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諏訪山岳会公式ブログ

諏訪地域の山好き、クライミング好きが集まって、ウラヤマからヒマラヤまで四季を通じてオールラウンドに活動しています。

秋山マルチピッチ2DAYS 二子山中央稜&子持山獅子岩  

2016年11月03日 | クライミング
秋山 マルチピッチ 2DAYS
二子山中央稜&子持山獅子岩

日時:2016年10月29(土)~30(日)

秋山マルチピッチ三昧の二日間!二子中央稜と子持山獅子岩の転進2DAYSのレポートです。

【メンバー】
10/29(土)岩ひばり、mar、K藤、O石、I間、F倉、他4名(O石友人)
10/30(日)岩ひばり、mar、K藤、O石、他5名(O石友人)

【行動時間】
10/29(土)
8:20二子山駐車場-9:10中央稜取り付き(順番待ち)-10:00登攀開始-13:00中央稜終了点-西岳頂上-14:30駐車場-15:00駐車場発-17:00ひするまキャンプ場(渋川)

10/30(日)
5:20ひするまキャンプ場-6:00獅子岩駐車場-7:00獅子岩取り付き-7:30登攀開始-10:30獅子岩終了点-12:15下山開始-13:15駐車場

取り付きが近くてアプローチもし易く快適なマルチが楽しめる二子山中央稜と、これまた群馬渋川の有名な快適マルチの子持山獅子岩に、総勢10名の大所帯(なんと迷惑な!)で行ってきました。
前日までの雨もすっかり上がり、両日とも秋晴れの中、乾いた岩のフリクションをたっぷり味わった快適な二日間でした。


10/29(土)二子山中央稜
<アプローチ>
中央稜駐車場から30分ほどで西岳と東岳の分岐コル経由中央稜取り付き点に到着。赤いドラム缶が目印。見落とすと同じく赤い一斗缶があるがここは間違いなので注意が必要。(先に取り付いているはずのF倉、I間ペアはこのトラップにハマってしまいました(汗) さきに2パーティーが取りついていました。長い順番待ちの始まりです。

以下第1パーティ(O石、S氏(O石友人)のトポレポートです。(写真とパーティーは必ずしも一致していません)


1P Ⅳ+(30m) O石

薄いクラックからの取り付き。
岩は乾いており、スタンス、ホールドとも大きく多いので快適な登攀スタートです。30mほどで終了点。綺麗なぺツルボルトが2つあるが、先行パーティが占拠していたので近くのピナクルで支点を取る。

(岩ひばり、K籐のゴールデンレディースペア)

(F倉を待つI間)



2P Ⅴ-(25m) S氏

左に少しトラバースしてクラックを直上後、少し右にトラバースするルート。S氏はそのまま直上し停滞(涙)!marさんのアドバイスを受けながら力づくで終了点へ。O石がセカンドで確認すると、右に快適なルートがしっかりと見える。S氏のルーファイはなんと攻撃的なことか…
先行パーティの待ち時間が長い…


3P Ⅴ+(30m)O石

(ビビり気味のE藤女子とS氏)
このルートの核心。前半は右のクラックをレイバックで乗り越し、後半は長く深いクラックを直上するコース。前半の支点はいいところにあるが、後半はお助けスリングや意味不?なぺツルボルトが50センチ間隔で上下2つ仲良く並んでいる。特に上側のボルトはスタンスの邪魔になるところにあり、ないほうがより快適な登攀ができると思った。おそらくA0用の追加なのだろう(2年前にはなかったように思う)。登りきると快適な大テラス。ここで先行をじっくり待ちます。

4P Ⅳ-(20m)S氏

緩く短い斜面を左上。

5P Ⅴ-(30m)O石

S字状にクラックをなめるように登攀。スタンス、ホールドとも豊富で快適。ただし風が強い!風速15m近く吹き荒れ、ビレイ中も風でヨロけて危険なので気は抜けません。

(ビレイ中のmar、O塚女史)

6P Ⅲ(20m) S氏

(がっちり握手のゴールデンレディースペア)
短く優しいピッチをやり過ごして終了点、頂上は360度の展望。眼下に広がる紅葉は、晩秋の気配。一息入れて西岳ピークを経て下山開始。

<下降>
実はここが核心かと思うほど急な斜面を下がります。ザイルのない急下降はいつもながら気が抜けません。2パーティー毎、駐車場に到着。車に便乗して翌日のための幕営地へ向かいます。
F倉さんとI間さんは、本日で終了!お疲れ様でした。

