魅央屋「DVD-PGの集まる店」

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●フォルトゥーナ ~ストーリーズAct.1~

2009年10月27日 | ☆3.5
図鑑No.145
●フォルトゥーナ ~ストーリーズAct.1~
原作『Zyx』
原画『武藤慶次(現・むとうけいじ)』
ブランド『ジックス』
製作協力『ainos』
主な属性『ファンタジーRPG風デジタルコミック/コミカルチック/ジャンケンバトル/動くCG』
■字幕なしの完全フルボイス。アニメ有り(デジタル)。メニュー有り。回想モード有り。


『DVDPGでファンタジーRPG?』


◆ストーリー。
 舞台はとある軍事国家。一定の年齢になると男子は徴兵され、軍属として国に忠誠を誓わないといけない。と、いっても基本的には戦争のない平和な時代であった。
 主人公もあと数日で成人とされる年齢に達し、軍におもむかなければならない身であったが、彼は悩んでいた。
 孤児として村に拾われ育てられた主人公には、この国の規律を押しつけられるのにたまらない違和感を感じ、納得がいかなかったのだ。
 そして出した結論。徴兵には応じず「自由人」となり、自分の出生をたどる旅に出る事を決意する。

「自由人」

 徴兵を拒否した非国民。国家反逆者。
 全てを投げ捨ててでも自由に生きる事を選んだ者達の総称。
 それは、生まれ故郷に家族、友達、人間としての地位や尊厳も含む、文字通りの全てを捨てて手に入れる自由。
 自由人の主な稼ぎは、傭兵や汚れ仕事。果ては盗賊に落ちるなど、結局武器を握る仕事しかない。
 主人公の住んでいる村は昔、自由人に救われた事があった。その時自分を助けてくれた自由人の男。主人公はまだ少年の頃に見た自由人が英雄像として憧れていたのかもしれない。
 自分の育ての親の村長は全てを理解し、主人公を送り出す。

 こうして、主人公は幼なじみでケンカ友達の少女の眼差しを背中に受けながら、故郷を捨てて、今「自由人」になる。




◇ポイントヒロイン紹介。

『レナ』・・・ジョブ「格闘家」。ピンクのポニーテール娘。主人公の幼なじみ。口より先に手が出るタイプ。
 オープニングでは、主人公にホレているが当の野郎は草食系という「健気な女の子」を演じる。
 しかし中盤あたりで主人公の後を追って旅に出る。
 素手での勝負なら大男もそうそう勝てる相手がいないというツワモノで、日常的に主人公を殴り蹴飛ばす日々を送っていた。
 メインヒロインだが「ACT.1」では、彼女の出番はほとんど無い。主人公との再会とアダルトシーンは下巻へ。

『リサ』・・・主人公が最初の町で出会う紺色ショートカットの少女。主人公が訪れた娼館で受付と雑用をしている女の子。
 最初は主人公を警戒していたが、最終的には「お兄ちゃん」呼ばわりするまでに心を開いてくれる。
 作品を通してアダルトシーンは無いが、後に最初のクエストの同行人となり、つなぎ(笑)のサービスシーンを展開する。
 バトルにも参加して、ポカポカパンチでモンスターと戦う。
 「何か」が起ころうとする度、都合よく気絶するヒロインチックな清純派(笑)。
 サブキャラのようでいて、実はラストあたりに再登場してストーリーに絡むメインキャラだったりする。

『アイカ』・・・黒髪ナデシコロングヘアーに肩から胸元まではだけた和服もどき装備の娼婦。
 リサのオススメで、あっちに疎い主人公が言われるままに指名した女性。という事で、最初の気合いの入ったデジタルアニメのアダルトシーンを担当。
 さらに、主人公に一目惚れして家のカギを渡し、以後、ちょっとした「ヒモ」のような状態になってしまう。

『ミランダ(他2名)』・・・娼館のオーナーで町のボスのような女。アイカが男(主人公)にうつつを抜かしている事にご立腹で、彼女を天井に吊るしていぢめてしまうという女王様。
 そこにさっそうと助けに来た主人公だったが、女性3人に押し倒されて逆に襲われる。で、4人で宴となる(笑)。

『レイチェル』・・・ジョブ「剣士」。緑の髪をショートカットに決めて、バスターソードに赤いアーマー装備と重戦士の女性。ただし、戦闘シーンは一切ない(笑)。
 初めての遭遇はアーマーも服も脱がされ触手モンスターに襲われている場面。主人公の初めてのバトルイベントになる。
 救出後、彼女はモンスターの体液により淫乱に錯乱して、主人公の股間に襲いかかる(爆)。
 彼女は洞窟に入った神殿の巫女一行が雇った護衛の一人。パワーストーンを取りに洞窟に入ったが、盗賊の襲撃に合い監禁されてしまったらしい。
 運良く逃げ出せた彼女だったが、盗賊の次はモンスターに捕まってしまったという、運があるのか無いのか……たぶん無いだろう微妙な人生を過ごす女。

『テス』・・・ジョブ「弓兵」。褐色の肌という変化球のエルフっ娘。レイチェルと同じく神殿の巫女一行に雇われ、盗賊から何とか逃げ出したが、ばったり出くわした主人公を賊と勘違いして命乞い。こっちの話も聞かずギャーギャーわめきちらして自ら脱ぎ出してしまう。一言でいうとアホ(爆)。
 根拠のない自身と虚勢が最大の武器で、腕っぷしは並程度だろう。
 褐色のエルフが白パン装備というシチュは、個人的に高ポイントで一押しのサブキャラ(笑)。

