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原発性アルドステロン症

2020年03月04日 | 保健体育


アルドステロン症は、副腎の腫瘍が原因で発生したり、いくつかの病気に対する反応として発生したりします。
 
  • アルドステロン値が高いと高血圧とカリウム濃度の低下が起こります。カリウム値が低いと、脱力感、チクチク感、筋肉のけいれん、一時的な麻痺が生じることがあります。
     
  • ナトリウム、カリウム、アルドステロンの血中濃度が測定されます。 
     
  • 場合により、腫瘍の切除やアルドステロンの作用を妨げる薬の投与が行われます。







  • アルドステロンは副腎でつくられ分泌されるホルモンで、ナトリウムをより多く保持し、カリウムをより多く排出するよう腎臓に信号を送ります。アルドステロンの分泌は 副腎皮質刺激ホルモン(下垂体から分泌されるホルモン)や、一部はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系によって調節されています( 血圧の制御:レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系)。レニンは腎臓でつくられる酵素で、副腎のアルドステロンの分泌を刺激するホルモンであるアンジオテンシンの活性を制御します。
    アルドステロン症は副腎内の腫瘍(通常は良性の腺腫)によって起こります(コーン症候群と呼ばれます)が、両方の副腎に腫瘍が発生して過剰分泌を引き起こすこともあります。アルドステロン症は、血圧が非常に高くなる(高血圧)とか腎臓の動脈の一部が狭くなるといった特定の病気に対する反応として起きることもあります。


  • アルドステロン値が高いとカリウム値は低くなります。カリウム値が低くても、多くの場合、症状は現れませんが、脱力感、チクチク感、筋肉のけいれん、一時的な麻痺などが認められることもあります。のどが激しく渇いて排尿が頻繁になる場合もあります。

  • アルドステロン症の疑いがあるときは、まず血液中のナトリウム値とカリウム値の測定を行います。アルドステロン値も測定します。これらの値が高ければ、アルドステロンの作用を阻害するスピロノラクトンまたはエプレレノンが投与され、ナトリウムとカリウムの値が正常に戻るかどうかを調べます。また、レニンの値も測定します。コーン症候群ではレニンも非常に低い値を示します。
    アルドステロンが過剰産生されている場合には、副腎の良性腫瘍(腺腫)の有無を検査します。CT(コンピュータ断層撮影)検査やMRI(磁気共鳴画像)検査が役に立ちますが、ときに両方の副腎の各部から血液を採取してホルモンの分泌箇所を探す検査が必要になる場合もあります。



腫瘍が発見された場合は外科的に切除されます。腫瘍がなくなると血圧は正常に戻り、他の症状も約70%の割合で消失します。腫瘍が発見されず両方の副腎が機能亢進している場合は、副腎の部分的切除では高血圧をコントロールできないことがありますが、だからといって副腎を全摘出するとアジソン病( アジソン病)になり、生涯にわたって治療が必要になります。しかし、通常はスピロノラクトンまたはエプレレノンで症状をコントロールでき、降圧薬も容易に利用できます。両方の副腎摘出が必要になることはまれです。スピロノラクトンは、 テストステロンの作用を遮断することによって、男性で乳房の肥大(女性化乳房)や性欲の低下、勃起障害を引き起こすことがあります。














原発性アルドステロン症は,副腎皮質の自律的なアルドステロン産生(過形成,腺腫,または癌による)により引き起こされるアルドステロン症である。症状および徴候には,発作性の筋力低下,血圧上昇,および低カリウム血症がある。診断の際には血漿アルドステロン値および血漿レニン活性の測定などを行う。治療は原因により異なる。腫瘍は可能であれば切除する;過形成では,スピロノラクトンまたは関連する薬物により血圧が正常化し,他の臨床症状が消失する場合がある。

アルドステロンは,副腎で産生される最も強力なミネラルコルチコイドである。アルドステロンはナトリウム貯留とカリウム排泄をもたらす。腎臓では,アルドステロンによりナトリウムがカリウムおよび水素と引き換えに遠位尿細管腔から尿細管細胞へと輸送される。同様の作用が唾液腺,汗腺,腸管粘膜細胞や,細胞内液(ICF)と細胞外液(ECF)の交換にも生じる。
 
アルドステロン分泌はレニン-アンジオテンシン系によって調節され,程度は低いが副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)によっても調節されている。タンパク分解酵素であるレニンは腎臓の傍糸球体細胞に貯えられている。腎輸入細動脈における血液量と血流量が減少するとレニン分泌が誘発される。レニンは肝臓由来のアンジオテンシノーゲンをアンジオテンシンIに変換し,アンジオテンシンIはアンジオテンシン変換酵素(ACE)によってアンジオテンシンIIに変換される。アンジオテンシンIIはアルドステロンおよびわずかではあるがコルチゾールやデオキシコルチコステロンの分泌を引き起こす;また,昇圧作用も有する。アルドステロンの分泌増加がもたらすナトリウム・水貯留により,血液量が増加しレニン分泌が抑制される。
 
