やまおのほほん日和・・・

毎日24時間、いろんなこと感じながら生きていこっ!

2008年 「変」

2008年12月31日 17時33分59秒 | Weblog
2008年、今年も終わります。




丸々1年、シリアで過ごしたこの1年。。


2008年の一文字は「変」のようですが、
これは、シリアで過ごした私にもピッタリ!の一文字。

本当に、ここには書ききれないぐらい、いろんなことがありました。
いいことも、悪いことも全てひっくるめて・・・
自分も、自分の周りも何かしら「変化」があったはず。。



2008年の初めには、日本からのお客さん。
そして、初めてのアフリカ大陸、エジプト旅行。
春には、母と姉のシリア訪問。
夏には、初めてのヨーロッパ旅行、ギリシャ。
日本の総理も、福田さんから麻生さんへ。
秋には、ラマダン(断食)体験。
そして、活動では、「遊びの部屋」完成の大きな大きな変化期。
冬には、羊さんのお肉になる姿を、この目で始めてみました。
そして、日本の家族とシリアの大切な人の結びつき。

こうして、目で見えることや、感じたことだけでも
たくさんありました。

きっと、それ以上に目に見えない心の中が
大きく変化しているはず。

今はすぐに、どう変化して・・・とは言えないし
はっきりわからないケド・・・
確実に「変化」しています。

きっと今後、人生を生きていく中で見えてくるのでしょう。
それが、この協力隊での経験したことを還元する場所なのかもしれません。



残り1ヶ月を切って思うコト。。

それは、「変わることも悪くない」そう思えるようになりました。。


残り3ヶ月ごろまでは、このまま続いていけたら・・・
このままの状態であったら・・・って願ってました。。


でも初めから決まっていた期限付きの私の活動。。

もっとこうしていたら・・・
もっとこうしたい!
そんな思いはたくさんあります。

でも、私は与えられた2年間で自分にできることを
この国のペースで、やれるだけのことやってきました。

私が帰国したら、この国もそこで終わるのではなくて
続いていくのです。

だから私の2年間は、シリアの国にとって
たった1つの通過点に過ぎないのです。


それが、期限付きの協力隊であるというコト。。



その先も今までと同じように「変化」があり
変わらないものをそのままのこし、変わってゆく。。


その過ぎた日々が、歴史へと変わってゆくのだなぁ・・・と。



「変化」を恐れてしまう私ですが、
「変ることも悪くない!」
変ることで成長することもあるのだと・・・最近感じます。

しかし!
ここで過ごした時間や、仲間と築いた絆、
シリア人との大切な出逢い・・・
第二の故郷となった「シリア」。。

これらの記憶は、決して変わらず、お互いの心の中に
そっと・・・残り続けるのでしょう。。



2008年 「変」

2009年 「変」

さて・・・どう変るのでしょう。。

楽しみです。





またもや・・・

2008年12月30日 23時37分09秒 | Weblog
27日・・・
イスラエルがガザを攻撃。。
(死者が284人、今後増えるであろう)


空からの空爆。。


連日、テレビで報道するニュースは
まるで、映画のワンシーン。。

小さな黒いものが飛行機からガザへ落とされ
街から赤い炎と黒い煙が上がる。。

泣き叫ぶ人に・・・神にすがる人。
子どもは唇を震わせ・・・血を流し搬送される姿。

たまたま街で売られていた「レバノン」の国の新聞を目にした。
そこには・・・
新聞の全面がカラーで、娘の遺体そのままを上へ掲げ
周りには、たくさんの人が訴えている姿。。
初めて目にするこんな記事。。

ありえない。。。

ここまでしてでも・・・訴えたいという両親や親族の想い。。




いったい何人の人が苦しめられているのだろうか。。。








「もう、やめてくれ!」






シリアでも連日、あちこちで大規模なデモが行われている。
(近隣のアラブ諸国全体で行われているよう)

JICAからも、デモに関する緊急連絡が入った。

そして、我が街ハマでも、大統領選挙の時よりも
人がたくさん街の中心に集まりデモをしてた。
もちろん!
私の配属先も、大家さんも、カウンターパートのファーディアも。。
そして、子どもまでもが、制服姿で、学校へは行かず、デモに参加。。


その日は活動へ行ったが、今までに見たこともない
交通渋滞に、たくさんの人!人!人!


