多摩てばこ通信

食べもの、祭り、テニス、お酒、こだわりものを中心とした情報発信とひとりごと

最近読んだ本(その67)

2018年07月02日 | Weblog
今回は食堂がテーマ。
「東京近江寮食堂」渡辺淳子著 光文社
滋賀県公認宿泊施設、近江寮。昔はこの手の寮が東京にたくさんあった。地方出身の学生・社会人支援が目的、今でいうアンテナショップか、少し違う気もするが。失踪した夫を捜しに上京した主人公は偶然、食堂を手伝うことに。よく知らないけど滋賀の地元料理・食材もメニューになり、食堂は繁盛する。下町風の人情コミュニティが楽しい。
「食堂メシッタ」山口恵以子著 角川春樹事務所
イタリア料理という料理は無いとのこと。トスカーナ料理、シチリア料理など地方料理がイタリア各地にある。食堂メシッタが3月いっぱいで閉店するという。ひとりで切り盛りしている主人公満希がイタリアの料理と出会い、イタリアで日本で修行を積み今日にいたるまでの話が新鮮だ。パスタ、ピザ、リゾット、ニョッキはまだしもフォカッチャ、ポレンタはどんな食材?シチリアのアランチーニの味は?ローマのブカティーニのアマトリーチェ風てどんなパスタ料理?。イタリアの料理を知らない私も分からないまま楽しめる物語。
「注文をまちがえる料理店」小国士朗著 あさ出版
注文したメニューと違う料理が出てくる。けれど客は怒らないし、むしろ喜んでいる。こんなレストランはふつう無い。しかしプロジェクトで本当に作ってしまった。間違う理由は認知症の人が働いているから。認知症でもいきいきと働く人、間違ってもまっいいかと思う客、そんな画期的なレストランを作った人達の思いの話。いい話なのだが、プロジェクトとかコンセプトとか遊び心とかの言葉が出てくると、ちょっと違うんじゃないと思ってしまう私は古い人間でしょうか。

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