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木ノ脇道元 ブログ

フルート奏者木ノ脇道元

久しぶりに更新

2011-04-26 14:47:10 | Weblog
前回の投稿、震災前日の3月10日ですね。

震災の当日は、僕はある若手打楽器奏者デュオの演奏会に行くつもりで楽しみにしていたのですが、ご存知の通りの事態になってしまいました。


改めて、東日本大震災で被災された方達にお見舞い申し上げると同時に、亡くなられたあまりにも多くの方々のご冥福をお祈りします。

報道されている、莫大な数のそこなわれた命のひとうひとつに日常のドラマがあり、思考と感情を織り上げている魂があったことを思うと張り裂けそうな気持ちになります。

私のように音楽を生業とするものは、こんなとき苦い無力感を噛み締めるほかありません。

東京藝術大学の年度始めの面談で、フルート専攻の学生たちの前でこんな風に話しました。

「それでも、音楽は単なる『ぜいたく品』ではなく、聴こえてこない時も意識の底に脈々と流れているものなのです。人が本当に優しい気持ちになったときにだけ姿を現す妖精達のように。
 
今は妖精が姿を見せるときではないのかもしれません。

音楽史の枠組みを越えて、始まりもなく、終わりもなく精神に内在して流れる音楽が、聴き手とプレーヤーの間で共有され、芸術として成立するのが、いかに儚い瞬間なのか今回の災害から教わることも出来るのです。

過酷な現実からの一瞬の解放-飛翔になるような音楽を紡ぐ音楽家になってください」


                                  と。

  実際は即興で話したので、こんなにまとまった言葉にはなりませんでしたがw

そして学生たちへのメッセージを踏まえ、厳粛な気持ちを新たにして、予定していた6月3日(金)の「木ノ脇道元作品演奏会」予定通り行います。

 詳細、別投稿します。



ジュリエットコラージュ終了

2011-03-10 07:48:00 | Weblog
兵庫芸術文化センターでの「ジュリエットコラージュ」無事終わりました。

来てくれた方々、ありがとうございました。

5年前から回を重ねている演目ですが、読み手の中島朋子さんが回を重ねるにつれ上手くなるのがわかって興味深いです。

また、演奏しているこちらも、いわば「恋する女性の諸相」とでもいうべきこの「ジュリエットコラージュ」に毎回新しい発見があるのが楽しいです。

遠くない将来に再演、決まるのを祈りたいとおもいます。

BS

2011-02-28 15:46:32 | Weblog
今日はNHKで録音作業でした。
「BSアーカイヴス」という番組のオープニング-エンディングテーマだそうです。

4月からの放送だそうです。

 うちはBS観れません ToT

本番

2011-02-27 10:44:26 | Weblog
Workers Unionの本番無事終了しました。
ピアノの川崎さんのおうちが作業服の卸しをされてるってことだったので、このような姿での演奏になりました。





演奏は大成功だったといえるんじゃないでしょうか。
楽譜を作り直す大変な作業をやった甲斐がありました!
聞く人それぞれがさまざまな「叫び」を聞き取ってくれたようでした。


次の予告編

 3月9日。兵庫県の兵庫芸術文化センターで笠松泰洋さん作曲の「ジュリエットコラージュ」に出演します。

共演は女優の中島朋子さん、チェロ安田謙一郎さん、ピアノ荒尾岳児さん
6年前からあちこちでやってる演目ですが、一緒にやってると回を重ねるごとに中島さんのジュリエットが自由に変貌する姿が楽しめます。

Workers Union その2

2011-02-22 19:48:14 | Weblog


2月26日日大芸術学部での「ワーカーズユニオン」のリハーサル佳境に入ってきました。

フラストレーションに満ち満ちたスリリングな音楽で、あるときは混乱状態のようでもあり、またあるときはみんなで異口同音に何事かを訴えて叫んでいるようでもあります。

お楽しみに。

トワイライトスクール

2011-02-15 21:36:27 | Weblog
5年位前から、1年に一回程度ですが山梨学院大学付属小学校が開いてる「トワイライトスクール」に公開レッスンに赴いています。
トワイライトスクールとは公立の小学校で言うところの「学童保育」みたいなもんですが、もっと本格的な課外活動に近いもので、スポーツから音楽まで幅広い選択が出来るようになってます。

 5年前から参加してる子もいて体も演奏も成長のあとを見せてくれましたよ。



Workers Union

2011-01-24 15:39:33 | Weblog

今年に入ってまず興味深い演奏は、2月26日日大芸術学部音楽小ホールで演奏予定の
「世界に開く窓」というコンサートの中の、「Workers Union」という曲でしょう。

オランダのルイ・アンドリーセンは実験的な現代音楽の作曲家で、しばしば政治的なメッセージを持つ作品で知られます。
「政治的」とはいっても、明確に彼自身のスタンスを表明するというより、意味深なタイトルとテンションの高い不思議な音響から、聴く人がそれぞれの立場から多義的に受け取ることの出来るメッセージ、というのに近いです。

この「Workers Union」で特徴的なのは、楽器編成も音も不確定だということ。
メンバー全員が同じ譜面(リズムと大体の音の高さが指定されている)をもとに演奏します。




・スケールや古典的な音形をつかってはいけない。
・不協和で半音階的で、しばしば攻撃的な演奏にせよ。

等の極めて短い注意書きだけがあり。あとは演奏家に委ねられています。

今回はエレキ・ベース、ピアノ、テナーサックス、アルトフルート、E♭クラリネットという編成を選びました。

現在、演奏のたたき台になる試案を練ってるところです。

リハーサル始まったら、また報告しようと思います。

初青森

2011-01-21 20:33:30 | Weblog
30年来の友人からの招聘で青森の航空自衛隊音楽隊に指導に行きましたよ。




初めての青森はとにかく寒かったですが、20年ぶりに旧交を温めることが出来てうれしかったです。