海外にいると、週刊誌や月刊誌に飢えます。日経新聞はこちらでも購読できますが、週刊誌や月刊誌は、出張者や訪問者に買って来て貰う以外にないからです。ホットだけれど、ちょっと距離を置いて眺めたい、あるいはホットな話題をちょっと別の切り口で読ませてくれるというのは、日刊紙では難しい。
日々の動きを追う、事実関係を拾って行くだけなら、インターネットで十分ですが、以前にも触れた通り、自分に興味がないことでも世間が注目していること(世間が注目すべきとメディアが判断するもの)を押さえて置くには日刊紙が便利です。しかし、細切れの事実の先にある、大きな流れを俯瞰したり、事件の底流にある真相を見極めようとしたり、あるいは歴史的な文脈の中で現在を位置づけ直す作業などは、月刊誌の領域になります。
最近、文藝春秋社が発行するオピニオン誌・月刊「諸君!」が5月1日発売の6月号を最後に休刊することが明らかになりました。熱心な読者ではありませんでしたが、私が学生時代の頃のことですから、デタントを経て再び東西冷戦に揺り戻しがあった頃で、まだまだ進歩系の新聞や論調がかまびすしい当時、「文藝春秋」をはじめとする保守的な論調の、更に右寄りの座標軸に自らを位置づけていた「諸君!」は却って新鮮に映り、たまに買っては楽しんでいたので、懐かしくもあり、同時に名残惜しい気持ちで一杯です。
論壇・総合誌関係では「論座」「現代」が昨年相次いで休刊しており、時代の流れと言ってしまえばそれまでですが、硬派が敬遠されているような軽めの世相が、やや気になります。
日々の動きを追う、事実関係を拾って行くだけなら、インターネットで十分ですが、以前にも触れた通り、自分に興味がないことでも世間が注目していること(世間が注目すべきとメディアが判断するもの)を押さえて置くには日刊紙が便利です。しかし、細切れの事実の先にある、大きな流れを俯瞰したり、事件の底流にある真相を見極めようとしたり、あるいは歴史的な文脈の中で現在を位置づけ直す作業などは、月刊誌の領域になります。
最近、文藝春秋社が発行するオピニオン誌・月刊「諸君!」が5月1日発売の6月号を最後に休刊することが明らかになりました。熱心な読者ではありませんでしたが、私が学生時代の頃のことですから、デタントを経て再び東西冷戦に揺り戻しがあった頃で、まだまだ進歩系の新聞や論調がかまびすしい当時、「文藝春秋」をはじめとする保守的な論調の、更に右寄りの座標軸に自らを位置づけていた「諸君!」は却って新鮮に映り、たまに買っては楽しんでいたので、懐かしくもあり、同時に名残惜しい気持ちで一杯です。
論壇・総合誌関係では「論座」「現代」が昨年相次いで休刊しており、時代の流れと言ってしまえばそれまでですが、硬派が敬遠されているような軽めの世相が、やや気になります。