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シドニーの風

シドニー駐在サラリーマンの生活日記です。
心に映るよしなしごとをそこはかとなく書き綴ります…祖国への思いを風に載せて。

駐車違反

2008-11-17 22:23:49 | シドニー生活
 金曜日の話にはオマケがあって、こちらに来て初めて駐車違反してしまいました。
 場所はボンダイ・ビーチの目抜き通り、Campbell Paradeで、路上の30分駐車場と知りつつ、お客様を待たせてはいけないと、そのまま放ったらかしにして昼食をのんびり取っていたら、案の定、チェックされて、違反キップを切られてしまいました。正確に言うと、駐車禁止のところに停めたのではなく、30分のところ1時間ほどオーバーしたもので、違反キップには“Park after ticket expired”と書いてありました。三週間以内にインターネットか郵便局か電話で支払え、さもなくば次のアクションが取られる、あるいは裁判所で争え、などと物騒なことが書いてあり、小心者の私は早速インターネットで手続きしましたが、2時間駐車場がある裏通りまでのほんの1~2分を惜しんだばかりに、せいぜい10ドルや15ドルで済むべきところを、81ドルも支払わされました。
 シドニーでは、駐車禁止の場所に駐車する車は滅多に見かけません。罰則が厳しいことと、路上にそれなりに駐車スペースが設けられているせいでしょうか。そういった路上駐車場は時間制になっていて、1時間(1P)とか2時間(2P)の文字とともに、有効な時間帯などが細かく書いてあり、慣れない内は俄かには識別できないため戸惑います。通常は駐車メーターがあって、必要な時間分のチケットを購入して、車のダッシュボードの上に見えるように置いておくか、チケット・レスで駐車スペースの番号を入力して金を支払うだけのところもあります。場所によって、1時間2~3ドルから、観光地であれば7~8ドルかかりますが、シティのちゃんとした駐車場に停めようものなら、1時間を少しでも越えると33ドルもふんだくられるのが普通なので、路上駐車は手軽でうまく活用するに越したことはありません。

シドニー観光

2008-11-16 08:59:27 | シドニー生活
 日本から、知人(私にとっては恩人、今風に言うとメンターの一人です)がシドニー観光で訪れたので、シティ界隈とボンダイ・ビーチに連れて行きました。
 シドニー観光の目玉は何と言ってもオペラ・ハウスとハーバー・ブリッジ。オペラ・ハウスを見るなら、シティの東端「ミセス・マコーリーの椅子」の当たりから歩いてオペラ・ハウスへ向かい、更に「サーキュラー・キー」そして「ロックス」を抜けてハーバー・ブリッジのたもとの公園に至るルートが一般的でしょう。もう一つは、「ミルソンズ・ポイント」まで電車で行って、対岸からオペラ・ハウスを眺めたあと、ハーバー・ブリッジを歩いて渡って「ロックス」に帰ってくるもので、今の季節は気持ちが良くてお勧めです。オマケは、もしダーリンハーバーあたりに宿を取っているのであれば、ディナーまで「ロックス」やオペラ・ハウス界隈を彷徨って、最後に「サーキュラー・キー」からフェリーに乗ってライトアップされたオペラハウスを横目に、ハーバーブリッジの下をくぐって帰ると完璧です。今回は、更に「シドニー天文台」にも寄ってみました。シティ界隈では最も標高が高く、見晴らしが良いという触れ込みで、確かにハーバー・ブリッジは良く見えましたが(上の写真)、オペラハウスは、かつてならいざ知らず、もはや建物や樹木に阻まれて見えません。夜は観測会をやっていて、南十字星を眺める一夜もロマンティックでしょう(要予約、但し今の季節は地平線スレスレでよく見えないかも)。
 その後、ロックスから市街を抜けて、マコーリー通り沿いの州立図書館、州議事堂や旧造幣局などの由緒ある建物を見ながら、ハイド・パークにぶつかるところで折れて、「NSWアートギャラリー」に行きました。シドニーにはいくつかMuseum(美術館・博物館)がありますが、絵を見たいならここでしょう。普段は入場無料で開放的な雰囲気の中で絵や彫刻やアボリジニの工芸品をのんびり眺められるのでお気に入りです。今はちょうどボストン美術館のモネと印象派展をやっていて(18豪ドル)、かつて私もボストンで見たものもあったはずですが、あらためてなかなか見応えがありました。いくつかのモネの絵の横には広重・北斎の浮世絵が並べて展示してあり、モネが構図やモチーフを浮世絵から借りていたことが(意識的にせよ無意識的にせよ)示されていました。私は、ボストン美術館では有名な浮世絵の、余りの状態の良さの方に、思わず目を奪われてしまいました。
 ボンダイ・ビーチはシティから車で20分ほど。その日は金曜日にもかかわらず、日光浴やサーファーの若者たちで混雑していました。やや雲が広がりつつありましたが、ボンダイ・ブルーは今日も美しかった。Nick’sというシーフードレストランは、目抜き通りから更に海岸に近い「ボンダイ・ビーチ・パビリオン」の一角にあり、明るい日差しの中で視界が開けた絶好のロケーションに、食事もはずむことでしょう。