↑これは、ハマ中心の時計台に国旗がかけられた。デモ後の人がはけた後。

いやぁ・・・ちょっと恐ろしかった。

でも、今回はみんな同じ気持ちなので
暴動というのはなく、警察も含め逆に「協力」が感じられる。






これから、地上戦が始まる・・・と言われている。
外国人をガザ地区から撤退させ、残るのはパレスチナ人のみ。。

お願いだから、もうこれ以上、彼らをパレスチナ人を苦しめないで。。。

温厚で、愉快で、誰よりも熱い心を持ち、母国を愛する彼ら。

私は彼らのそんな良さを知っている。
そして、そんな彼らに幾度となく、助けられ、支えられ、生きる強さを教えてもらった。



だから、お願い。。。





情勢の安定と、彼らの平和を心から願います。










シリア最後のクリスマス。。

2008年12月26日 17時02分13秒 | Weblog

「メリー クリスマス!!」


ってことで、シリア最後のクリスマスが終わりました。。


やっぱり、今年はキリスト教徒のザラファの家で
迎えることに。。


いつもと違って、鳥の丸焼きに・・・
そしてウイスキー。。
たくさんおいしいものを頂き、パパはちょっぴり、ホロ酔い。。
たくさんおしゃべりしすぎで、ママに怒られてましたが、
それでも、そんな賑やかなこの家族。。
居心地がいいんだなぁ。。

で・・・
妹夫婦の家にもお邪魔しました。

このクリスマスに合わせてソファーを新しく買ったよう。
見てみてー!!と嬉しそうに見せてくれました。
ジュディーやマリー(妹の子ども達)もおめかししてね。。

いろんな人が、挨拶に来ては、コーヒーを飲み・・・
甘いお菓子を頂き・・・



ちょっと、気持ち悪かったんだけど・・・
それでも、こうして、一番大切な人と、クリスマスを迎えられたこと
感謝。。。感謝。。。




そうそう!!
イブはね。。
ハマ隊員が一生懸命、クリスマスチョコケーキを
作ってくれて・・・
(その間、私はというと、ハマの市場でお土産購入してました・・苦笑)
空港で買ったというシャンパンに、ギリシャで購入したCDの曲に
ゆったり、オシャレ気分を味わい迎えました。。




シリアでの最後の最後のクリスマス。。




楽しかったよぉぉ~

日本研修帰国。。

2008年12月22日 23時56分47秒 | Weblog
先日18日に・・・

日本研修から、シリア人6人がシリアに帰国しました。



いやぁ~
まずは・・・ホントに無事に帰ってきてくれて

「アリガトウ」


これは、誰もが思うこと。。


特に、留守中の彼女達の家族に会って
情報を伝えていた私にとって・・・・
ホントホント・・・
「良かったぁー」と。。

ほっとした気持ち。。


空港へ迎えに行き、彼女達が
出てくるのを待てど待てど・・・
何度、背伸びしたことかっ・・・
お陰で次の日は、アキレス腱が痛くてね(苦笑い)

ようやく、みなさん大きな大きな荷物を持って
出てきました。




彼女達のために、大きな「お帰りなさい!」と
描いた紙を用意して待っていたんだけど・・・
彼女達を見るなり・・・
飛んで行き・・・
ぎゅっぎゅっ!チュッチュッ!と。。。