(快晴強風の二子山中央稜)

(装備)
2人×5パーティ:50mシングルロープ1本、カム(キャメ0.3~4番)1セット、スリング・ヌンチャク8本位 


<幕営地>
昨日の二子山から車で2時間。関越道をひとっ走りして渋川伊香保ICから20分ほどのひするまキャンプ場が今日のお宿です。利根川沿いの静かなキャンプ場です。大型ダンロップテント8人用に9人での宴は華やかに、静かに過ぎていきました。明日は今日のような渋滞を避けるべく一番の取り付きを目指して、早めの22時就寝となりました。

10/30(日)子持山獅子岩
<アプローチ>

本来であれば子持神社を越えて登山口寸前まで車が入れるのですが、連日の雨で道路が崩壊!、神社手前に路上駐車して、登山口まで30分ほど歩きます。そこから更に40分ほどでようやく取り付き点につきました。すでに先行は1パーティ。残念ながら一番取り付きではありません…
荷物はここにデポして、最低限装備でライト&ファーストで臨みます。

以下第1パーティ(O石、S氏(O石友人)のトポレポートです。

1、2P 5.7(40m) S氏

岩はよく乾いています。フリクションは良く聞きます。快晴無風の快適な登攀のスタートです。
1、2Pを繋げて一気に上がります。2ピッチの出だしはかぶり気味のスラブ。ムーブを効かせてじっくりと慎重に攀ります。


3P 5.7(30m) O石

フリクションのよく効く快適なフェースを直上すると右にクラックと大きなフレイクが現れます。岩ひばりさん、K藤さん曰く、身長160㎝がホールドが届くか否かの境目といわれるフレイクです。ここは身長ハンデのない利点を生かし、フレイク頭を両手で掴んで攀じ登ると二人分ほどのテラスで終了。

4P 5.8(20m)O石

このコースの核心です。ホールドは基本カチ。スタンスも小さく、フェース上の小さなカチホールドと第一関節が何とか引っかかる小さなカチとホールドを探りながら慎重に攀じ登ります。
高度感のあるハンギングビレイ点で終了。

5P 5.7(20m)S氏
まずスラブを左に少しトラバースして直上が本来のコース。貧しいホールド、スタンスのスラブを嫌ってS氏またも右にルーティング!進退窮まりA0でのぼり終了点へ。O石セカンドで登りながら確認すると、明らかな直上コースに、またもS氏の攻撃的(?)ルーファイに驚く…

6P 5.7(20m)O石

短くも被ったフェイスを左にトラバースからのスタート。自分としてはここが一番嫌らしかった。いったん左の土被りのリッジに移って支点をとり、再び右にトラバースで戻り直上するコース。最後の一手が被った嫌らしいコースでした。最後は立木のビレイ点で終了。

7P 5.7(10m)O石

取り付きが核心の短くもテクニカルな最終ピッチ。最後の一手も一旦右に移って支点を作ってから戻り直上し終了。最後は一般登山者の行き交う端っこでギャラリーの中、逆張りビレイするおまけつきでした。最後に集合記念写真を撮って下山です。4パーティーながらも3時間で登攀終了し、1時間以内で全パーティが頂上で揃うというテンポ良いクライミングでした。


(最後の一手のK籐)

(登山道の横でビレイ中のmar)

(お気楽I井女史)

<下降>
登山道をデポした取り付き点まで戻り、そのまま駐車場へ。13時を少し過ぎて到着。

(晩秋の子持山獅子岩)

(装備)
2人×3パーティ:50mシングルロープ1本、スリング・ヌンチャク10本位
3人×1パーティー:50mダブルロープ2本、スリング・ヌンチャク10本位


<所感>
初日10人、二日目9人、100kmの移動も含んだ大所帯、コンボイの2日間でした。
岩ひばりさんの準備も大変であったと思います。お疲れ様でした。天候にも恵まれ、足の揃ったメンバーによるライト&ファーストの気持ち良いクライミングが楽しめました。ありがとうございました。今回はO石友人を5人も招待して頂き重ねて感謝申し上げます。
山行を通じてメンバーの絆が深まっていくことが山岳会の素晴らしいところですが、技量の分かり合えている他会のメンバーや旧知の友人を交えた交流山行もいいものだなとシミジミ思いました。もちろんグレードによりますが…
今後も精進して鍛錬に努めたいと思いました。















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1 コメント

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Unknown (岩ひばり)
2016-11-07 12:58:37
頼りになるサブリーダーがいてくれてこそ!楽しい山行でした。
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