末吉洋文の平和研究室

帝塚山大学法学部で「国際法」や「平和学」を担当しています。

新聞社への要望

2006年02月28日 | 研究
学校へ。
会議もないオールフリーの日です。

新聞の切り抜きを日課としていますが、2日でもたまると大変なところ、先週末の研究合宿や昨日の映画、そして普通に日曜日をはさみましたので、今日だけではとても無理でした。
キープはしていますが、切ってもいないし、読んでもいません。
こればかりは人任せにはできないですから。

そんな日課に関して新聞社に要望があります。
ひとつは、切り抜いた記事にいちいち何時のどこの新聞社の何ページ目かを書き込みしなくても良いように、記事の末尾に小さく「○○新聞2006年2月○○日」と印字して欲しいということです。
中にはどうしても書き忘れとかが出てきてしまいますし、何よりも面倒なのです

二つ目は、コピーをする際の最大の大きさであるA3版よりも大きな記事は極力控えてほしいということです。
たまに素敵な特集があるのですが、その素晴らしい内容よりもコピーできないことに気がとられてしまいます。

とまあ、勝手なことを書きましたが、明日からはもう3月
2月は損した気分になるのは私だけでしょうか

昼ごはん はるさめヌードル
晩ごはん

ホテル・ルワンダ

2006年02月27日 | 平和
ついに「ホテル・ルワンダ」を見に行ってきました。
これだけは逃しちゃいかんと思っていたので、今日は学校で早朝2時間ほど仕事をしてから映画館へ。
何かと忙しい日ごろですが、今月のスケジュールとして既に予定に組み込んでいたのでした。

席が前の方だったのでただでさえ迫力があったのですが、それ以上に内容が濃かったです。
それでも思ったのは、あれだけの災難に遇いながらも生き延びたというホテル支配人の悪運の強さ。
まさに事実は小説よりも・・・の世界でした。
これは実話だったのです

国際法学者として、ルワンダ紛争については通り一遍の話は知っていたつもりでしたが、映画が伝えようとするメッセージを受け止めることができたかどうか・・・複雑な気持ちです。
きっとジェノサイドの現場ってあんな感じなのだろうか、いや、それともあれ以上の修羅場だったのだろうか・・・と、したくもない想像をしてしまいました。

ラジオから流れる虐殺を扇動する放送や、武力紛争法なんて知らねーよって感じのフツ族の民兵がコックローチ扱いのツチ族に迫ってくる映像などは実感のあるものでした。
人間の仕業なのか・・・人間はここまで堕ちてしまうのか・・・

最近の内戦における現実としては、国連や赤十字の要員でさえ攻撃対象になっているということも多々あるということですから、ルワンダだけではないということや現実はもっと凄惨なものであるのかもしれないということでしょう。

ソマリア紛争での平和強制の試みの失敗を起因とするルワンダへの不介入でしたが、現在ではResponsibility to protectという報告書がまとめられるなど、人道的介入をめぐる問題は少しずつ進展を見せています。
ただし、これも介入に利益を見出すかどうかという大国の意思に依拠せざるを得ない部分が大きいのです。

帰りは心斎橋のカメラのナニワのフォトギャラリーで開催されていたアフガニスタンの写真展へ。
明日で終了だったのでなんとか間に合いました。
ルワンダからアフガンへ。
土曜日はユニセフ兵庫支部でスーダンのお話を聞きに行く予定です。

現実は厳しいですな・・・。

昼ごはん パスタ
晩ごはん ラーメン

65億人

2006年02月26日 | 平和
今日は地元での憲法の講演会に行ってきました。
なかなか難しい問題で、場の空気も独特のものがありました。
平和主義、ということでは万人が一致するのだと思っていますが、平和の希求の仕方が問題なのですね。
具体的にどうしたらよいのか・・・方法はたくさんあるのです。

今日の先生は「米国は孤立し始めている」との言でしたが、イラク戦争で国際法を無視するなどした米国が他国から良いようには思われていないことと、米国が依然として大きな影響力を持っていることとは別の話。

東アジア共同体などにも話は行きましたが、机上の空論に終わらないよう気をつけなければなりません。

ところで今日は地球の人口が65億人を突破したとのニュースがありました。
今年は地球上で1秒間に平均4・1人が生まれ、1・8人が死亡している計算なのだそうです。
また、2045年には90億人をそれぞれ超えるという予測や2050年の日本は約9990万人と1億人を割り込み、順位も17位に下がるとの予測も。
儚(はかな)いではないですか。