あぁ~紙どころじゃーなかったケド・・・

この3週間、離れていただけに、嬉しさで・・・
とんでいちゃいました。。


やっぱ!みなさん、どこか自信に溢れている!というか・・・
興奮して興奮して・・・
「日本は、本当に良かったよー!!!」と。。


あの行く前に涙を流して、今にもつぶれそうな心を
ぐぅ~と我慢していた私のカウンターパートのファーディアは
満面の笑みでしたわ。。

いやぁ~ホント良かった良かった。。。


ファーディアの話から、こんなことしたい!あんなことも・・・と
いろいろ早速、話が出ているが・・・
一番、驚いたコト。。

それは・・・

園で、彼女のお帰りなさい会をしたときのコト。。



子ども達が園の入り口で、彼女を出迎え、今かと待っていて・・・
奥には先生や保健の先生、ザラファの姿・・・




園長ファーディアが一番初めに入ってきて・・・
歓迎の歌を聞き終わった後・・・
奥にいた先生たちの断りを入れて・・・

真っ先にしたコト。。


それは、子ども達1人1人のほっぺにチュッチュッ!!と。。

いやぁ~感激で感激で・・・
ちょっと、熱いものがこみ上げてきたわ。。

だってね。。
彼女は、もともと、心の優しい人だからきっと、そうしていたと思うケド
普通だったら、まずは先生たちの元へ飛んでいって
チュッチュッ!ってしそうなのに
彼女は、一番近くにいた小さな小さな存在の子ども達へ
目を向けたわけですよっ!!!

すごいっ!すごいっ!

当たり前のコトなんだけど・・・
それでも、きちんと一人一人に言葉を交わし・・・
一人一人を大切に思う彼女の心や姿勢。。

コレだけでも、日本研修へ行った意味があった!と
感じた瞬間でした。。


見ているだけでもほのぼの。。
そして、こんな会を先生達から提案され・・・
みんなから迎え入れられる彼女の存在の大きさも
感じた今回の帰国。。



残りわずかだけど
協力してできることは、共にしていきたいっ!と
思っている私です。。




って、もう一つの国際協力はね。。

空港で、帰国時も、うちの母と姉がファーディアと会うために
出向いたよう。。

母と姉がシリアを訪問したときに
ファーディアに良くしてもらったから・・・と
日本へ着いたときにファーディアに会っていた。

でも、その3日後に
日本から電話があって・・・
「帰りも関空へ会いにいくから、時間を教えてほしい」と。。

すごい!!

たった数時間、シリアで会った、国も文化も環境も違った私達。。
しかーし、そんなものもすべて超えて・・・
繋がり合えたのね。。と。。

しかも・・・
母と姉は、今まで「ヘビみないな字」と言っていた
アラビア語を必死に、父にネットで調べてもらい・・・
お互い会話できるように本を持参し・・・
何とか、おしゃべり?意思疎通?したわけですよ。。
(ミーミーちゃんにも助けてもらいました。アリガトね。)


人間って気持ちがあれば、なんとかなるもの。。
やっぱり「気持ち」や「人を思う気持ち」が大切!!

そう、教えてもらいました。。


って、ことで、私にもこんなお土産が。。



↑コレはアラビア語と日本語と英語でファーディアにも解りやすいように・・・
私に渡してもらうために、貼ったそう。。


ごめんね、ファーディア。
荷物が増えちゃったね。。


そんんばこんなの日本研修。。
きっと、私が居なくなった後も・・・
今までの研修参加者と共に、シリアの子ども達のために
頑張っていってくれることを願っています。

ヌーラとの秘密。。

2008年12月16日 23時55分12秒 | Weblog
ヌーラとの秘密。。


それは・・・先日、彼女が語ってくれた。。




ヌーラは、私の大家さんの4人兄弟の2番目の娘。
4人中、3人は男なので、女は彼女一人である。。

だからか・・・彼女は、なかなかの男前。。
でも、女の子っぽい部分も持っている。
21歳の一番・・・花盛りの時期。。


恋の話は、全くないと思っていたのに・・・
(ムスリムなので「お付き合い」=婚約になる)
しかも・・・
そんな気配もなかったのに・・・


先日の秘密は・・・
その「恋」の話!!


実は・・・
何とも、4年も前から大好きな人がいるというのだっ!

えっ?!

私が、シリアに来る前から???

彼は、ダマスカスの男性で27歳。。

ん???

ダ・マ・ス・カ・ス???

ってハマの彼女にとったらねぇー
都会BOYなのよっ。。


しかし・・・
どうやって知り合ったのか???


何とも「ネット」らしい・・・。。

えぇぇぇーーーー
こっちでも、そんなことがあるんだぁ。。
絶対、ないって思っていたのに。。
だいたいは、お父さんがいいと思う人や知り合いの人を連れて来る・・・
このスタイルが一般的なんだケド。。

お互いに、好き同士なんだけど・・・
ムスリムの場合、付き合うとなったら、大変!!