原発性アルドステロン症は副腎皮質球状層細胞の腺腫(通常は一側性)に起因するが,ごくまれに副腎癌または過形成が原因となる。小児の腺腫は極めてまれであるが,本症はときに小児副腎癌または副腎過形成で生じる。副腎過形成は高齢男性でより一般的にみられ,両側の副腎で活動が過剰となり,腺腫は認められない。この臨床像は,11β-水酸化酵素の欠損による先天性副腎過形成症や優性遺伝性疾患の デキサメタゾン反応性アルドステロン症(dexamethasone-suppressible hyperaldosteronism)でもみられる。アルドステロン症の原因としての過形成は,かつて認識されていたよりは頻度が高い可能性があるが,低カリウム血症が存在する場合の原因としては依然としてまれである。

高ナトリウム血症,循環血液量増加,および低カリウム性アルカローシスが生じる可能性があり,発作性の筋力低下,錯感覚,一過性麻痺,テタニーなどを引き起こす。拡張期高血圧,ならびに多尿および多飲を伴う低カリウム血症性腎症がよくみられる。多くの場合,唯一の症状は軽度から中等度の高血圧である。浮腫はまれである。

 
診断

高血圧と低カリウム血症がみられる患者では本症を疑う。最初に行う臨床検査は,血漿アルドステロン値と血漿レニン活性の測定である。理想的には,レニン-アンジオテンシン系に影響を及ぼす薬剤(例,サイアザイド系利尿薬,ACE阻害薬,アンジオテンシン拮抗薬,β遮断薬)を4~6週間中止してから検査を行うべきである。血漿レニン活性は通常,午前中に臥位で測定する。原発性アルドステロン症の患者では典型的には血漿アルドステロン値は15ng/dL(0.42nmol/L)を超え,血漿レニン活性は低値であり,血漿アルドステロン(単位はng/dL)/血漿レニン活性(単位はng/mL/時)比は20を上回る。
血漿レニン活性とアルドステロン値が両方とも低値の場合は,アルドステロン以外のミネラルコルチコイドの過剰が示唆される(例,甘草の摂取,クッシング症候群,またはリドル症候群によるもの)。血漿レニン活性とアルドステロン値が両方とも高値の場合は,二次性アルドステロン症が示唆される。【〒】原発性アルドステロン症と二次性アルドステロン症の主な相違点は アルドステロン症の鑑別診断に記載されている。小児のバーター症候群は,高血圧を欠くことと血漿レニン活性が著明に上昇することで,原発性アルドステロン症と鑑別される。
原発性アルドステロン症を示唆する所見がある患者には,CTまたはMRIを施行して,原因が腫瘍であるか過形成であるかを明らかにすべきである。ただし,画像検査は比較的感度が低いため,ほとんどの患者では,両側副腎静脈カテーテル検査によりコルチゾールおよびアルドステロン値を測定し,アルドステロンの過剰が一側性(腫瘍)か両側性(過形成)かを確認する必要がある。将来的には,PETによる核医学検査の有用性が高まる可能性がある。

治療
・腫瘍の外科的切除
• 過形成に対するスピロノラクトンまたはエプレレノン
腫瘍は腹腔鏡下で切除すべきである。腺腫切除後,全ての患者で血清カリウムが正常化し,血圧が低下する;降圧療法を必要としない完全な血圧正常化が,患者の50~70%で得られる。
副腎過形成の患者では,両側の副腎摘出後も70%で高血圧が持続するため,手術は推奨されない。このような患者のアルドステロン症は,スピロノラクトンなどの選択的アルドステロン拮抗薬で通常は管理可能であり,スピロノラクトンは50mg,経口,1日1回から開始し,通常は維持量である約100mg,経口,1日1回まで1~3カ月かけて増量する;あるいは,amiloride 5~10mg,経口,1日1回や,その他のカリウム保持性利尿薬でも管理は可能である。より特異的な薬剤として,エプレレノンが50mg,経口,1日1回から200mg,経口,1日2回までの用量で使用してもよいが,その理由はスピロノラクトンとは異なり,エプレレノンがアンドロゲン受容体を阻害しないことによる;男性の長期治療において選択すべき薬剤である。
副腎過形成患者の約半数は追加の降圧治療を要する


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