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中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

前問の類題。解説。

2008年04月09日 | 中学受験算数・解き方
子どもの数は、えんぴつ143本、ノート74冊、消しゴム120個から同じ数(余った分)を引いた数のどれも割ることができます。つまり公約数。
でも、いくつを引くのか分からないから、どの数の公約数になるのかも分かりません。
ではどうしましょう?
前問の類題なのですから、前問の解法を思い出して欲しいです。

前問の解説からの引用。
『1537と1961の最大公約数を求める問題。
この2つの数を割れる数は1961と1537の差の424も割れます。』

つまり、この問題でも、差の部分の公約数になるということです。
(実際の授業では、全問同様、線分図で説明します。)

余りの部分を引いても、各数の差には変わりないので
子どもの人数は、143-120=23と
120-74=46より
23と46の公約数となります。
1というのはあり得ないので
答えは23人です。


オリジナル問題(公約数を探す)。解説。

2008年03月11日 | 中学受験算数・解き方
1537と1961の最大公約数を求める問題。

この2つの数を割れる数は1961と1537の差の424も割れます。
この事は、線分図を使って考えるとすぐ理解できます。
実際の授業でこの方法で説明してあげたら、これまでの所
どの生徒も納得していました。

424は偶数なのでまず2で割ってみます。
以下、424の素因数分解。
424÷2=212
212÷2=106
106÷2=53
53は素数だから、これで終了。

因みに
1961÷53=37
1537÷53=29

ということで、最大公約数は53です。


桜蔭中学2008年算数3番・アプローチ3(答え)

2008年02月26日 | 中学受験算数・解き方
(1)の考え方
4回目のAを録画し始める前には、ACBCの1セットを合計3セット録画しているので、まずその時間を求めます。
(5分10秒+10秒+2分56秒+10秒)×3=25分18秒
この次に4回目のAが来ます。
ですから、1番短い場合は、これを超えた時間ということになります。
一番長い場合は、これにA1回分を足した分に少し欠けたということになります。
25分18秒+5分10秒=30分28秒
25分18秒より長く30分28秒より短かったという答えが求められます。
「~より長い」「~より短い」という、算数・数学での用語の使い方に注意してください。

(2)の考え方
AとBの1セットが一つの単位となります。
ここからがポイントです。
テープの長さを標準モードで使う時間で考えます。

Aを標準モードで録画するのに必要なテープは5分10秒分ですが、
2倍モードで録画するのに必要なテープは5分10秒÷2=2分35秒分です。

同様にBを標準モードで録画するに必要なテープは2分56秒分ですが、
2倍モードで録画するのに必要なテープは2分56秒÷2=1分28秒分です。

初めはAもBも標準で録画しますから、使うテープの長さは
5分10秒+2分56秒=8分6秒分
途中の1回は、Aは標準モード、Bは2倍モードで録画するので、使うテープの長さは
5分10秒+1分28秒=6分38秒分
その後はずっとAもBも2倍モードで録画するので、使うテープの長さは
2分35秒+1分28秒=4分3秒分

さあ、これで役者がそろいました。
いよいよ面積図にまとめましょう。
途中の変則的な回は1回だけですから、余った43秒と一緒に全体から引いてしまいましょう。
60分-(6分38秒+43秒)=52分39秒=3159秒

するとどうでしょう。
単なる「つるかめ算」になってしまいましたね。
1回分引きましたから、全体の回数が9回だということに注意!
後は、分数を使って「分」でまとめるか、
数は大きくなるけれど、整数で処理できる「秒」にまとめるか、
それは自由。
多分、「秒」にそろえた方が楽だと思うけれど。

図をアップするゆとりがないので式だけ示しておきます。
「秒」にまとめた式です。
両方とも標準で録画した回数の次の回から2倍モードでBを録画しましたから
486秒の回数が分かれば良いですね。
ですから、243秒にそろえます。(つるかめの大鉄則!)
243×9=2187
3159-2187=972
972÷(486-243)=4
4+1で
5回目のBからという答えが求められます。
やった~



桜蔭中学2008年算数3番・アプローチ2

2008年02月16日 | 中学受験算数・解き方
桜蔭のこの問題を考える前の大前提がありました。

それは次の問題にも共通していることです。

塾長のつぶやき(2008年2月6日)の1問

上記の問題はあえて校名を伏せていますが
名門中学の今年の入試問題です。

2つの問題の共通点はお分かりですか?

それは、時間を長さとして考えるということです。
これを使わないと、2問とも楽に解くことができません。
逆に言えば、時間を長さとして考えられれば
意外と簡単に解けてしまいます。

そして、この桜蔭の問題の(2)では、面積図でしたね。
AとBを1セットと考えるのですが、
それを分類するのでしたね。
一体いくつに分類できるのか?
それを前回お話しました。
答えは3つです。
その3つの条件から、面積図を作ります。

〔ヒント〕1セットの長さ×セット数=全体の長さ

さあ、次のアプローチは?

「え~、これで終わりかよ~

桜蔭中学2008年算数3番・アプローチ

2008年02月13日 | 中学受験算数・解き方
2月12日の問題をご覧になった方々、解き方はすぐ浮かびましたか?
天下の桜蔭中(関西圏の方には馴染みがない?)の問題ということで初めから難しいと思い込んでしまった方も少なくないのでは?
でも、よくお読みになってください。

少なくとも(1)はすんなり答えを出せたのではないでしょうか。
ただの時間の計算問題です。
ACBCで1セットと考え、これに何分何秒掛かるかを考えます。
4回目のAの途中で終わったということは何セット録画できたのでしょう?
そう、意外と簡単な問題ですよね。
ただし、「より長い」とか「より短い」という表現に注意する必要があります。

問題は(2)です。
このまま考えたのではゴチャゴチャしてしまいますから何らかの整理が必要です。
どう整理しましょう。
塾的な解法は、面積図を使う方法です。
面積図については、次のページを参照してください。

受験算数講座・面積図

でも、どんな面積図を書けば良いの?
そもそも、図を書く前に整理が必要です。
ここで、AとBを1つにまとめたセットを考え、これを分類する必要があります。
ではいくつに分類できるのでしょう?