星空のバラード

窓を開け星空を見詰めてみても
帰る故郷はもう見えない

土地

2008-10-12 17:49:06 | Weblog
 いつの間にか、第n回の農村土地改革が始まりました。九月上海にいる間に全然聞いたことはありませんが(これはそもそも無関心だからというべき)、先週からネットでいろんなニュースや評論を読んで、やっと時の重要性が少し分かりました。
 簡単に言えば、農村においてこれまでの土地所有制が変わります!1978年改革開放以来行われたのは「家庭聯産承包責任制」(生産量リンク農家請負責任制)なのですが、一応土地の所有権は集体(村か生産隊か昔から受け継いだ概念)にありますが、もう30年という当時決められた年限を超えましたから、当たり前のように請負年限を70年に延長することになりました。ところが、今度は請負人からまた別の人間か会社かに貸し出すことができます。この故に、新しい「土地流転」制度が実際の「土地私有制」と捉えられています。
 既に韓国のメディアに「第三次土地改革」と呼ばれましたが、ただ今某組織に遠く離れた私はまだ何も指示をもらっていません。高校まで大学まで勉強した内容とさっぱり切られたぐらい衝撃的な感じもしますが、よく考えれば、確かに政策が成立の以前から存在している現象です。今の社会現実に合わせて政策を定めるのは当たり前でしょうが、○○主義理想からまた一歩後退したじゃないかと考えたら、撃沈されてしまうかもしれませんね。
 ○○主義から絶えずに転向するのはしようがない現実で、かえって正しい唯一の道とされていますが(ちょっと不気味)、政策を考えることを法学部に任せます。ここで記録したいのは、今回のきっかけで、歴史の中の土地問題をもう一度見直そうと呼びかける中国史学者たちの言論です。政府とぴったり歩調を合わせた清華大学秦暉教授は、①過去において私有制が土地合併、社会危機~農民戦争まで繋がることを否定して、②資本国家も土地徴用権を持つことと主張して、土地流転を賛成すると同時、国家の上位的な権利を認めています。①については、これからの実証的な研究成果を待たねばなりません。②については、一つ思い出したのは最近中国のネットにはやっている成田空港の衛星写真で、中国では、土地徴用拒否の人・家庭は「釘子戸」と呼ばれているので、三里塚は日本の釘子戸として、知られる(尊敬の意味)ようになりました。
 これからはどう展開するのですか。さっぱり分かりません。自分の興味関心は一度も土地にあったことはありません。しかし、やっぱりここに来てから、土地の話も聞かせてもらったので、少し敏感になりました。とにかく今学期のS講義もまじめに聞きま~す。と言っても、農村の部分はもう終わりましたね

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