すそ洗い 

R60
2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

橋本治さんが総理大臣になってしまえばいいのに「日本の行く道」

2007年12月22日 | 書籍
日本の行く道 (集英社新書 )
橋本 治 (著)

久しぶりに橋本本を読み終わりました。いつもながらの橋本節が炸裂していますが、今回のこの本はいつもの橋本節のウダウダぐずぐずの論理の堂々巡りがずっとスッキリしていて読みやすいのです。

そして政治経済歴史社会全般に疎いワタクシにも、今の日本の状況がなぜにこのような按配になってきたのかとゆーことがとってもわかりやすく明晰に書かれております

よくわかんないんですが、とっても正しいことが書いてあるように思いました。それは「問題」とされていることが「それは確かに思いあたる節がある」とゆーことであったりもするからです。

だいたいにおいて、新書は苦手です。書いてあることがよくわかんなかったり、そんなこと言われんでもわかっとるわいーてなことをウダウダ書いてあったりして、とてもつまんなく退屈で、だいたい中盤まで読み最後の結論だけ見て「やっぱりこいつも言うことはつまんない」となるんです、新書って。

でもこの橋本本は違います。論理の持ち運びが上手い。飽きさせないさすがの橋本節健在って感じだし、納得がガツンときます。そしていつものクールな橋本先生なので「こうしなければならない」「こうしましよう」とゆー啓蒙も説教もしません。「こんなことなっちゃってどーすんだろーねー?」て突き放します。それが無責任な感じにも受け取れますが、橋本さんは政治家ではないので言いっぱなしでもいいわけです。

やはりメインは「高層ビルを全部壊せばイイ」「産業革命以前に戻って、それができなければ、1960年前半に戻って、そこからの間違った歴史を踏まえてやり直しすればイイ」ってとこで一番盛り上がりをみせます。

とにかく「欲の飽和点」をずっと超えっぱなしでずるずるやっている、自分も含めての日本人ですから、おいそれとは「欲」や「怠惰」は直らないとは思いますが、できることからコツコツと「消費」の見直しをしていきたいと思います。

ひさしぶりに「橋本治は正しい」と思える良書です。

日本の行く道 (集英社新書 423C)
橋本 治
集英社

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