ヌーラも、実際に父に頼み、そして父と合わせて
「婚約」前提で付き合いたいと2年ほど前に頼んだらしいケド。。

もちろん!結果はダメ!!

ダマスカスで遠いことと・・・
知り合ったのがネットであること・・・
まだ、ヌーラが若いということ・・・

が、理由なんだけど。。

1番の大きな理由は・・・
なんとっ!!
「女性が、婚約する前に、男性のことを好きであるということ」


ん???


よくわからない・・・

だって、婚約する前に、お互い好き同士で何が悪いの???

意味不明。。


ヌーラ曰く・・・
父と母は、昔の考えで
「女性は、男性に婚約を求められてから、徐々に好きになっていく形が良い」
とされているんだって!?

あぁぁービックリだわ。。

てか・・・考えられない。。

そんな、婚約までして好きになれないことだってあるよね。。


ということで、お互いに会うのは禁止で・・・
もう、ヌーラの父と母は、ヌーラは彼のことをあきらめたと思っているみたい。。

しかーし・・・
すごいよね!
恋の力。。

何ってたって彼らは、織姫さまと彦星さまみたいに
1年に1度会えるか会えないか。。
それも、1年に1度、絶対会えるという保障もない。。

ハマの街で2人で会おうと思ったら
すぐにバレてしまう。。
(街が小さいし、男と女が歩いていたらすぐ噂になるからね)


1日数分の電話で
(しかも、携帯からなんで高い!のよ)
愛を育んでいるのよ。。

ヌーラ曰く、とりあえず今は勉強を頑張って
(歯科の大学へ行っている。彼女は頭がいい!)
卒業したら、もう一度、父にお願いするそう。

って3年後。。。

いやぁ・・・
ムスリムの恋愛って本当に大変!!
(彼女達は私達が思うほどではなくて、きっとそれが当たり前なんだろうけど)

って感じると同時に、そんな秘密を打ち明けてくれた彼女。。

嬉しかった。。


だから・・・
「その大好きな彼と結婚するときは、
日本から結婚式に来るね。インシャッラー!」

と約束したさっ。。



大切な命を頂く。。

2008年12月10日 20時42分15秒 | Weblog
只今・・・シリアは大連休!

祝日で「アイード アルアドハー」と呼ばれる
イスラム教徒の年に2度ある二大祭りの一つである。
(ちなみに、もう一つは、ラマダン明けの「アイード アルフィトル」)

今年は8日から4日間に加え、前後で休日が挟むので9日間の連休!


この連休と合わせて、生涯で1度はイスラム教徒ならば
訪れたいと誰もが願う「メッカ」(サウジアラビア)へ
巡礼に行くイスラム教徒も多い。
(おかげで、この連休に巡礼へバスで行く人が多く、
シリア国内のバス移動が難しい)


「アイード アルアドハー」は犠牲祭と呼ばれる。
この名の通り・・・
羊を、殺してみんなで食べるのだ。
(牛やラクダもあるようだが、一般的に羊が多い)

イスラム教徒は、決して自然と死んだ動物は
口にしない。
人の手によって絞めたものを口にする。
絞める前にコラーンを読み、お祈りを捧げ
家の前の玄関で絞め
絞めた後の血で、清める。

1頭の羊から食べれる部分は、全体のたったの1/3。
(2/3は骨や毛である)
そして、その食べれる部分の1/3のところを
さらに3つに分け・・・
1/3は、家族で頂く。
1/3は、親族に分ける。
1/3は、貧しい人に分ける。