ハーバー・ブリッジ通行料値上げ

2008-11-13 02:00:18 | シドニー生活
 NSW州でも補正予算を発表しました。当初2億6800万ドルの財政黒字を計画していたところ、歳入減により9億ドル強の赤字に転落することは、既に発表されていましたが、今回、新たにNSW州営の電力小売り事業3社を民営化することが決定されたほか、地下鉄ノース・ウエスト・メトロ建設の無期限延期を含む投資計画の見直しが行なわれることが発表されました。
 その中で、ハーバー・ブリッジとハーバー・トンネルに対して、来年2月をめどに、渋滞時に特別料金が設定されることが話題になりました。現状、ノース・シドニーからシティに入る時に通行料として一律3ドルかかりますが、新料金体系では、平日の午前6時半~9時半と午後4時~7時には4ドルに上がり、夜間(平日の午後7時~翌朝6時半、土日・祝日の午後8時~翌朝8時)には2.5ドルに下がるのだそうです。
 これによって得られる増収分は、州営バスの購入資金に充てられると言われますし、所詮0.5ドルや1ドル程度の動きでは人々の行動の変化を期待するのは難しく、結局、渋滞緩和名目で歳入増を狙ったものと言えます。
 日本では地方の高速道路料金値下げの動きが伝えられていますが、同じ経済原理で、地方への人の流れを加速し、経済を活性化させることを狙っているのでしょう。
 かつて10年以上前、ボストンに住んでいた頃の話です。ニュー・イヤー・イブ(大晦日)の夜には市街のあちらこちらでカウントダウンで盛り上がりますが、渋滞と飲酒運転を防止するため、日本人の発想では単純に車の乗り入れを禁止するところでしょうが、そうではなく、市街全域の公共交通機関の利用料を無料にすると聞いて、アメリカらしい合理的な発想だと感心した覚えがあります。その数年後、ある経済学の先生は、日本の高速道路の利用料が高いのは経済合理性にかなっているのだと主張されていました。安ければ渋滞してしまうから高くなっているのは当然だというわけです。利用者として言いたいことはありますが、理屈は分かります。こうした経済的な考え方が広く実用化されてきているようです。

Mateship; タクシー夜話

2008-11-10 21:40:17 | シドニー生活
 どうでもいい話ですが、シドニーではタクシーの乗客が助手席に乗っていることが多く、驚かされます。
 アメリカ、特にNYのイエローキャブに乗ったことがある方はよくご存知でしょうが、アメリカではタクシーの運転席と後部座席の間は透明な強化プラスティックで仕切られていて、僅かに金の遣り取りをするところだけ隙間があるのが当たり前でした。運転手を守るのが名目なのでしょうが、乗客のこちら側だってその仕切りによって守られていると思っていたものです。NYでイエローキャブはまだ筋が良い方だというのが通説ですが、イエローキャブで法外な値段を吹っかけられたことは一度ではないからです。日本から親が訪ねて来た時などはまさにそうで、見るからに善良そうな、従って騙しやすい日本人一家だと思ったのでしょう。私もまだ若かったので、そりゃおかしいと啖呵を切りましたが、今思うと、恐ろしいことをしたものだと思います。
 ここシドニーでは、助手席に乗るのは、Mateshipのあらわれだと言う人がいます。こちらでMateというのは、フレンドリーな感覚を表現する特別の用語で、親しくなると、Guyではなく、Mateになります。これはオーストラリアの開拓時代の労働者階級で使われていた言葉の名残りだと言われます。それにしても、この一事を見ても、移民国家でありながら、ちょっとのんびりしているお国柄が見て取れます。
 シドニーでタクシーの運転手と言えば、新しい移民が多く、道路事情を知らないタクシー・ドライバーが多いのは、日本人にはちょっと理解しづらいところです。そういう時でも威力を発揮するのがGPS(Global Positioning System)で、両手の親指と中指で囲ったくらいの大きさの画面で、人工衛星を使って現在地を認識し、地図情報とつき合わせて、目的地への道のりを割り出してくれるもので、オーストラリアに来てほやほやの移民でも、堂々とタクシーの運転手をやっていられるのは、このGPSのお陰なわけです。目的地を告げると首を捻られてこちらとしても不安になりますが、GPSに目的地を入力して、渋滞があろうとその通りに運転して、時間がかかろうと金を取られるのは、たまったものではありません。日本では、道路事情に通じていて、時間帯によってどの道を走れば早いのか、抜け道をどれだけ熟知しているかがタクシー・ドライバーの技量ですが、それにしては、早く到着したら、金にはならない矛盾をこれまで看過して来ました。そういう時は、是非、チップをはずんで多めに払ってあげたいものですね。
 上の写真は、関係ありませんが、週末のシドニーです。土曜日は曇りがちで雨もパラつきましたが、日曜日は、曇りがちでしたが晴れたので、ハーバーブリッジを散歩して渡りました。

