昭和ビューティ(女優で見る日本映画)

昭和の女優を取り上げるblogです。女優を見るという視点の日本映画紹介blogでもあります。

浜田ゆう子 さん

2010年03月15日 21時48分12秒 | 昭和ビューティ
金のためにモラルを捨てた人間のいやな部分をブラック・ユーモアたっぷりに描いた川島雄三監督の「しとやかな獣」より、浜田ゆう子さんをご紹介します。伊藤雄之助、山岡久乃演ずる夫婦の長女で、小説家の愛人という役どころです。CS放送で見られる作品は、この作品も含めて、脇役がほとんどです。デビュー当時は、主役も多かったようなので、機会があったらぜひ見たいものです。ヴァンプ(男をたぶらかすような女)役なんか似合いそうなのですが。ちなみに、夫は日活で活躍した俳優の葉山良二さんです。

映像が古いせいか、キャプチャーでは、映画で見る魅力が再現できないのがもどかしいです。彼女の場合、雰囲気といかオーラに魅力がある人なのかなとも感じます。












「しとやかな獣」制作:大映、公開:1962年。

後年のテレビドラマで見る役柄(中流家庭の良きお母さん役)とはずいぶん違うキャラクターを演じるのが、山岡久乃さんです。「死の十字路」でもそうでしたが、映画ではエキセントリックな役柄が多いような気がします。この画像は、「しとやかな獣」のラストシーンからのキャプチャーです。


稲野和子 さん

2010年03月06日 19時38分52秒 | 昭和ビューティ
いよいよ真打ち登場です。「砂の上の植物群」からご紹介するラストの昭和ビューティは、主役の稲野和子さんです。「妖艶」という言葉がぴったりはまる表情です。この作品、映倫からかなり目をつけられたらしく、中平康監督の長女で作家の中平まみ著 「ブラックシープ 映画監督『中平康』伝」(ワイズ出版)によれば、「稲野和子のうますぎる表情がいけない」(当時の映倫関係者)んだとか。













「砂の上の植物群」制作:日活、公開:1964年。

脚色は、池田一朗、加藤彰、中平康の3名。原作も読みましたが、見事に映像化に成功しています。脚色の力に敬意を表したいと思います。