日本百名山と同じように「日本百名谷」というのがあると教えてもらった。
九州本島には4つあって、その内の2つが宮崎県にある。
椎葉村にある「上の小屋谷」と西米良村にある「境谷」だ。
9月に上の小屋谷を1泊2日の沢中泊で遡行した。
9月15日(日)
椎葉村は宮崎県内とはいえ宮崎市内から3時間は掛かる最奥の地だ。
そんな秘境の谷に今回は、沢部メンバーのミドリマンさん、Kさん、自分の3人で向かった。
準備を済ませ、9時過ぎに車を停めた所から入渓地点に向けて出発した。今回は1泊分の荷物を背負っているので、沢登りにしては少々重めのザック。
林道を40分ほど歩くと入渓地点に着いた。ん?車がある。渓流釣り師の物と思われる車が数台停まっていた。林道入口には車止めの柵があったのにどうして・・・
10時5分入渓。水温は冷たなく沢登りの適温だ。
この青空とこの水温なら躊躇なく水に突っ込んでいける。
途中で渓流釣り師数組に出くわした。場を荒らさないようにひとこと言って巻いて先に進む。
しばらく進んだら沢登りらしい渓相に変わってきた。渓流釣り師もゴルジュを抜けてまで上って来ることはないだろう。
テクニカルな沢登りを要求されるような沢ではないが渓相が素晴らしく綺麗。まあ、今回の目的は沢で泊まって、焚き火して、飲み食いすることだからね。
ときどき現れる小滝の所だけが沢登りらし遡行
ザックが軽ければ登れる段差も1泊分の荷物が入ったザックでは上がれなかったりする。
そろそろ今夜のテン場を決めなきゃならないなとなった所で、軽く竿を出しながら進んで今夜の食料とする魚を調達する。
14時半、沢より一段高くて平らになっている適地を見つけた。今夜のテン場決定♪
この後はタープを張って寝床作ったり、薪を集めたり、魚の追加調達したり。
薪がシケっていてなかなか火が付かない。焚き火ができなければ服も乾かないし、食事もできないし、お湯割りの湯も沸かせないと言って必死になるミドリマンさん。
次回から緊急用に着火剤を共同装備に加えることに。
魚はヤマメとイワナを十分な量確保できた。
心配した焚き火も安心できるところまで焚き付いたし、どんだけ騒いでも誰にも迷惑の掛からない山奥で楽しい宴の時間
きつい思いをして担いできたことが報われる美味さ
ヤマメとイワナの食べ比べはヤマメの方が美味しいらしい。(バカ舌の自分には違いが分からない)
山奥で食べる食事にしては十分な御馳走だった。
9月16日(月・祝)
昨夜は心配していた虫の襲来もなくぐっすり眠れた。
8時に出発。今日は3時間ほどで谷を詰め上がって林道に出る予定。
昨日までの感じからして、ジャブジャブ歩いて遡って行くような沢が続くのかと思っていたら、意外にも登攀的な要素が多かった。
高巻きからの復帰に懸垂下降が必要な所もあったりして。
荷物を軽量化するため、ロープは置いて行こうかなんて言ってたけど、持って来ていて良かった。
ここは右、左、偵察した結果、左から。
もう一箇所、高巻きから滝の落ち口に向けて懸垂下降
2時間ほど遡行したところで最終目的地の大滝に着いた。高巻きやら懸垂やらで思っていた以上に楽しめて、時間がかかってしまった。
ここからは本流から分かれて支流へ。
林道に向けて登る支流の谷も荒れていてそこそこ手ごわかった。
最後の詰めの登りでヒイーヒイーもがいて、11時15分、ようやく林道に出た。
色々な遊びをしてる中で沢登りが一番面白いアクティビティだと思っているけど、これが沢中泊となるとさらに輪をかけて面白い。
これが今年の沢仕舞い。来年はもう一つの百名谷に行くかな。
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