●漂泊者の子守歌（ながれもののこもりうた）
原作『ＳＰＥＥＤ／すたじお実験室』
原画『舛館俊秀（古い漢字でませんでした）』
メーカー『電脳ＣＬＵＢ』
■女性フルボイス。アニメカット無し。パスワード。ＣＧモード （おまけ）。※ＰＳ２推奨（魅央屋的に）。
『存在さえ認められない階級社会の貧民達が脱国に夢を見る』
舞台は市民階級制が激しく根付く国。主人公は一番古い記憶がある頃には、大道芸人一座に居た捨子。毎日のように差別、迫害を受ける主人公達だが、それでも本当の家族のような一座の生活にそれなりの楽しささえ感じていた。
しかし、それも刹那の出来事。
一座を統率していた老人の死去。
「率土ノ浜、並ベテ家無キ者ノ住ムニ能ズ」
止めを刺すようなタイミングで発せられた国からの布告。
それでも主人公が新たな座長になり旅を続けてたが、親にも祖国にも捨てられた一行はすでに限界だった。残った一座四人は外国船での脱国を計画する。
なんとか三カ月内に出国出来るように話をつけたが、現実として旅芸人に稼げる金額ではない。
そこで、一座のリーダーから主人公に提案が出る。
老人のいた頃のように「お客」を取ろうと。
主人公は脱腸の思いで了承。家族のように付き合ってきた少女達を調教し調教され、客を手引く仕事に手を染める。
果たして、貧民である漂泊者一行に「幸せ」はやってくるのだろうか？
異世界モノ。ゲームは基本的に主人公の一人称だが、サービスシーンでは娘達の一人称になる事が多い。ストーリー中心のゲームで、馬車で町を移動しながら昼は公演、夜は娘達の躾と客取りが展開される。
攻略は簡単で、最初の選択でエンディングを迎えたい娘を選んで、客を取らせなければその娘のエンディングになる。もちろん全員が脱国するハーレム（トゥルー）エンドも用意されている。バッドエンドはあるものの、そっちに行く方が難しい。
一回のプレイはショートストーリー気味。電脳作品の御多分にもれずで、テキスト送りが、まぁ遅い。よって自分で文字送りする必要があるが、リモコンの耐久力重視のボタンを何百回も押すのは拷問に等しい。ＰＳ２推奨（個人的に）とはそういう事で、Ｒ１ボタンなら押すのに苦労はない。電脳のゲームはＰＳ２で、と覚えておこう。
一座のヒロイン紹介。
『イザベラ』……一座のリーダー格で、皆を引っ張っていく頼れる母親役。長身で巨乳と見栄えする大人の女性。主人公が物心ついた頃にはすでに一座にいた義姉的存在。再び客を取る事を提案して、主人公やメンバーにも客を取らすため性教育をほどこしたりもする。何かと身体を張った行動で一座を助けるが、あくまで生きる術であり裏で隠れて泣いているタイプである。（ＣＶ／北条明日香）
『ハンナ』……男勝りでざんばらショートカットの娘。孤児院出身。世渡りは心得ていて、客を取る事も処世術と割り切っている。スタイルも良く、露出度の高い黒皮衣装を纏っている。ただ身長は一番低く、他のメンバーに比べてボリュームに劣る事を気にしている。プレイをスポーツのように捕えていて、色気が無い事が修正点。 （ＣＶ／藤村美樹）
『リーン』……金髪メガネの三つ編み娘。市民階級出身者で、唯一中等部までの学歴を持っている。ポッチャリ系の気弱な娘。さらにはドジっ娘属性を持ち、ハンナをよくキレさせる。性に対しては消極的で、とにかくは男性に慣れさせる事が課題。（ＣＶ／須本綾奈）
『ナヲ』……漂泊者で異教徒という、国内では最強の嫌われ者集団一行と旅をしている。仲間とはぐれてしまい、一座に同行させる事になったチビっ娘で、軽業と持前の陽気さですぐに一座の主戦力になる。原始共産主義（※注１）の中で育ったらしく「性行為は全て愛」と思っていて、ロリ体系だが意外な情熱テクニシャン。（ＣＶ／北都南）
