JARL広島県支部では,電子工作の楽しさを身近なものにするため,毎月1回(月の最終日曜日を原則として)午前9時から,広島市東区民文化センターにおいて電子工作教室を開催しています。
小学生から,中高生はもちろん,もっとずっと上の世代の皆さんまで,幅広く参加されています。(開催状況その他はJA4AGA石田OMのHPの中に専用ページがあります)
簡単なものからAMラジオ,FMラジオのキットなど,たくさんの教材を使って,参加者それぞれのレベルに応じて,電子工作を楽しんでいただいています。
以前,AMワイヤレスマイクの記事をアップいたしましたが,これに続いて,FMワイヤレスマイクもキット化すべく,あれこれ作業を進めておりました。
なんとか形になったので,次回の電子工作教室では,これをネタに,少し踏み込んだ講座を開いてみようかな,と考えています。(まだ,支部長の了解は取っていませんが・・・Hi)
このFMワイヤレスマイクは,前回のAMワイヤレスマイクと同様,CWの送信もできるように設計いたしました。
回路図は,こんな感じ
AMワイヤレスマイクは,セラロックをCMOS-ICを使って発振,分周して,目的周波数(1,000KHz付近)を得るとともに,さらに分周して,800Hz付近のトーンを作り,マイクラインに入力してCWを送信できるようにしました。
その出来上がりはこんな感じ
今回のFMワイヤレスマイクは,上記の回路図の通り,やっぱりセラロック(10MHz)を使って発振させて,9逓倍して,90MHz付近の周波数を得ていますが,CWトーンは分周は使わず,AF発振回路を別途設けることにしました。
この発振回路は,FCZ研究所の寺子屋シリーズにあるもので,田吾作1号にも使用させていただき,FBな結果を得ているものです。
出来上がりはこれ
AMワイヤレスマイクと同じレイアウトとしました
上がAM下がFMです。
なので,AMワイヤレスマイクで使用したケースがそのまま使える,というか,双子のワイヤレスマイクになるという趣向です。
これまで,電子工作教室でFMラジオやAMラジオを製作された方に,ぜひ製作していただき,自分の作ったラジオから,自分で作ったワイヤレスマイク(りっぱな送信機です)からの音を聞いていただきたい!という思いであります。
で,次回の電子工作教室では,FMワイヤレスマイクの一部(発振回路)をバラックで製作していただき,電波が出た!という感動(されるかどうかは保証の限りではありませんが・・・)を味わっていただくとともに,オシロやスペアナでその波形やすぺクトラムを見ていただき,なるほど!と思っていただければ大成功?
その次のステップでは,これに変調をかけて・・・・・ てな感じを思っています。
なんでFMワイヤレスなのかということですが,回路図を見ていただくとわかるとおり,これだけで,立派な送信機の基本回路になっているんですね。
AMワイヤレスマイクのほうは,どっちかというと亜流な感じなので,まずは,FMのほうからという思いです。
このFMワイヤレスマイク,周波数をアマチュアバンドに変えて,ちゃんとバンドパスフィルタを通してやれば,十分アマチュア無線の交信に使用できる(AFの振幅を管理してデビエーションは制限できるようにしないといけませんけど)ものですよね。
さてさて,思いどおりに参加者の皆さんが反応していただけるか,ちょっと楽しみ!! です。