というように、全てが食べられる
という訳ではないのだ。

こうして、この犠牲祭の4日間だけは、
裕福な人も貧しい人も・・・
おいしくお肉を頂くというのだ。。



シリアに来た当初・・・
スーク(市場)に売られている生々しいお肉を
見るのが怖くて怖くて・・・
目を伏せていた。

日本のパック売りとは、全く違う。。
一頭がそのままつるされ、頭や足、内臓が
パッと見ただけで解る形のままの状態。。

もともとは、日本でもこの形から変化して売られている・・・
と頭ではわかっていたが、なかなかすぐには直視できるものではなかった。。



しかし、しかし・・・
この犠牲祭では、普段の何倍もの羊が
売られ・・・殺され・・・食べられる。。


↑こうやって、体に番号が書かれて、毛を剃って売られることもある。。


普段、お肉をおいしく食べている自分。。
「怖い」だけではいけない気がした。
どうやってお肉になるのか・・・
知らなければいけない!そんな気さえした。
しかも、私の身近にいるシリアの人たちも
これを大切な祝い事として毎年行っているならば・・・
尚のこと。。
「知らなければ・・・」と。。



ということで・・・
今年の犠牲祭は、アレッポ郊外の「アフリーン」
という村のさらに、山の中で・・・
羊の生きた状態から・・・お肉になり・・・頂く・・・
というところまで、1日がかりで見せてもらうことになった。
お店ではなく・・・一般家庭での様子を見れると
あって、とってもいい機会であった。


これは、アレッポの近くにある「イカルダ」という
農業試験場で羊のことで活動している隊員から
お誘いがあった。

彼は、今年、1頭の羊をカウンターパートと共に
購入したというのだ。。
それを犠牲祭で頂く。。
ちなみに、今回の羊は45キロ。
9000SP(¥18000)

参加の連絡をしたにもかかわらず・・・
当日の朝まで、私、気絶しないかしら???と
不安で仕方なかった。。


当日、早朝7時に車でアフリーンへ向かい・・・
途中、おもしろいことに気がついた。
ところどころで、大勢の男性の姿。。
お墓がある場所だ。
こんなに早朝に・・・と思えるくらい男性のみが
犠牲祭の当日に、お参りに来ていた。
シリアでも、こうして墓参りをするのだなーと。。


そうしていると・・・
山の中の1軒に到着。。



チラ・・・と・・・
羊が見えた。。


おぉぉぉぉーーーこの羊さんか??
毛皮は白ではなくて・・・
ところどころ黒が混じっている。
大きな角が2本。。
オスだわ。。

お決まりの挨拶に加えて・・・
「クルアーム ワアントン ビハイル!!」とお祝い事の時の
挨拶をし、温かく迎えてくれた家族の人。。

しかし、もう台所に、家の中は、お正月前?のように
女の人や子ども達が手伝い、忙しく働いていた。


そこへ・・・羊さんが登場。。



男の人3人がかりで、押さえつけ、寝かし・・・
お祈りをし・・・

首を切られました。。。

あぁぁぁ・・・・・・あぁぁぁっぁぁぁっぁぁぁあ。。。。


私の震えは絶好調。。
でもでも・・・遠くからではありましたが、
目を伏せつつも、「命を頂く」とはどういうことか・・・
大切な大切なコトを・・・思い知らされました・・・。。




その後は、本当に、手際よく・・・
皮をはがすために、自転車の空気入れで、足の血管から
空気を入れ、パンパンに膨らんだ後、
皮をはいでいく。。
「すごい!」何がどうすごいのか・・・言葉では言い表せないケド
本当に、すごい!!のよ。。

お腹の中は、まるで理科の模型でした。。。

さばいてくれたおじさんが、1つ1つ
詳しく内臓や造りについて説明してくれ・・・

そんな中・・・
先ほど、命を絶たれたということで・・・
まだ、湯気が出て・・・そして、心臓は必死で動こうとしている。。

「生命の強さ」って・・・
生きようとする力強さが、伝わってくる。。


忘れてはいけない・・・
こうして、私達のためにお肉になってくれていること。。



そして、何一つ、無駄にすることなく・・・
全てをきれいに分けて、鍋やたらいに入れ・・・頂く。。





小さな子どもも居て、どこまでわかっているかは、
わからないけれど・・・
こうして、小さい頃から「命の授業」が家庭で行われ・・・
そして、「生きる術」を学んでいく。。




本当に大切なことは何か・・・

親が子に、本や言葉からだけでなくて・・・
親の背中を見せて伝えていかなくてはいけないことって??

シリアの子って、どこか、ませていて子どもらしさが少ないと
感じることが多いけれど・・・(顔立ちにしてもね。)
こうして小さいときから、大人を見てしっかり育っている!
そう思えることがある。。
(日本の子どもにはない自立したところ?生きる力みたいなところ?)



