年も神奈川県社会人サッカーリーグ2部で過ごすことになった。
上を目指すには体力、選手間のコミュニケーションどれをとってもまだ足りない。
課題が見つかっただけでも収穫とみるべきか。だがこの理性で感情を押さえつけながら
かみ殺さなければならない悔しさは、プロの試合を見るときとはまた違う、
一生忘れられないものになるだろう。

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