『ウィニー』……ヒロインではないが、一座に居る妖精。詳細は不明。一応性欲はあるらしくサービスシーンもある。もちろん人間とはサイズが違いすぎるので、そっちのサービスは無い（笑）。
明るく希望を見いだそうとする「生きようとする者」がテーマなので、悲壮感はあるものの、なるべく楽しいイベント部分を取り入れている。
ＳＬＧ寄りのゲームを編集した感じで、ストーリーがはしょり気味。
一般向けイラストも手がける「すたじお実験室」のスタッフなので、ＣＧやパッケージがしっかりしている。そこに電脳が水をさしている。
余談だがスタッフロールのＳＰサンクスに、美少女マンガ化として大ブレイク中の「のら猫長屋」の名前があった。
サービスシーンのＣＧに迫力はあるが淡泊に終わる。ＳＭ的な物やレズに複数も入っていて多様。だが、汁物が無いのが個人的に大きなマイナス。「サーチ」を活用するといい。
全体的に時代に媚びていない作品で、好きな物を作った感じ。萌え文化全盛の今のゲームからすると萌え所が無いのが古さ、味か。
まあ、もう廃盤なので定価で買う人はいないだろうけど、電脳の作品を最初に定価で買った人はＤＶＤＰＧに見切りをつけそうだよな……。９８０円ならＯＫぐらい。高くて１５８０円でギリというあたりに思ってくれればいい。
ＣＶのおさらい『北条明日香』『藤村美樹』『須本綾奈』『北都南』
オススメ度……☆☆。
※注１＝「原始共産主義」。村単位で家族として共同生活する。村の娘はみんなのモノで、生まれた子供は「村の子」として村人全員で育てる。儒教が来日する以前の日本人もこの形式の生活をしていた。
０７／６／５
最終修正７／１１
原作『ＳＰＥＥＤ／すたじお実験室』
原画『舛館俊秀（古い漢字でませんでした）』
メーカー『電脳ＣＬＵＢ』
■女性フルボイス。アニメカット無し。パスワード。ＣＧモード （おまけ）。※ＰＳ２推奨（魅央屋的に）。
『存在さえ認められない階級社会の貧民達が脱国に夢を見る』
舞台は市民階級制が激しく根付く国。主人公は一番古い記憶がある頃には、大道芸人一座に居た捨子。毎日のように差別、迫害を受ける主人公達だが、それでも本当の家族のような一座の生活にそれなりの楽しささえ感じていた。
しかし、それも刹那の出来事。
一座を統率していた老人の死去。
「率土ノ浜、並ベテ家無キ者ノ住ムニ能ズ」
止めを刺すようなタイミングで発せられた国からの布告。
それでも主人公が新たな座長になり旅を続けてたが、親にも祖国にも捨てられた一行はすでに限界だった。残った一座四人は外国船での脱国を計画する。
なんとか三カ月内に出国出来るように話をつけたが、現実として旅芸人に稼げる金額ではない。
そこで、一座のリーダーから主人公に提案が出る。
老人のいた頃のように「お客」を取ろうと。
主人公は脱腸の思いで了承。家族のように付き合ってきた少女達を調教し調教され、客を手引く仕事に手を染める。
果たして、貧民である漂泊者一行に「幸せ」はやってくるのだろうか？
異世界モノ。ゲームは基本的に主人公の一人称だが、サービスシーンでは娘達の一人称になる事が多い。ストーリー中心のゲームで、馬車で町を移動しながら昼は公演、夜は娘達の躾と客取りが展開される。
攻略は簡単で、最初の選択でエンディングを迎えたい娘を選んで、客を取らせなければその娘のエンディングになる。もちろん全員が脱国するハーレム（トゥルー）エンドも用意されている。バッドエンドはあるものの、そっちに行く方が難しい。
