諏訪山岳会公式ブログ

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男山ダイレクト

2017年05月22日 | クライミング
男山ダイレクト(5月例会山行)
日:2017年5月21日(日)
メンバー:リーダー岩ひばり嬢、Mar、nami、O石、N原(記)


真夏を思わせる陽気の中、川上村の「男山ダイレクト」ルートに行ってきました。
八ヶ岳~富士山~奥秩父の山々を一望できる気持ちのいい岩稜を楽しみました。


男山は川上村を訪れる者ならば知らぬものはない、村を見下ろすように屹立する顕著な2つのピークのうち西側の山。登山道をたどれば誰もが山頂に立てる里山ですが、今回は頂上付近の岩峰を登攀する「男山ダイレクト」ルートに挑戦しました。

朝7時に信濃川上駅の北東、千曲川の対岸にある登山口に集合。登山道入り口から少し西に進んだ路肩が広くなっているのでそこに駐車しました。5台ぐらいは駐車できそうなスペースがあります。

今日は5人なので2人組と3人組の2パーティー編成。パーティーそれぞれで装備を確認し、登山口を7:15に出発。しばらくは緩い傾斜の林道を行きます。切り通し状になった小さな鞍部を抜けると行く先に目指す男山の岩峰が見えてきます。一旦軽く下ってしばらく行くと林道が二股に分かれ、左を行きます。分岐から15分程度林道を行き、右手に“山火事注意”の看板を見てしばらく行ったところで林道から左に分かれる広い踏み跡に入ります。数分緩く下って行き着いた沢を対岸に渡ります。ここまで出発から約1時間、軽く休憩を取りました。ここから先は踏み跡は明瞭ではありません。
沢を渡った対岸の斜面を枯れ枝や落ち葉をざくざくと踏みながら直登すると、左から尾根が合流してくるので、その尾根に向かって左上して近づいていきます。尾根上には林業用と思しき直径3cmほどの古いワイヤーケーブルが上に向かって延びていますので、そのケーブルから離れすぎないようにしながら尾根を登っていきます。この尾根の上りはかなり急登です。やがてケープルは木に巻きつくようにして終わります。尾根の傾斜も徐々に緩くなりケーブル終点付近では小さな平坦地になります。標高は1625m。ケーブル終点からは今の季節であれば左上に木々の枝を通して男山の岩峰が望めます。目指す岩稜はひとつ左の尾根上なので、その基部を目指し、左にトラバースします。ここまでくれば斜面は緩やかで、程なく目指す尾根に上がれます。


尾根を少し登ると岩壁に突き当たりますが、この壁は登攀対象ではなく、ここを右から巻いて少し登った先に目指す第1岩峰がありました。
第1岩稜の取り付き点到着が9:02、アプローチに約1時間50分を要しました。

装備を整えて9時半登攀開始。ここからは、先行、岩ひばり嬢、O石さん、N原のパーティー、続いてMarさん、namiさんのパーティーの順で登ります。それぞれ岩ひばり嬢、Marさんがリードで登りました。

第1岩稜、1~2P(Ⅲ級)
ホールドも足場も豊富、聞いていたほど脆くない壁。ロープ出しで約50m。先行パーティーは60mロープなので、岩ひばり嬢は基部から見える立木を過ぎ更に第1岩峰上まで1Pで登りました。O石、N原が続きます。後行パーティーは50mロープ、基部から見える立木でピッチを切り2ピッチで。少し歩いて第2岩峰の基部に。


第2岩稜、1P(Ⅲ級)
30mほど。最初少し登ったところにつるつるのスラブがルートを横切っています。その前後にハーケンが打ってあり少しは安心して横切れますが、初心者N原はやや緊張しました。終了点から第3岩峰まで少し歩き。






第3岩稜、1P(Ⅳ+級)
出だしの5メートルが垂直でⅣ+のグレード。そこを越えれば階段状ですが、最後の部分の岩が脆い。20m程度。上に抜けると、その先頂上までは100mほどの岩稜歩きです。
岩稜は繋いだままコンテで抜けて、頂上手前の短いⅢ級程度の斜面を登ると終了。
頂上には11時20分着。






頂上でリーダー岩ヒバリ嬢の準備したコーヒーとバウムクーヘンでしばし休息の後下山。下りは登山道を、下まで1時間10分ほどでした。



男山には以前登山道を通って登った事はありました。八ヶ岳の眺望に優れた山という印象でしたが、今回のルートで登ると遮るもののない岩稜からの眺望は以前にも増してすばらしく感じられました。
クライミングの初心者N原には適度なグレードで楽しめました。
アルパインクライミングの練習にはちょうど良い感じで、また訪れたいと感じました。

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