約1時間半ほど(私達のために説明もしてくれたんで)で
裁き終わり・・・

お料理するには、とっても時間がかかるので・・・


↑こうして、猫たちもよってきていた。


私達はそのおじさんの畑やお山に散歩に
行ったり・・・
トラクターに乗ってお墓へ行ったり・・・
村の子ども達と戯れたり・・・
致しました。。





で・・・
お家に帰ると大量のミンチができていて・・・

ここからお手伝い。。

シリアの代表料理「シシケバブ」作り。。



串にミンチを伸ばして付けていく・・・
そして、炭火で焼く。。






結局、お昼ご飯?は夕方の5時ごろになり・・・
すっかり日も暮れ・・・
それでも、テーブルにシシケバブとその他
いろんな料理が並べられ・・・
大勢の人と頂きました。。


これが・・・
「うまーーーーいっ!!」のよ。

シリアで食べたケバブの中で、一番っ!!ね。。

臭みがなくて、お肉が柔らかい。。


裁く前は・・・ちょっと食べれないかも・・・って
思っていたけれど・・・

意外に私、強いわ。。
ってか、お肉に目がないのか??



そして、その後は、お決まりの「アラビーダンス!!」
みんなで輪になって、長々とダンスタイム。。

こうして、イスラムの貴重な犠牲祭の経験をさせてもらいました。。
(気づいたら、出発して14時間経っていた?!)


*あまりにも・・・残酷に思えるかも知れませんが・・・
こうして「命を頂いている」ことを忘れないでください。。
そして、無駄にせず・・・頂いてください。。

これが、私ができる羊さんの代弁です。。
(あっ!私・・・羊年だったわ。。。苦笑)

3度目の冬。。

2008年12月07日 00時09分03秒 | Weblog
来ましたー来ましたー

シリアの冬。。



今年で3度目の冬。
一番、暖冬のような気がする。
昨年は、もうこの時期かなり寒くて・・・
ジャンバーにストーブに・・・手放せなかった。


私の家も今年、初めて・・・
「ストーブ」をつけました。
大連休中に隊員が遊びに来るんで
その前に、ためしに、つけておこう!と。


ストーブの火を利用して、寝るときの湯たんぽのお湯をつくろうと
なべを置いてます。



もう手馴れたものね。。

1度目の冬は、このストーブをつけるのが
怖くて怖くて・・・
日本と違うし、大家さんに聞いても
全くアラビア語、何をおっしゃっているのかも解らず・・・
さむーい・・・さむーい冬を過ごしたなーって
今考えると、よく絶えたわ。


このストーブをつけた時の匂い。。
日本とはちょっと違って・・・
言葉では表現できないケド、
この匂いをかぐと・・・
なぜか・・・「初心」を思い出す。。

最近、そんな「初心」を思い出すことが増えた。。


きっと、来たときが、冬だったからだろう。

例えば・・・家の3階までの階段を上がるときに感じる匂い。
園の中に入ったときに感じる匂い。
スーク(市場)に入ったときの匂い。

「懐かしい・・・」
そう思うと同時に、来たときの心情がパーと思い出される。。


日本に帰り、いつか再びまたシリアの地を踏んだとき
同じように思い出されるのかなーと。。



そうそう!!
それと、最後のシリアで迎えるクリスマス。
だから、忘れず・・・
こんなものも飾りましたよ。
(飾っている場合じゃなくて、
帰国だから片付けないといけないんだけどね。)



玄関の覗き穴には、コレ!





3度目の冬・・・到来です。。


最後の遠足から見えたもの。。

2008年12月03日 22時36分30秒 | Weblog
今日、シリアで最後の遠足へ行ってきた。

場所は、「ファミリーセンター」という
ハマとホムスの間にある大型のショッピングセンター。




ん??
遠足なのにショッピングセンター??