アメリカ大統領選挙(続々)

2008-11-09 16:40:42 | シドニー生活
 アメリカのことになると、どうしても思い入れが強いものですから、書く方にもつい力が入ってしまいます。さて、これまではオバマ氏当選の背景を近視眼的に探って来ましたが、ちょっとズーム・バックして、大きな時代の流れを概観してみます。
 その昔(かれこれ20年位前)、鶴見芳浩さんの著作の中で、アメリカの政治には、振り子が振れるように保守とリベラルが交替する30年周期の波があるという説が紹介されているのを興味深く読んだことがありました。調べてみると、「アメリカ史のサイクル」を著わしたリベラル派知識人アーサー・シュレジンジャー Jr.博士のことで、1900年代のセオドア・ルーズベルト、1930年代のフランクリン・ルーズベルト(ニューディール政策)、1960年代のジョン・F・ケネディ(ニューフロンティアとしてのアポロ計画)に続き、1990年代も“国の風潮と方向に際立った変化”をもたらすある種の理想主義が台頭することを予測しました。
 その後の歴史は我々の知っている通りで、確かに1992年の大統領選挙で民主党のクリントン氏が当選し、ゴア副大統領とタッグを組んで、情報スーパーハイウェイ構想というアメリカの新たなフロンティアを提示し、インターネットを中心に情報技術革新による生産性向上、所謂ニューエコノミーを推進し、2000年に入ってネット・バブル崩壊の踊り場も経験しましたが、概ね1983年頃から続くアメリカの長期的繁栄を支えて来ました。その後、クリントン氏のスキャンダルがあり、民主党は2000年・2004年とも僅差で敗れましたが、これを、シュレジンジャー氏自身も認める通り、技術革新が早く、サイクルが早まっていると見るのか、ちょっとした揺り戻しと見るのか、どちらでも構いませんが、オバマ氏の登場で、1980年代のレーガン政権に始まる保守主義による支配が転機を迎えていると見るのは間違いないところだと思われます。
 経済面においても、ある種の転換点にあるのは間違いないところでしょう。景気循環については、クズネッツやジュグラーやコンドラチェフなどの波が知られますが、その是非はさておき、グリーンスパン氏が100年に一度の津波と呼んだサブプライム・ローン問題を契機とする金融危機は、サブプライム・ローンという個別の金融商品の問題ではなく、アメリカがこの20年間膨張させてきた信用バブルが崩壊に向かっていると見るのが真相のようです。
 世代論的に見ても、ベビー・ブーマー世代がここ数年で引退の時期を迎えるのはご承知の通りであり、オバマ氏はまさにベビーブーマーの次の世代に属します。
 転換点の証拠を並べ立てて、運命論的にオバマ氏の登場を劇的に迎えるのは本末転倒で、たまたま閉塞感の中で変革を求める気持ちがオバマ氏の選挙戦勝利に作用した程度というのが実態ですが、アメリカ大統領という権力の交替は世界的に注目を浴びるのはやむを得ませんし、こういう時代ですから、やはり新しいことを是非とも期待したいと思います。

