小さな発見日誌

日々の忙しさからはなれて、肩ひじ張らずに、
ゆっくりとした気分で、語っていきます

202段の石段の石材と歴史(塩釜神社)

2021-05-04 11:18:33 | 神社

さて、表参道の202段の石段を上りきって

ちょっと気になる石段の石・・・

これは、特別な石ではないか?と思い

ちょうど、通りかかった神主さんにお聞きしました。

「仙台の方から採取された凝灰岩や

 石巻からの稲井石が使われているのですよ」とのことでした。

もっと詳しく知りたいと思いましたが、

神主さんもいろいろとお忙しいことと思い、

塩釜神社博物館の学芸員の方を紹介していただき、

後ほど、詳しくお話を伺いました。

そして、次のことを教えて下さいました。

 ① 表参道の石段の石は、

    仙台の方から採取された凝灰岩

    石巻からの稲井石が、使われている。

   長い年月の間には補修が重ねられ、

   今は、稲井石が多く見られる状態である。

 ② 稲井石は、参道の平らな部分(道)や裏参道の階段にも

   使われている。

裏参道

 ③ 表参道の石段は、江戸時代中期の

   仙台藩の「御修復帳(仙台藩の費用で修復した場所の記録)」の中に

    ``寛文三年に完成したご社殿と表参道の石段の図面‘‘が描かれている。

     (それ以前の記録は無いので、石段がいつから存在していたかは、わからない)

 ④ 仙台藩の「御修復帳」は

    東北大学に 保存されている。

 ⑤ 現在でも、石段の補修は続けられていて

   目立て(筋状の掘り込みを入れて溝を作る)を行い、

   階段を上り下りする時にすべらないようにしている。

 

以上のことがわかり、これは、プチ、いえ、大発見でした!

学芸員の方、そして神主さん、お忙しいところ ありがとうございました!

 

それにしても、凝灰岩というと、火山砕屑(さいせつ)岩の一種ですよね。

それが、仙台に?って驚きましたが、調べてみると

仙台には、広瀬川凝灰岩部層という地層があり、

地質学上では、なんら不思議ではないことがわかりました。

凝灰岩は、加工しやすく、建築・土木の石材として用いられることが多いそうです。

 

稲井石は、宮城県石巻市稲井地区から採掘される石(粘板岩)で

神社や寺、記念碑に使われています。

 

以上のように、202段の石段の石は、

石段の歴史から、宮城の大地の成り立ちまで、

いろいろなことを教えてくれました!

 

さて、石段を上りきると、

目の前には、立派な門がそびえたっています。

 

次回は、この門をくぐり、

いよいよ、先に進んでいきましょう。

 

(文章中の緑色の文字をクリックすると、

 より詳しいことがわかります)

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5月1日には、宮城県を中心に、また大きな地震がありました。

塩釜神社では、被害がなかったとのことでした。

地震のほかにも、

静岡県を中心に、突風や大雨もありました。

被害を受けてしまわれた方々が、

一日でも早く穏やかな日常を取り戻せますよう

心よりお祈り申し上げております。

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では、今回はこの辺で

ごきげんよう

 

 

   

 

 

コメント
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