七十二候の一つ=半夏生の日
かつては夏至から数えて11日目としていましたが、陽暦では7月2日頃を言うようです。
夏安居の中日、宗門では「大布薩講式」を修行して、常日頃の日常を省み懺悔する日です。
小雨また少しれのえりも。十五分車を走らせ、えりも岬の東側に向かいました。
このあたりは、昭和二十年代後半まで「えりも砂漠」と呼ばれていました。
開拓に入った人々が木を伐り砂漠化した一帯に、官民一体で植林をし、ようやく緑をよみがえらせた場所です。
この一画は「百人浜」と呼ばれていますが、ここに「悲恋沼」という小さな沼があります。
この沼の側の整備された駐車場の隅に「一石一字塔」の碑が建てられているのです。
江戸時代、南部藩の船が難破し、百人以上の乗組員が飢えと寒さのために、を落としたという~
十数年前までは、志のある方々に依頼され、一年に一度半夏生の頃、供養のおつとめをしていました。
最近では道を通っても、手を合わせることすら忘れていた自分を鑑みると、少し恥ずかしい気がします。
短い経文を唱え、非業の死を遂げた人々に想いを寄せ、同時にこのしい土地に入植した先人の労苦に合掌します。
<しばらく前に修理を施したきりで、今はほとんどかえりみられなくなった碑>
初夏の夕暮れ時、運が良いと「悲恋沼」のあたりから、光る蛍がポツリポツリと飛んでくるのが見えます。
もう少ししたら、又来てみようと、思った次第です。礼拝
半夏生懺悔(さんげ)する日の雨上がり 俊也
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