『エリス(他2名)』・・・ジョブ「巫女」。洞窟に入った三人の巫女の一人。オールバックの茶髪は主婦の様相である(笑)。
 盗賊に襲われた際、御宝のオーブを女性自身に隠して取れなくなってしまったという喜劇の人。
 それで、お約束的に主人公が取り出しているうちに、とろけてしまって雪崩式に……。
 すぐ後、その体験を訊いた他二名もたまらなくなり主人公が巫女三人に喰われる(爆)。
 「神殿のおつとめが出来るのは汚れを知らぬ乙女のみ」という事を揃って確信犯的に忘れていて、オーブと一緒にリサが御役目を押しつけられることに。

『シンシア』・・・ジョブ「白魔導士」。青髪のストレートロング真中分けと、額に巻いたアクセサリーが目立つメインキャラの一人。神官的な装備だが、別に位が高いワケではないみたい。だが「正体は何者?」っぽい雰囲気を醸しだす。
 ド天然でトロい性格と間延びした口調はインパクト大。相方であるアイナ(下記)とも漫才コンビのようなやりとりが繰り広げられる。アイナに首根っこをつかまれ強制連行される事が多く、マントや服の補修が大変らしい(笑)。
 実はテレパスの持ち主で超能力者でもある。周囲の人間の思考がわかってしまうので、彼女と付き合える人物はまれ。
 この上巻では後半のパーティーとなる。
 この世界では魔導士は、初体験の相手に自分の「属性魔力の種」を分け与える事が出来るらしい。彼女は主人公が今後「大きな仕事」をやりとげる人間だと予知して、力をさずける事を口実に夜這いを……。
 アダルトシーンは迫力の前戯からフィニッシュまでのスーパーデジタルフルアニメだ。

『アイナ』・・・ジョブ『黒魔導士』。赤いくせっ毛のショートカットの「やや」ツンデレ系。メインキャラの一人。腰にロングソード、片脚だけホットパンツのロングジーンズが特徴。ちなみに剣はあまり得意ではないらしい。
 テレパスのシンシアの相方をしているだけあって、裏表のない性格の持ち主。迷いの森でシンシアのオンボロリュックから落とした魔石(貴重品)を探していた所に、「米食うスズメ」のように魔石を拾いながら彼女達にたどりついた主人公を泥棒と毛嫌いしている。
 さらに魔力欲しさにシンシアと結託して彼女をゴーカン。当然彼女は激怒。パーティは解消されてしまうのだった。
 というあたりで今回は終わりの「つづく」。





 他にも野郎がいるけど、解説しても面白くないだろうので抜かした。ほぼ全員を説明したら、結構長いな。

 基本はストーリーの間に「ミニ迷路」「ジャンケンバトル」があるという感じ。ミニ迷路はテキトーに東西南北をシラミ潰しに移動していればゴールにつくので、メモするほどの苦はない。

 ジャンケンバトルはミッション性になっていて「10回以内に4回攻撃を当てろ」などのユルいものである。コマンドは「○アタック-△ガード-□マジック-エスケープ」となっており、序盤はマジックが無いので2択になる。エスケープはリセット機能で最初からやり直すコマンド。ゲームオーバーになっても即再開できるので気楽に出来る。
 基本的に一点に張ってダメならエスケープ(リセット)というパターンになる。攻撃とガードしか出来ない敵だったら、基本的に 「ガード(アタックのカウンター)」一点張っていれば間違いない。「10ターンで4回攻撃されたら負け」というミッションなら鉄板だが「10ターンで4回攻撃を当てろ」というミッションなら全部アタックに張ってても達成できる。
 ただ、ボス的なキャラが相手の時のミッションは「強烈な運のみの勝負」なので何度もリロードする事になる。ダメだと思ったらメニューで飛ばせるので、いらないストレスを溜めずにすむし。


 ストーリーはCGとドールで進行。一本道で分岐は無い。フルボイスで字幕は一切ナシ。「スクロールのぬめっとした感じ」を見ると昔やったイース3を思い出させられる。パソゲーだなぁという味。


 肝心なアダルトシーンは、CG枚数も多くてデジタルアニメも炸裂して破壊力バツグンである。回想モードでは全部で9シーンあるけど、そのうち7シーンにデジアニ有り。さらに、18禁OVAも顔負けのカット数5オーバーのデジタルアニメが2つもある。要するに一連の行為が全てアニメというスタッフ忙殺な内容。素晴らしい。
 ちなみにアニメはデジタルコミックがお家芸の「ainos」が協力している。


 まあ、いつも言っているけど、上下巻モノで上巻で飛ばすと「下巻で書くことなくなる」という事で、次のページは内容10分の1でお届けしまふ(笑)。



 総括。
 まあ、PGだけどゲーム性もあっていいんじゃね?
 メニューがあるのでスキップ可だし、コンティニューも楽。
 回想モードもあって実用としてもかなり便利。システムも文句ない。
 娯楽性と実用性が高ければ文句はないだろう。
 一点あるとすれば、ヒロインを攻略している雰囲気が無いところ。出会ってから愛しあうまでがスピーディーすぎる。ようするに「行きずりの愛のむなしさ」ってヤツですか?
 4800円(税別)。上下巻でイチマンエン超えというのは一つのラインだよな。これはマイナス要素ではある。まあ、今現在定価で売っている店は無いと思うが、私はメーカー希望価格と内容も重要視するので。
 あとは、この世界観が好きかどうかという問題だけだな。
 昔は美少女ゲーム界もドラゴンナイトとかファンタジーRPGブームで鎧を着た美少女が雑誌に蔓延していたが、最近は絶滅危惧種だし、存在価値はあると思うよ。



 オススメ度……☆☆☆+。(大当たり確立15%オーバー)


09/10/20(こないだの最強台風より雨降った!)





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