杉森神社の物語(令和編)東広島市河内町~癒しの風景

田舎で0から宮司をやってみたかったんです。好んで信じて楽しみながら奉仕をしています。

6月の日記10 全国の神社がなぜ神宮大麻を頒布するのか

2021-06-10 17:18:05 | 神職・宮司なるためのコーナー

6月10日

 

先日、神宮大麻全国頒布百五十周年記念「全国の神社がなぜ神宮大麻を頒布するのか」という冊子が送られてきました。

あくまでも神職用教本として、「本宗」について、頒布の歴史と意義、神宮の諸統計などが詳しく掲載されたもので、神職必須冊子ともいえます。

この冊子にはなかったのですが、小生なりに、なぜ神宮大麻を頒布するのかについて、別の視点を触れてみたいと思います。

その視点とは、神宮の祭祀です。当然のこととはいえ、

神宮大麻は、国家国民のチカラを継続していくために、日本人の衣食住という生活そのものに対して日本で一番丁重に神さまを祭り、最高に清めに清められた神様の恵みである」ことの理解を神職がもつことです。

神宮は、天皇陛下が国家国民全体の幸福を祈られるところです。

そのお祭りはどのようなお祭りかというと、それは、衣食住の生活に密接に関係するお祭りです。御利益なんて言葉が不敬になるような、只管に神様を称え、祈る、神宮祭祀職員による御奉仕があり、その数なんと年間1500回にも及ぶお祭りと歴史上62回にも及ぶ正遷宮が行われ、そのお祭りによって清めに清められつづけています。

『日本書紀』岩戸開きのときの祭祀について、天照大神が「この頃、人、多くもの請うと雖も、いまだ、かくいうことの麗しきはあらざるなり」と仰せられたあの祭祀が神宮の祭祀です。

衣食住のお祭りを通じて、神々へ感謝を申しあげるとともに、常に国家・天皇・国民の平安が祈られています。こうした継続したお祭りと感謝が神宮を清めに清めているので、お祭りそのものが「祓い」そのものともいえるのではないでしょうか。

清浄にこそ、神さまの神威が宿られます。

神宮大麻は昔、御祓い大麻といわれているのは、御祓いに重きを置いている証。(何度も重ねて祓いを行っていた)。神主に御祓いしてという一般の国民の常識は、御祓い大麻からきたのではないかとも思われます。

祓い続けて清浄を保つことこそ、神さまの御神威(恵み)が宿られるという信仰です。

まさに天照大御神は、伊邪那岐命の禊による清めの極致でご誕生になられます。

また、須佐之男命の悪い行い(罪穢れ)により、天照大御神が石屋戸にかくれられたとき、思兼命や多くの神々がおこなわれた祭りを通して天照大御神が再び神威を輝かされました。そして罪をなした須佐之男命は、祓を科せられ、追放され、災いがはらいやれたわけです。

このように神話において、清浄が重んじられていることがわかるし、清浄はお祭りによってより増していくと考えられてきました。

また、崇神期に世の中に疫病が流行りました。その状況を打破すべく、丁重なお祭りする場所を探して、結果、伊勢の地にお鎮りになられました。まさに国内が清められたともいえ、祓い清めにより神宮・天照大御神の御神威が高まるということであります。

神宮は、①日本の氏神で、②天照大御神の仰せにより、その子孫、天皇陛下が国家国民全体の幸福を祈られるところで、③日本人の衣食住という生活そのものに対して神さまを祭り、清めに清められたところ。

その神宮の御神徳を表徴しているのが神宮大麻。

・・・こんなありがたいお札だからこそ・・・ではないかと勝手ながら思っています。

こうしたことに理解がない神職は、当社にも天照大御神が祀られているから、あえて神宮大麻を祀らなくても、とか、当社のお札がでることの方が神社にも氏子にもいいので、神宮大麻頒布には消極的、とか、仄聞します。

最高至貴の神宮のお働きと、「神宮大麻」の有難さを、多くの方に知ってもらいたいものです。

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 6月 1日 午前10時 月次祭

 6月30日 午後2時 夏越の大祓

 7月1日 月次祭午前10時

 

 

 

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