メルボルン・カップ

2008-11-04 23:16:23 | シドニー生活
 11月の第一火曜日と言えば、アメリカでは大統領選挙の投票日ですが(正確に言うと第一月曜日の次の日なので、11月1日が投票日になることはありません)、オーストラリアでは、アメリカのことなんかに構っていられません。オーストラリアが従うのは、ヨーロッパの紳士・淑女の社交の伝統、待ちに待ったメルボルン・カップ(オーストラリア最大の競馬)の日です。噂では聞いていましたが、聞きしに勝る盛り上がりようで、シドニーでも、朝からTVやラジオのニュースはメルボルン・カップの話題で持ちきりになり、キャスターたちもこの日ばかりは着飾って、胸に黄色いバラの花(定番?なのでしょうか)を差していました。
 職場では、朝からトトカルチョが始まる始末、だそうです(ここオーストラリアでも公営ギャンブル以外は違法なので、まさか自らやっている・・・などとは言えません)。5ドル券と2ドル券の二種類で(ウェブ上の馬券売場では50セントから)、自分では馬を選べなくて、子供の頃の席替えのように、馬の名前を書いた紙を折りたたんで、帽子の中に入れてよく掻き混ぜて、その中から選ぶ、のだそうです。おもむろに登場する「帽子」ですが、メルボルン・カップでは、女性は艶やかにドレスアップし、羽飾りがついたド派手なつばの広い帽子をかぶるのが定番で、帽子はいわば一つの象徴とも言える存在なのです。職場でも、ピエロがかぶるような三角帽子を持参したオジサンや、ヘルメットをかぶる若者もいて、大賑わい。5分前(午後2時55分)には全員が職場のテレビの前にスタンバイし、この日のために会社が用意したスナック菓子やジュースをつまみながらの観戦となる、のだそうです。レースは3200mもあるので(今日の優勝タイムは3分20秒)、暫くは余裕をもって眺めていても、勝負となる最後の数百mでは、思わず応援に力が入ります。結果は写真判定に持ち込まれ、微妙な鼻の差で、ViewedがBauerを抑えて逃げ切りました。今月14日に81歳を迎える伝説のトレーナーBart Cummings氏にとって、50度目の出場で12度目の栄光(G1レースで250勝目)だそうです。
 Googleで調べてみると分かりますが、メルボルン・カップと言えば、日本ではまだ江戸時代の1861年に始まり、今年で148回目を数える伝統行事で、メルボルン(ビクトリア州)では祝日に指定されています。紳士・淑女はここぞとばかりに着飾り、木曜日にはファッション・コンテストまで開催されるのだそうです。2年前には日本の馬が1・2位を独占しましたが、私は全く知りませんでした。そのせいで、今年のViewedの勝利を祝うニュースに、昨年に続いて海外からのInvasionを撃退した・・・などという過激な文字が躍っていました。が、優勝した馬のオーナーはマレー人で、余り話題にされていませんでしたが、マレーシアの新聞The Starでは、ここばかり強調されていました。賞金総額565万ドル、優勝賞金は330万ドルと破格です。
 聞くところによると、職場の様子はどこも似たり寄ったりで、この日ばかりは仕事にならないようです。学校でも、先生が生徒をパブに連れて行って、飲みながら観戦する・・・なんて話もあります。夜のTVニュースを見ていると、シドニーの中心街では巨大スクリーンの前に大勢集まって、昼間っからビールやワイン片手に観戦し歓声をあげる人々が大写しになっていました。この日は、競馬好きでなくても注目し、普段は賭け事をしない人でも何らかの形で賭けを行ない、国家の機能を停止してしまう("The race stops the nation")と言われるほどなのです。朝のラジオによると、金融危機で先行き不安が囁かれる中、掛金として1億ドルの金が動くらしい。僅かに2000万人の人口で(今のレートで)70億円弱です!
 このあたりは、同じ移民社会でも、アメリカとは随分趣きを異にし、歩道にせり出したカフェテラス文化にも見られるように、素直にヨーロッパ趣味が生きているのを感じます。さしずめアメリカは仲違いした兄弟(敢えて親子とは言いません)のように独自の道を歩んでいますが、オーストラリアは今でも筋の良い兄弟のようです(もっとも聞き分けのよい弟分と言うほどでもなくて、やはり移民社会故のある種の屈折を感じますが)。アメリカは独立戦争を経て独立記念日を祝うのに対して、オーストラリアは今でもイギリス国王を元首と仰ぎ(外形上はオーストラリア元首兼務ですが)、独立記念日とは呼ばず、植民地がそのまま州となりあるいは国として統合し、移民の第一歩を刻んだ日をオーストラリアン・ディと記念するところに繋がって来ます。お祭り好きのオージーらしい、お気楽な一日でした。

シドニー近郊の街(1)Artarmon

2008-11-03 21:32:42 | シドニー生活
 ノース・シドニーにArtarmonという、ちょっと地味な町があります。
 隣町のChatswoodという、如何にも賑やかそうな名前の町は、チャイナタウンと噂されるほど中国人が多く、平屋や低層マンションが一般的なノース・シドニーにあっては場違いなほど派手目の高層マンションがいくつか建ち並び、駅前にはWestfieldの巨大なショッピングモールもあって、いつも賑わっています。また別の隣町のそのまた隣のNorthbridgeというちょっと澄ました響きの名前の町は、東京マートというシドニー随一の日本食料品店があったり、鳥居先生という日本人のお医者様が開業していらして、日本人御用達の街として有名です。そんな町に挟まれた格好のArtarmonという、なんだか下町の風呂屋の三助か木っ端役人の使用人のような名前の町は、如何にも霞んでしまいそうですが、なかなかどうして、Artarmonの駅を降りて目抜き通りとは反対側の、裏口と行った方が判りやすいところに、小さいながら日本食料品店があり、ラーメン屋があり、また古本屋があり、さながらリトル・トーキョーだかミニ日本人街のようで(と言うと大袈裟過ぎて、実際には数軒固まってあるだけ)、私的には大ヒットであります。
 ここの古本屋は、勿論、大きくはありませんが、日本から持ち込んだりシティの紀伊国屋で仕込んだ和書を売ってはまた別の古本を買い求めるなどして、使いまわしが出来るので重宝します。勿論、小さいだけに期待通りの本がある保証は何もなく、こんな鄙びたところで期待する方が土台無理というものですが、諦め半分でぶらっと立ち寄ると、意外な本に出会って、これはこれで幸せだったりします。
 先日、見つけたのが阿川弘之さんの「山本五十六」でした。以前から、それこそ10数年来、いつか読みたいと思っていた海軍提督三部作「米内光政」「山本五十六」「井上成美」の一つで、中古にしては比較的きれいで擦り切れた風ではなかったので、つい買い求めてしまいました。新潮文庫上下二巻で5.4ドル。感想はいずれ紹介したいと思いますが、日本にいるのと大いに違って、基本的に日本語に飢えていますので、週末にじっくり本を読む時間を取るようになるのは海外駐在員に共通の傾向だそうで、まさに海外ならではのささやかな喜びと言えます。