だからこそ明日からの一日も大切にしようと新たに思い直したニュースでした。

昼ごはん ごはん 味噌汁
晩ごはん 刺身 ニンジンとセロリのスティックサラダ 芋焼酎

研究合宿 その2

2006年02月25日 | 平和
朝から勉強会でした。
非常に有益な報告を聞くことができました。

国際法と言っても、私が専門とする国際公法と国際私法とあるわけですが、後者についても勉強しなきゃなーと思いました。

帰りは駅前の土産物屋のおばあちゃんとの再会の約束を果たすことができました。
おばあちゃんの笑顔が印象的で、また来ようと思ったのでした。

帰りはドライブがてら送っていただきましたが、結構遠いところまで行っていたのだと実感。
疲れたー

昼ごはん 定食
晩ごはん ローストビーフ 野菜スティック

研究合宿 その1

2006年02月24日 | 平和
研究合宿で関西某所へ。
奈良から電車で2時間半ほど。
異国情緒はありませんでしたが、観光地に来たな、という感じはありました。

ホテルに到着すると、ロビーにセキセイインコが飼われており、懐かしく幼少の頃を思い出しました。
小生が幼稚園の時に実家で飼っていたのですが、死んじゃって大泣きしたことがありましたので・・・。

勉強の方は、知的財産法に関するものでしたが、これからますます注目される分野だと確信しました。
国際法や平和学の領域にも大きく係わってくるので今後は学際的な研究が発展していくのだと思います。

昼ごはん 釜飯
晩ごはん ホテルでの料理

教育ルネサンス

2006年02月23日 | 教育
今日も学校へ。
研究の調子と朝の目覚めとは相関関係があるようです。

実は毎日、上沼恵美子さんのお昼の料理番組を録画しているのですが、なかなか見る時間がありません。
家に帰ると報道ステーションというパターンがここ最近は多いからなのです。

読売新聞の教育ルネサンスシリーズは、大学ではなく初等教育に関する国語教育の内容になっています。
「深める 伝え合う力」と大事にはありますが、全国各地の学校で実施されている様々な取り組みが紹介されているのです。

例えば今日は「ごっご」の記事。
集団遊びを通じて相手を思いやる心を育てるというところに狙いがあるのですが、こうしたコミュニケーションの問題は実は大人の社会でも同じだったりするんだよな、と思った次第です。
子どもの世界だけではなく、なんだか日本における人間関係って昔と違うような気がしています。

話は少しそれましたが、大学でも学力低下といわれている昨今、国語力の向上にも力を入れなければいけません。
何らかの措置のつもりでコマを増やし、強制的に履修登録させても、結局は学生さんのやる気がなければ事態の改善につながりませんから、「楽しい」という要素もそこに加味しなければならないのです。

楽しく勉強できて、なおかつ自分の成長を感じることができれば良いのですが。

明日から研究合宿なので、今夜は予習タイムです。

昼ごはん 弁当 いわしの生姜煮 中華サラダ 白菜と水菜と豚肉の煮物
晩ごはん

相対評価と絶対評価

2006年02月22日 | 教育
今日は出張の報告書を書いたりなど、ちょっと時間をとられました。

トリノオリンピックを見る時間はないですが、それでも女子フィギュアだけはなんとか見ようと思っていました。
結局、睡魔に負けてしまい、コタツで寝てしまうということになってしまいましたが・・・(笑)。

日本国内での代表争いは激戦でしたが、国際レベルにおける大会でも多くの素晴らしい選手がいますね。

夏のオリンピックにはない感動が冬のオリンピックにはあり、楽しませてくれているのですが、ただひとつ納得いかない点があります。
それは、シンクロナイズドスイミングのように、芸術点というのは採点しようがないのではないか、ということです。
これはずーっと前から思っていました。

順位を決めなければならないこともなく、例えば○○点以上なら、金メダルを獲得できる人が何人いても構わないと思います。
相対評価すべきではないと思うのですけど、どうでしょうか。

素敵な演技を楽しませてくれた選手には惜しみなく金メダルをという制度は、決して金メダルの価値を貶めることにはならないと思います。
金メダルが1個だからこそ価値があるという意見も理解できますけどね。