一回のプレイはショートストーリー気味。電脳作品の御多分にもれずで、テキスト送りが、まぁ遅い。よって自分で文字送りする必要があるが、リモコンの耐久力重視のボタンを何百回も押すのは拷問に等しい。ＰＳ２推奨（個人的に）とはそういう事で、Ｒ１ボタンなら押すのに苦労はない。電脳のゲームはＰＳ２で、と覚えておこう。
一座のヒロイン紹介。
『イザベラ』……一座のリーダー格で、皆を引っ張っていく頼れる母親役。長身で巨乳と見栄えする大人の女性。主人公が物心ついた頃にはすでに一座にいた義姉的存在。再び客を取る事を提案して、主人公やメンバーにも客を取らすため性教育をほどこしたりもする。何かと身体を張った行動で一座を助けるが、あくまで生きる術であり裏で隠れて泣いているタイプである。（ＣＶ／北条明日香）
『ハンナ』……男勝りでざんばらショートカットの娘。孤児院出身。世渡りは心得ていて、客を取る事も処世術と割り切っている。スタイルも良く、露出度の高い黒皮衣装を纏っている。ただ身長は一番低く、他のメンバーに比べてボリュームに劣る事を気にしている。プレイをスポーツのように捕えていて、色気が無い事が修正点。 （ＣＶ／藤村美樹）
『リーン』……金髪メガネの三つ編み娘。市民階級出身者で、唯一中等部までの学歴を持っている。ポッチャリ系の気弱な娘。さらにはドジっ娘属性を持ち、ハンナをよくキレさせる。性に対しては消極的で、とにかくは男性に慣れさせる事が課題。（ＣＶ／須本綾奈）
『ナヲ』……漂泊者で異教徒という、国内では最強の嫌われ者集団一行と旅をしている。仲間とはぐれてしまい、一座に同行させる事になったチビっ娘で、軽業と持前の陽気さですぐに一座の主戦力になる。原始共産主義（※注１）の中で育ったらしく「性行為は全て愛」と思っていて、ロリ体系だが意外な情熱テクニシャン。（ＣＶ／北都南）
『ウィニー』……ヒロインではないが、一座に居る妖精。詳細は不明。一応性欲はあるらしくサービスシーンもある。もちろん人間とはサイズが違いすぎるので、そっちのサービスは無い（笑）。
明るく希望を見いだそうとする「生きようとする者」がテーマなので、悲壮感はあるものの、なるべく楽しいイベント部分を取り入れている。
ＳＬＧ寄りのゲームを編集した感じで、ストーリーがはしょり気味。
一般向けイラストも手がける「すたじお実験室」のスタッフなので、ＣＧやパッケージがしっかりしている。そこに電脳が水をさしている。
余談だがスタッフロールのＳＰサンクスに、美少女マンガ化として大ブレイク中の「のら猫長屋」の名前があった。
サービスシーンのＣＧに迫力はあるが淡泊に終わる。ＳＭ的な物やレズに複数も入っていて多様。だが、汁物が無いのが個人的に大きなマイナス。「サーチ」を活用するといい。
全体的に時代に媚びていない作品で、好きな物を作った感じ。萌え文化全盛の今のゲームからすると萌え所が無いのが古さ、味か。
まあ、もう廃盤なので定価で買う人はいないだろうけど、電脳の作品を最初に定価で買った人はＤＶＤＰＧに見切りをつけそうだよな……。９８０円ならＯＫぐらい。高くて１５８０円でギリというあたりに思ってくれればいい。
ＣＶのおさらい『北条明日香』『藤村美樹』『須本綾奈』『北都南』
オススメ度……☆☆。
※注１＝「原始共産主義」。村単位で家族として共同生活する。村の娘はみんなのモノで、生まれた子供は「村の子」として村人全員で育てる。儒教が来日する以前の日本人もこの形式の生活をしていた。
０７／６／５
最終修正７／１１