ジャカランダ

2008-11-02 17:20:56 | シドニー生活
 かつてシドニーに勤務していた知人から、ジャカランダの季節になったねえと言われて、何だろうと思って調べてみたら、花木のことでした。しかもただの花木ではなく、世界三大花木なのだそうで、よく見ると、オフィスの横にも、マンションの横にも、バルコニーから眺めると街のあちらこちらにも見られ、紫の花をつけ、遠目には桜のように美しい。妖しい美しさです。
 ジャカランダ(スペイン語読みするとハカランダ)は、ブラジルやアルゼンチン北部が原産の、高さ15mにもなるノウゼンカズラ科ジャカランダ属の常緑高木で、春~初夏にかけて紫の花をつけ、「熱帯の桜」と呼ばれるそうです。熱帯・亜熱帯の各地では街路樹として親しまれており、和名「キリモドキ」とは、桐の花に似ていることからブラジルに移民した日系人が名付けたと言われ、ハワイでは「ハワイ桜」「紫の桜」と呼んで、日本の桜を偲ぶのだそうです。オーストラリアでは侵入種ですが、随分、広まっています。
 私のマンションの横に咲いているジャカランダは、ご覧の通り桜で言うところの七分咲きぐらいですが、通勤経路にあるものは二分や三分のものもあり、まさに桜のように場所によって咲き具合いが違います。満開のジャカランダは、燃えるような紫で、緑の葉に映えて、えも言われず美しい。
 因みに世界三大花木の残りの二つは、同じノウゼンカズラ科の熱帯アフリカ原産カエンボク(火焔木)と、マメ科のマダガスカル原産ホウオウボク(鳳凰木)だそうです。こちらは赤い花で、ジャカランダだけが紫ですが、そのいずれも熱帯が原産で、燃えるような華やかさが特徴です。個人的な好みとしては、控え目な桜のほのかな桜色が優りますが、世界三大に入らないところが、なんとも奥床しくてよろしいような・・・

ハロウィン・3

2008-11-01 00:19:54 | シドニー生活
 ハロウィン・ネタで引っ張りますが、今日はちょっと比較文化論的な色合いも添えてみたいと思います。
 その前に。下の娘は、友達のハロウィン・ディナーにお呼ばれしました。黒の上下に尻尾を縫い付け、耳つきのヘアバンドをつけて顔にヒゲを描くという黒ネコのいでたちで出掛けたそうで、後で聞いたら20軒ばかりTrick or Treatをして回ったのだそうです。会社の方では、月並みですが、化け物や魔女のいでたちが多かった。肖像権の問題があるので、ここでいちいち写真をお見せ出来ないのが残念ですが、中には凝ったメークの人もいて、日本の知人に写真を送ったら、楽しそうだ、さすが海外の職場だと、羨ましがられました。私は、娘から借りた天使の翼を背負い、頭に天使の輪を載せて、一日、職務につきました。小難しい話をしている時の自分の姿を想像して一人ニヤケていたのが、傍から見ると気味悪かったかも知れません。それにしても、背中に翼があるというのは、なかなか慣れないものですね。オフィスの椅子は、頭も隠れるほど深くて、ぐっと後ろにそっくり返ろうとすると、邪魔になる。
 さて、こうしたオフィスでの遊びの光景は、所帯が小さいからこそ出来ることだと思われるかも知れませんが、アメリカにいた時には200人以上の組織でも仮装コンテストをやっていましたから、組織の規模の大小の問題ではなさそうです。海外では一般的でも、日本ではなかなか考えにくいという違いは、どこから来るのでしょうか。
 日本は、公私のけじめをつけ、公の方はかなりシリアスであると感じます。面白くないほどシリアス。以前にも触れましたが、農耕社会であり、勤労を尊ぶ考え方が根底にあるからかも知れません。この生真面目さは、何かと言うと「~道」という形を取ることにも現れます。一方、海外、特に欧米社会は、狩猟社会だったせいで、いつもゲーム感覚が潜んでいます。ビジネスもゲーム感覚だと言われますし、人生についても、例えば職業を変えるのだって一種のゲーム感覚と言えなくもありません。仕事環境であっても、どこかに遊びの要素が見え隠れするのは、そのためだと思われます。
 こうした違いは、個人の金融資産の内訳にも歴然と現れます。アメリカではリスクが高い株式・債券投資が過半を占めるのに対し、日本は現・預金という安全資産が突出していて過半を占めるという対照的な状況にあるのは有名な話ですが、その違いがゲーム感覚と関連付けて説明されることはありませんが、民族性の根っこで繋がっているように思います。結果として、アメリカにおいては、昨今の株価下落が個人消費の低迷に繋がる懸念が大いにあるわけですが、日本では、少なくとも個人レベルで見る限りにおいては、今回の金融危機に対する反応が他国より鈍いわけです。勿論、こうした事情は、日本には、国が支払いを保証する郵貯・簡保という特殊市場があるせいでもありますが、概して農耕民族らしくこつこつ堅実に貯めるのが好きな民族性によるものと言えます。
 上のグラフから明らかなように、日・米が対極をなし、ドイツ、フランスはその中間に位置します。イギリスでは、保険・年金が占める割合が他国よりも高くなっているのが特徴的で、これはロイズ保険のお膝元(=保険業務が盛ん)だという事情もありますが、実は、公的年金(=政府の金融資産)の役割が相対的に小さいため、個人金融資産に占める保険・年金の割合が高くなっているものと考えられます。
 話が随分脱線しましたが、ハロウィンの楽しみ方を比較しながら、あらためて日本人と欧米人とで根本的に相容れることのない違いを感じた一日でした。

