と言っても、かなーり古い、ポータブルのキーボードをひいて練習しています。
因みに壊れかけ。(こんなんばっかり

ピアノは5歳の時から、9年くらい習っていました。
アップライトピアノは、実家に置いてあります。
母に文句を言われ続け、置きっぱなしです。
今の家に置くことはできますが、現実的に色々大変です。
「売っちまえ!」とも思ったのですが、このピアノはその当時ではまだ珍しい、
マホガニー調の艶出し、ブラウンのアップライトピアノ。
私の大好きな祖父が買ってくれた、思い出のピアノなのです。
なかなかいい音が出る良いピアノだと、
中村紘子さんのピアノを調律していた方に、褒めてもらったピアノです。
このピアノで、毎日2時間、頭を掻きむしり、髪を振り乱し、母にしばかれ、泣きじゃくり、指に呪いのうなり声をあげ、
時には鼻血を出しながら、(本当に出してた)
華やかさ、楽しさとは無縁の、練習をしていました。
自身の夢がピアニストだったこともあり、かなり上を目指して本格的に習っていました。
小学校6年生の終わり頃に事故にあい、
骨の歪みの後遺症が、成長期と重なり、ペダルが踏めなくなってしまいました。
ちょうど思春期とも重なり、思い返せば人生初の大きな挫折が、このピアノを諦めたことかな。
あのまま音楽の道に行っていたなら、また人生ががらりと変わっていたと思いますが、
美術の道を選んだ今の人生も、良い出会いに恵まれて最高にハッピーだと、
日々仲良くしてくれる皆さんに感謝しています

ピアノを買ってくれた祖父は、私が違う進路に進むことを報告した数日後に、
急死しました。
私の報告を笑顔でうなずいて「なんでもいいから」と、頭をなでなでしてくれた事が忘れられません。
そんな苦い思い出のあるピアノ。
子供に遊ばせるためにひっぱり出してきたキーボードをひいてみたら、
体が覚えていたというか、指がなんとなくでも、動くではありませんか

おお




昔ひいた曲も、泣きながら読んだ譜面も、昨日のことのように思い出される・・・・
「良かった、私まだボケてない

と、いい気になって、復活を夢見て、自分の力を過大評価しまくって、何十年ぶりに譜面を買いました。

泣く子も黙る大天才、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」

これなら子供も知っている曲だからね。
譜面読んでみて、思った。
・・・・そうだった、忘れてた、この人、変態やった。
まさに、「無謀な復活」
本当にどうしたんんだ?なんでコレ選んだんだ?本気か??と、自分を問い詰めても、後の祭り。
音遊びの達人の曲に、私の指は鍵盤上で、まるで生まれたての小鹿が、今まさに立とうとするような、
がくがく・・・・ぶるぶる・・・・へなへな・・・・よろよろ・・・・・
震えまくりの微妙な動き・・・・
または、「アルプスの少女 ハイジ」のクライマックス、
「ハイジ、私、立てたわ」
「クララが立った~ クララが立った~」
そう、クララの震える足のような、か弱い指の運び・・・・
ぷるぷるぷる・・・・・
そんな私の様子を思い浮かべながら、良かったら聞いてください。
私の目指す完成形はこれです。
へへへ。いつになることやら・・・・期待しないでくださいませ。
さらさらーっと、弾かれてますが、うげ~と思うような音の入り方、跳び方、指運び、
まさに天才が作った曲です。