天才 越美晴のラテン的哀愁

学生時代に聴いた、ラブ・ステップのサビ・メロディーというものが今も頭の中に残っていて、いつか、この曲の作者である越美晴の作品を聴こう思っていました。で、約２７年以上を経てようやく聴くことができました。

聴いてみて驚いたことは、BOSSA、SAMBA等のラテン調リズムとⅡ－Ⅴのサビや裏メロの使い方が抜群に上手く、もっと早い時期に聴いていればと、今さらながら後悔したというのが正直な感想です。まさに、あたしの好みの歌謡曲でいっぱいでした。

当時、シンガーソングライターの原田真二と比較され、女原田真二とか言われ憤慨したと、どこかのサイトで読みましたが、その彼女の気持ちが良く解りました。
だって、彼女の曲はどれも個性のある、素晴らしい曲ばかりであたしの好みから行けば、彼女の方が良いとなるのでねん（爆）。

セルジオ・メンデス風ピアノ・イントロで始まる、ラブステップのⅡ－Ｖのサビ・メロなんて本当素晴らしいですね。
また、父親がファゴット奏者、母親が声楽家で幼い頃からピアノに慣れ親しんだ彼女らしく、作る曲は秀作ばかりで、夢をみさせてという曲で、オペラやミュージカル的な歌唱の中、ラテン調リズムに載ったⅡ－Ⅴの裏メロなんて、素晴らしいセンスを感じさせます。
８３年に、当時所属していたレーベルと音楽的意向の食い違いでＲＣＡからＡＬＦＡに移籍して、細野さんのプロデュースでアルバムを出しましたが、細野さんが彼女の作品をやりたがる理由も解るような気がします。
Ｊ－ＰＯＰＳ界シンガーソングライター部門で、あたし的第１位は彼女ですね。

ＰＳ：ラブ・ステップの中で、「～街では噂のタネ」という一節があるんですが、このタネという箇所、ネの音の音程が上がるので、ちょっと、方言的なまりに聴こえるのが、また奥ゆかしい・・・（爆）。相も変わらずマイナー・ネタ、お後が宜しいようで・・・。