そこによく日本の百貨店にあるようなコインを入れて
動く乗り物みたいなものが、いくつかある。

しかーし、そこに遠足って。。
まぁ、冬で寒いし、室内というのはいい案だけど
たくさんの人数が遊べる場所でもない。。

これが・・・
シリアよ。。


私も、いろいろ園を周ったり、連盟での仕事が
あったけど、「最後の・・・」を理由に
共に行かせてもらうことにした。



「遠足」に行くたびに初めての遠足を
(赴任して1ヶ月目ぐらい)思い出す。。


園内ならまだしも、園外で危険の多い中・・・
子どもも先生もフワフワしているこの状態。
そして、子どもは興奮!!(日本の倍以上よ!興奮ぶりすごい!)
そのたびに自分だけが、ヒヤヒヤし・・・イライラ・・・。。
付いていくだけで、ドーッと疲れる。。


でも、この2年でホントに「私の心」も変わったな・・・と感じる。

いい意味でなのかどうかは??わからないケド・・・

いろんなことを日本で私が経験してきた「日本の常識」という
枠にはめようと一人必死だった自分。。

だから、イライラするし、なんでこーなのー?!って
態度でも出てしまう。


今回も案の定、こんな場面はたくさんあったのだが・・・




例えば、バスに乗るのに、子どもが全員座れないくらいのバスに
先生もたくさん乗る。(そもそも全員乗れないのが間違っている)
そして、子どもは奥へ・・・
先生は前でデーンと座る。
子どもは3人がけに5人ぐらい詰め込まれ
そして立っている子ももちろん居る。
でも、先生は1席に1人座る。

来た当初は、ありえない・・・と
私にも勧めてくる席を子どもに譲り・・・
そして、私は立っていた。

それが、日本で働いていた私には当たり前で
言葉で通じなくても、私の態度で先生たちにも
子どもが優先(仕事なんだし)、解って欲しかった。
でも先生たちは、全く動かず・・・
私もイライラ・・・。

これが、このシリアでは逆効果。。


年配を大切に尊敬するこのシリア社会の背景。
子ども達は、小さいながらにもそれを家庭で
しっかり見て育っている。
だから、彼らにとっても、別に「普通」なのである。

それなのに、私は、遠足という楽しい場で
一人イライラし・・・
自分の日本の常識を通そうとする態度。。


こんなときは、シリアの常識に自分も
入っていいのだなーと、いつしか思えるようになった。
たとえ、それが、良くない!って思っていても、
目をつぶれるところは、目をつぶり
彼らの社会に、入り込む。。
そうすることで、彼らのことが見えてくる。

相手の立場に立ち、相手を知ろうとする気持ち・・・
相手を「人」として大切に思う気持ち・・・

これを持っていれば、お互いの信頼関係は自然と築かれていく。


その上で、伝えるべきことは伝える・・・


遠足での自分の気持ちの変化から・・・
今になり、ようやく見えてきた気がする。


もちろん!
今回は、シリア人化しているので・・・
デーン!と座って、大音量の音楽でノリノリ♪で
子ども達や先生と手拍子し
ファミリーセンターへゆきました。


案の定、乗り物へ乗っている時間以外は、椅子に座り
待ちぼうけの子ども達でしたが・・・
しかーし、乗り物へ乗ると・・・
嬉しそう!!!
「楽しかったー」と、素直に楽しんでおりました。



私も!と思っていたけれど・・・
なんせ、小さい子ども用だったので・・・
外から見て楽しませてもらいました。

待っている間、先生たちは、ちゃっかり・・・
いつもめったに行けないショッピングセンターで
お買い物。
たくさーん買っておられました。。

私も見に行ったわー。
やばい・・・これぞ!シリア人化。。


ってそんなこんなの遠足。。


帰り出発したバスで・・・
「みんなーお友達はいるわねぇー!」と。。

「えっ?!」人数数えていないの???

「アーニセまさみ(まさみ先生)はいるかなー??」と。。


すると・・・
ガッハッハー!!!って大笑い。。


まぁまぁ・・・
初めてのときの帰りのバスとは、全く違った自分の気持ち。。
どうなの?コレって?
って思うケド・・・


これが・・・
私の大好きなシリアです。






*これはショッピングセンターの人が、私達先生にお客さんとして
来てくれたとお菓子を出してくださった。(これもシリア!)
もちろん!先生の分のみです。おいしく頂いてしまいました。