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感情をセグメント別に正しく認識することがEQを上げるコツ

2014-06-05 20:50:20 | 組織の問題解決

感情をセグメント別に正しく認識することがEQを上げるコツ

自分の感情を知る

¥ いま、自分はどんな感情なのか?

「いま、自分はどんな感情なのか」あるいは「周囲や相手がどのような感情の状態にあるのか」を読み取り、知覚することはEQのもっとも基本的な能力であり、良好な対人コミュニケーションのためのスタートとなる能力です。

「感情の識別」は二つの領域から成っています。
一つは「自分自身の感情を知覚すること」であり、もう一つは「相手や周囲の人の感情を読み取り、識別すること」です。

まず、一つめの「自分自身がいまどんな感情なのかを知覚すること」ですが、これはさほど難しいことではないように思えます。誰でも、自分がいま怒っているのか、喜んでいるのか、あるいは悲しんでいるのかは容易に判断できるからです。

しかし、実はそうとも言えないのです。
確かに「いま、あなたはどんな感情ですか」という質問を受けた場合は、「ちょっと緊張しています」とか「少し腹が立ってます」と自分の感情を省みて答えることが出来ます。

しかし、それは自分を「質問に答えられるような平静な感情」に切り替えられる程度の感情の状態の場合だけです。
もし、激怒していたり、憎悪で腹が煮えくり返っていたり、悲嘆にくれているような状態なら、「いま、あなたはどんな感情ですか」という質問を受けても、「うるさい!」と叫んだり、怖い顔で睨んだり、声をあげて泣き続けたりという結果になります。
思考が感情によって支配されてしまっており、自らの感情を省みるという意識的な行動に移行できないからです。

したがって、EQを発揮しようとする場合、「いま、あなたはどんな感情ですか」という質問を、自分で自分に投げかけることが重要なポイントになります。

その理由は二つです。

一つは、この質問を投げかけることによって、自分の感情を意識して捉えることができるということです。
わたしたちは意識しなければ、自分の感情を認識することはできません。無意識のままだと、単に感情に流されるだけです。わたしたちの思考や行動は感情によって左右されます。
したがって、対人コミュニケーションにおいてEQを発揮しようとする場合、自分自身のその時の感情を意識的に把握しなければ、自分が相手に対してなぜいまのような態度を取ったのかを判断することもできません。

もう一つの理由は、「いま、あなたはどんな感情ですか」という質問を、自分で自分に投げかけることで、自分の感情を瞬時に「質問に答えられるような平静な感情」に移行させることができることです。質問をする行為自体がすでに平静な感情を含んでいるのです。

激怒や強い憎悪や悲嘆のような状態では、自ら質問をするという行為を行なうこと自体が困難です。その場合は少し時間を置くことです。
たとえば、突然、怒りでカッとした場合の感情のピークは六秒程度で収まるとされています。憎悪や悲嘆などは、その原因や置かれた状況によって収まる時間は 異なりますが、少なくとも自分で自分に「いま、どんな感情ですか」という質問を投げかけることが出来れば、その時点で、感情のピークは過ぎているというこ とであり、その質問に答えることでさらに気持ちを落ち着かせることができ、次のプロセスである「感情の利用」への移行が容易になります。

一方、「感情の識別」能力を高めるためには、「感情を表現する言葉」を出来るだけたくさん知ることも重要です。

わたしたちは何かを感じたり、物ごとを思考するとき「言葉」にして考え、認識します。
楽しいと感じたとき、人は自分の笑い顔を思い浮かべてそう感じるのではなく、「楽しい」とか「面白い」という言葉を思い浮かべて、自分の気持ちを認識するのです。

たとえば、氷がたくさん入った水に手を入れれば、誰でも「冷たい!」と感じます。それは「冷たい」という表現語を知っているからで、その言葉を知らない幼児が手を入れたら、他の知っている言葉、たとえば「痛い」とか「寒い」と感じるのです。
感情も同じで、「感情を表わす言葉」を多く知れば知るほど、自分や他者の感情をより正確に識別し、表現することが可能になります。

感情を識別するとは、多彩な表現手段を持つということでもあるのです。


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