ちなみに大学の成績も相対評価ではなく、絶対評価ですが、それは教育する側が学生ひとりひとりの努力をちゃんと評価しようという点で理に適った制度だと思っています。

昼ごはん パン トマトジュース
晩ごはん 会議の弁当

とんぼ帰り

2006年02月21日 | 研究
仕事が溜まっているので学校へとんぼ返り。
もう少しゆっくりしたかったのですが、そうも行きません。
18年度から我が法政策学部は二学科制への移行に伴う新カリキュラムの導入がありますし、学生さんたちの学習意欲を刺激し、資格試験対策なんかもしなければならないのです。

昔は資格試験とかって学生任せの放ったらかしだったのですが、今日ではそうは行きません。
4月からは怒涛の日々が待っているので、昨日の銀シャリをまた食べることができるよう頑張って行こうと思います。

今日は短いですが、仕事をしなければ。。。。

東海大学の知財セミナー

2006年02月20日 | 研究
東京虎ノ門にある霞ヶ関ビルで東海大学主催の「遺伝資源等の利用を巡る知財関連問題の進展と課題」に参加しました。

昼からの休憩10分という強行軍でしたが、やっぱこれからは知財だな、という思いを強くしました。
企業の実務家やアイヌ民族の方の報告を聞くことができたので良かったです。

研究会の先輩で東京の研究所に勤めているKさんも参加されており、セミナー後は楽しいひと時を過ごすことができました。
やはり一人酒よりも気心知れた相手と飲むのが最高でした。

小生は新橋あたりを考えていたのですが、今話題の表参道になりました。
町並みは関西にはない感じで、ちょっと路地に入ったところにあるブティックなんかが東京っぽさを醸し出していました。

入った店が「寅福」という店で、料理がとても美味しく、最後のほうは
(K先輩)「こぼしてるやん・・・」
(私)「へへへ・・・」
・・・おちょこも定まらない状態でしたが(笑)、大当たりの美味しいお店でした

ごはんは銀シャリで、他に何もいらないほどでした。
それもそのはず。
店の中にたくさんの竈(かまど)があり、それで厳選した素材を最高の技術で調理しているからなのです。
・・・米粒がこれほどまでに美味しかったとは・・・自分の中では今後のごはん食のあり方を再考中です。

ところが実は昼ごはんが最悪だったのでした。
舌に後遺症が残るほどの天重を霞ヶ関のリーマンたちと並んで一緒に食べたのです。
・・・関東は濃いんじゃーーーっ

国連憲章第99条

2006年02月19日 | 平和
今日は穏やかな日でした。

13日の産経新聞は、「ミャンマーは国際的脅威 国連総長、安保理で見解」というニュースがありました。

国連安全保障理事会で昨年12月の話らしいのですが、軍事政権による民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの自宅軟禁が続いているミャンマー情勢について初めて協議された際、アナン事務総長が、ミャンマーは国際平和と安全に対する脅威になり得るとの見解を示していたことが最近になって明らかとなったそうです。

制裁案を視野に入れた決議案の作成が模索されたそうですが、中国とロシアが反対している様子。
両国が反対するのは、国内問題に対する干渉を嫌ってのことに間違いありません。
人権問題なんかでも過敏な反応を見せますからね。

当時、安保理議長を務めたパリー英国連大使が「国際平和と安全の維持を脅かす恐れのある案件について、事務総長は安保理の注意を促すことができる」との国連憲章の条項にミャンマーが当てはまるかどうかただしたところ、アナン氏は「該当する」との立場を明確に示した、と記事にはあります。

より正確には、「事務総長は、国際の平和及び安全の維持を脅威すると認める事項について、安全保障理事会の注意を促すことができる。(The Secretary-General may bring to the attention of the Security Council any matter which in his opinion may threaten the maintenance of international peace and security.)」と規定する国連憲章第99条のことでして、事務総長がこの権限に該当する事態かどうかの判断や権限の発動があったかどうか自体、歴史的に曖昧な部分もあったわけです。
しかし、今回ははっきりと事務総長に対して質問がされ、それに回答がなされたという点で私にとっては大きなニュースであったわけです。

この99条が発動される場合というのは、安全保障理事会がなかなか事態に取り組もうとしない場合などになるのですが、問題へ関与するほどの国益を米国が見出してはいないでしょうから、事態の進展はないと思います。

ミャンマーでの民主化運動がうまく行われていたのであれば、今頃スー・チーさんを国連事務総長にという声もあったでしょうに・・・

昼ごはん ごはん 筍と玉葱とあおさの味噌汁 明太子 玉子焼き
晩ごはん