ハロウィン・2

2008-10-30 23:20:07 | シドニー生活
 明日のハロウィンでは、勤務時間中もずっと仮装のままでいることとなり、昼食を取りがてら近所のショッピングモールまで本格的なネタ探しに出掛けました。
 Kマートやターゲットなどアメリカ系のスーパーが入っているモールで、くまなく見て回ったのですが、アメリカ系スーパーはもとより、ショッピング・モール自体もハロウィンの装飾は一切なく、ハロウィン・グッズの販売も見当たりません。むしろ、気が早いことに、どこもクリスマス用品の販売が始まっています。その後、トイザラスに行って、ようやくハロウィン・コーナーを見つけましたが、アメリカほどの盛り上がりは感じられません。
 そもそもアメリカでは暗黙のマーケティング戦術というものがあって、ハロウィンが終わるまでは、クリスマス用品販売は一切始まらないのが一般的です。それまでは、店頭の一番目立つところは、飽くまでハロウィンのオレンジ一色が占めたものでした。
 そういう意味では、オーストラリアにおけるハロウィンの扱いは、一段下がると見た方が良さそうです。

スタバ・フリークの呟き

2008-10-29 20:00:31 | シドニー生活
 スタバが、全米11000以上ある店舗の内、不採算の600店舗を来年3月までに閉鎖すると発表したのは7月初のことでした。さすがのスタバも、ライバル店マック・カフェの台頭、原料高、景気の先行き不安もあって、急成長に陰りが見えたかと、スタバ・フリークを自認する私にもちょっとショックでした。
 その後、オーストラリアでも、展開する84店舗の内、実に7割に当たる61店舗を閉鎖する計画だと発表し、実際に、ほんの数日をおかずして、一番身近にあったニュートラルベイの店舗が閉鎖に追い込まれ、二重にショックだったのは7月末のことでした。ただオーストラリアの場合、アメリカと事情が異なるのは、ここ10年来のイタリア移民の増加と相俟って、ヨーロッパから持ち込まれたカフェ文化が根強く、スタバ以上にダークローストで苦みばしったコーヒーがどこでも手に入るので、さすがのスタバも出る幕がなかったというところでしょう。シュワルツCEOも、オーストラリアだけに特有な状況があると認めていました。
 かかる次第で、その後のスタバの動向には、陰ながら注目していましたが、ここに来て、先週21日から日本でスタバ・ブランドの缶コーヒーの販売を開始したという報道があり、これまで以上に驚かされました。日本では業績はまずまずだったはずで、儲けられるところで徹底して儲けようという魂胆でしょうか。
 販売されたのは、クリーム入りの「ダブルショット エスプレッソコンパーナ」と少量のミルク・砂糖を加えた「ダブルショット エスプレッソドッピオ」の2種類だそうで、いまどき他社の缶コーヒーがだいたい110円~120円のところ、140gで170円とかなり高価で、高級感を前面に出しているのが特徴です。今のところコーヒー本来の美味しさを残していると評判のようですが、高級なのが同社のブランドではなかったはず。コーヒー文化を売ることがミッションだったはずで、いよいよただの飲料メーカーに成り下がろうというのでしょうか。個人的には、小ぢんまりでもいいから、快適なコーヒー空間を身近に提供し続ける特別な存在であって欲しかったのに、これもまた株主資本主義の弊害の一つではないかと思うにつけ、ちょっと残念ではあります。

