いわき平競輪「選手の風」

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勝っちゃってごめんな☆熊本滑走路ダービー最終日・結果

2012-03-05 18:07:55 | 競輪
「勝っちゃってごめんな」と山崎選手にいう、成田選手。たぶん、この言葉が、成田選手なんだと思う。





熊本滑走路ダービー最終日・結果

決勝結果

成田和也 被災地福島に届ける栄冠/熊本

 成田和也(33=福島)が日本一長い直線を制し、初のダービー王に輝いた。盟友・山崎芳仁のまくりにスピードをもらい、4角から内を突いて直線一気。東日本大震災から1年を迎える節目に初の4日制以上のG1を制し、日本一の栄冠を被災地の故郷へプレゼントした。立て直した山崎が2着に食い込み、同県同期でワンツー。人気を集めた深谷知広は8番手でまくり不発となり、5着に終わった。

 成田エクスプレスが北日本勢の手荒い胴上げで雨の「滑走路」に舞った。やさしい春の雨が涙を隠してくれた。「山崎のアシスト役のつもりだった」。ゴール直後に「勝っちゃってごめんな」と、グランドスラムを逸した山崎にわびた。山崎の笑顔と祝福に、心優しき寡黙なダービー王は遠慮がちに小さく右手でガッツポーズを決めた。

 あれから1年。第65代王者も大震災に翻弄(ほんろう)された。山崎らは沖縄に移住したが、車で約1時間30分の新潟・阿賀野市に居を移したのは「生まれ故郷から遠く離れたくない」からだった。昨秋に自宅近くに場外車券場「サテライト阿賀野」が誕生。「誰も知らない土地で心機一転と思ったけど、逃げられないですね」と苦笑したが「運命的に競輪への姿勢が定まった」と迷いなき道が見えた。

 不利な9番車の位置から「山崎のために」とスーパーダッシュでスタートを取った。中大時代に全日本スプリントを制し、ナショナルチームで活躍。昨年6月に代表から引退したが、「あのスピードだけは怖い」と山崎を畏怖させる超特急ぶりは健在だ。今シリーズは自力型フレームを投入。直線一気の加速力で「まくった山崎に初めて先着した」。

 昨年12月競輪祭の最終日に初のGP切符とS級S班を決めた。今年はG1最高格のダービーを制し、輪界最速でGP切符をつかんだ。「まだ実感はない」と言葉少なに繰り返す男に、連覇を狙った村上義弘が歩み寄って握手を求めた。「タイトルに恥じないように戦っていく」。以心伝心。王者から王者へ。覇者にふさわしい言葉で締めくくった。【大上悟】

 ◆成田和也(なりた・かずや) 1979年(昭54)2月25日、福島県須賀川市出身。中大卒。競輪学校88期生(在校66位)で卒業記念王者。03年7月いわき平でデビュー。昨年5月のSSシリーズ風光るでG1初制覇。通算成績は573戦128勝。通算獲得賞金は3億7326万1755円。172センチ、73キロ。血液型O。

 [2012年3月5日9時53分 紙面から]

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「まだ優勝の実感はわかないですね。山崎に任せていたし、山崎はグランドスラムがかかっていたし、持ち味を出して勝負してほしいなと思っていたので、脚を使うよりも一発狙ってほしいなと思いました。ごちゃごちゃした展開になった時はそこから勝負と思っていました。最後までついていくつもりでしたけど、山崎が車輪をハウスして、もう行けないと思ったので、内にいったら、コースがあきましたね。今回の前も一緒に練習してきた山崎と優勝を目指してやってきましたが、まさか自分が優勝できると思ってなかったです。結果を出せない時期でも、応援してもらって、それが励みになりました。これからも声援に応えられるよう一戦一戦頑張っていきたいと思います」

優勝の成田和也
「山崎はグランドスラムもかかっていたし、下手に脚を使うよりも、山崎の持ち味を出してほしいと思っていました。最後、山崎がハウスしたのが見えたので、内にいったんですけど、コースが空きましたね。ダービー王にふさわしい選手になれるように頑張りたいと思います」

2着の山崎芳仁
「力を出したんで悔いはないです」


@hiranumax:

↑平沼選手のツイッターアカウントです。成田選手とのエピソードがあり。ぜひ!