ハロウィン

2008-10-28 23:07:26 | シドニー生活
 昨日からオフィスの中でもハロウィーンの飾り付けが始まりました。勿論、神聖な!?職場ですから、決して派手ではありませんが(上の写真の通り)、ちょっとした遊び心が嬉しい。
 原宿表参道のパンプキン・パレードが始まったのは1983年と言いますから、日本に普及したのはせいぜい1980年代のことでしょう。私がハロウィンの存在を朧ながら知ったのは、今、思うと「ピーナッツ」(スヌーピー)のアニメで、それより更に10年位前だったので、日本人としてはかなり早い部類に入ると思いますが、お化けや魔女やパンプキンの提灯やTrick or Treatと言いながら仮装して戸別訪問するシーンが断片的に記憶に残っていた程度で、もとよりハロウィンの名前は認識していませんでした。
 ハロウィンを実際に楽しむようになったのは、アメリカに滞在した頃からでした。子供を連れて近所を訪問しましたし、オフィスでもあちらこちらで飾り付けをし、当日は仮装をしたまま一日仕事をするのが常で、インド人のおばちゃんはサリーを身にまとったままパソコンのキーボードを叩き、食堂のおばちゃんは頭に鉢植えを(勿論オモチャですが)載せたままレジ打ちをするといった具合いに、ミスマッチな姿がなんとも微笑ましかったことを覚えています。極め付けは、オフィスをあげての仮装コンテストで、ルイジアナでハロウィンがらみの痛ましい銃撃事件が起きた直後でしたが、ボストンはのんびりしたものでした。
 ハロウィンは、ご存知の通り、キリスト教の万聖節(11月1日、カトリックの諸聖人の日)の前夜祭(10月31日)にあたる伝統行事ですが、キリスト教と直接結びつくものではなく、もとは古代ケルト人の収穫感謝祭に由来し、アイルランドやスコットランドなどイングランドの北部を中心に、アメリカへもアイルランド系移民が伝えたと言われるところを見ると、むしろ地域性が強い行事と言えます。ここオーストラリアでの楽しみ方を見ていると、オーストラリアもアングロサクソン社会だと、あらためて思います。
 私のオフィスは多民族そのものですが、当日は果たしてどんな仮装が見られるでしょうか。

豪ドル下落

2008-10-27 22:44:02 | シドニー生活
 7月中旬に過去25年来の最高値1豪ドル=0.9849ドルを記録し、1豪ドル=1USドルをうかがう勢いでしたが、中国のオリンピック景気に浮かれていたのも束の間、その後の三ヶ月で40%近く下落し、今日は0.605と過去5年の最安値(0.603)に近づきました。円に対しても同様で、一時は55.10円まで下がり、8年前のシドニー・オリンピックの頃の最低記録を下回ったと言われます。
 オーストラリアは資源大国で、世界景気拡大の恩恵を最大限享受して来ましたが、いったん世界の景気が落ち込めば、資源需要が減り、輸出価格が下がるのは道理であり、今のように世界的な不況に対する不安が広がっている状況下では、豪ドルを押し上げる要因はなかなか見当たりません。ここ一年近くのバブルのような状況から、当然、反動も大きいであろうことは想像していましたが、これだけ短期間に豪ドルがここまで下がるとは、さすがに想像の域を越えています。
 豪ドルが強い間は、せいぜい外国人が、自国通貨に換算するとオーストラリアの物価は高いと文句の一つもたれる程度で、オーストラリアの人たちが実感することはなかっただろうと思われます。しかし、事ここに至れば、輸入品価格も20%とか30%のレンジで上がるのもやむを得ず、我々外国人だけでなく、オーストラリアの人々も為替の影響を感じ始めていることでしょう。
 私個人の話になりますが、ここ数ヶ月、豪ドルが余りに強すぎて、マレーシアだろうが日本だろうが、資金をオーストラリアに持ち込めないでいました。三ヶ月前、二人の子供の学校の授業料1万豪ドルを支払うのに、3万1千のマレーシア・リンギッを引っ張ってきましたが、今なら2万1千で済む計算で、ざっと30万円損した勘定です。今、ようやく少しずつマレーシア預金をオーストラリアに移動しているところです。
 それにしてもこの深みはどこまで続くのでしょうか。円高になってなんとなく困ったような気になるのは日本人くらいのもので、普通は自国通貨が強くあって欲しいものだと、素朴に思います。

ジャスミン

2008-10-26 21:08:15 | シドニー生活
 三寒四温と言いながら、春は確実に深まりつつあります。
 昨日・今日と天気が良く、絶好の行楽日和に誘われて、散歩でもしようとアパートの玄関を出たところで、玄関脇の白い花が放つ強烈な香りに呼び止められました。金木犀にも似た官能的とも言えるほどのかぐわしさにしばし陶然としていたところ、同じアパートの住民のおばあちゃんが通りすがりにジャスミンだよと教えてくれました。ジャスミン茶でしか知らなかった花の名前の可憐さとマッチして、ちょっと幸せな発見をした気分になりました。
 ジャスミンは、アジアからアフリカの熱帯や亜熱帯地方が原産と言いますから、オーストラリアで見かけるとすれば、侵入種なのかも知れません。ほとんどの種が観賞用として栽培され、既に古代エジプトで栽培が行なわれていたと記録されています。ローズと同じく、大量の花から僅かな精油しか採取することが出来ない上、花が香りを強める夜に花摘みをしなければならない労力もあって、高価なものなのだそうです。心身ともにリラックスさせたり、ホルモン・バランスを整える効果があり、産後のマタニティブルーにもよく、母乳の分泌を促進するとも言われています。自然の恵みに、それを生かす人間の知恵に、感心させられます。

州のキャッチフレーズ・その後

2008-10-25 19:45:50 | シドニー生活
 つい先日、帰宅途中にダーリンハーバー傍で、Northern Territoryの車のナンバープレートを見かけました。シドニーからは3000キロ離れた遠い地域で、車もなんとなくくたびれた感じに映りました。
 以前にも紹介しましたが、車のナンバープレートに書かれている州のキャッチフレーズを、どうしても目で追ってしまいます。短いフレーズであればなおのこと、さながら、その凝縮されたスープを舌に転がせて楽しむかのようです。俳句の国で育った習い性と言うべきでしょうか。
 かつて某週刊誌にコピーライター糸井重里氏の萬流コピー塾と呼ばれる、別の週刊誌に連載されている山藤章二氏の似顔絵塾の向こうを張ったような企画がありました。似顔絵塾の方は、誰もが参加でき、見る人も楽しめる普遍性が今でも人気ですが、萬流コピー塾はそもそもが氏のおちゃらけた性格と偏った嗜好・志向性を反映して、かつての欽ドンのような内輪受けで盛り上がる閉鎖性もあり(閉鎖性が言い過ぎなら、ある種の壁と言ってもいいですが、流派とはそんなものです)、氏の当時の露出度に比例するように数年で収束したように記憶しますが、全盛期には一種のカリスマ性があり、言葉遊びとして、それなりの円熟味があり楽しめたものでした。言葉というのは高度に文化的で、日本語にはそれを担う文化的豊穣さがあり、英語にもシンプルながらやはり言葉遊びの面白さがあります。
前置きが長くなりましたが、これまで見つけたキャッチフレーズをあらためて列記します。
 前置きが長くなりましたが、これまで見つけたキャッチフレーズを列記します。
   NSW        The First State
             The Premier State
             Share the spirit
             Towards 2000
             Centenary of Federation
   Victoria      The Place to Be
             Garden State
             On the Move
   Queensland     Sunshine State
             The Smart State
   South Australia  The Festival State
   Northern Territory Outback Australia
   ACT (Canberra)   The Nation’s Capital
             Heart of the Nation
             Feel the Power of Canberra
             Celebration of a Century 2013
   Navy        Protecting Australia’s interests
 NSWのShare the SpiritとかTowards 2000というのは言うまでもなくシドニー・オリンピックに向けた盛り上がりを意識したものと思われます。VictoriaのOn the Moveというのは、何か変化を求めていた時期があったのでしょうか。各地域の特色と同時に時代の相も反映されるのがなかなか面白いのですが、残念ながら私にはそれを読み解くまでの知識はありません。Queenslandは、グレートバリアリーフやケアンズ、ゴールドコーストなどのリゾート地を抱え、Sunshine Stateとして物理的に、The Smart Stateとして精神的に、かくありたしというイメージが感じられますSouth Australiaは、芸術とフェスティバルの街として知られるアデレードで一年おきに行われるAdelaide Festivalが有名です。Northern Territoryの「僻地」というのはそのままですが、何か途方もないことを連想させる言葉でもあり、州に対する興味をそそられます。ACT(キャンベラ)は、先日の旅行で多数拾いましたが、首都であるという事実以外に、余り「パワー」を感じられないのが残念。最後は、Navyで、州とは関係ありませんが、「国益」という言葉を素直に表現して、組織としての気概が感じられて好ましい。
 この中で抜けているのがタスマニアとウェスト・オーストラリアで、地域性によるものか、三ヶ月経った今でもシドニー界隈で見かけたことがありません。Googleでチェックして拾ってみると以下の通りでした。
   Tasmania      Your Natural State
             Holiday Isle
   West Australia   State of Excitement
             The Golden State
             Home of the America’s Cup
             A Home in the Forest