「M3」と言われると知る限りでもこの戦車達と装甲車が浮かぶわけで、随分おおらかな番号体系だったようだ。こう見ると、やっと本気の迷彩っぽくなったのはM3大からか。
フランス、砂漠と戦車を使い切ってしまった英国に貸与された大小M3達、いずれも好意を持って受け取られたようである。小さい方が早い時期に貸与され、ハニー戦車と呼ばれ便利重宝されたそうで、戦線が北西ヨーロッパに移り戦車としては陳腐化しても後継たちは偵察、装甲輸送車として愛用されたとの事。それに引き換え大きい方はアフリカでは一時使われたが、雑用には向かぬ体格だったのか早々とM4に変わってしまった。でも、ひと時は狐の天敵だったそうだ。
いずれもアカデミー製。どっちもタミヤの往年のキットしか無かったので発売当初は嬉しかった。同社らしく、見えなくなるところまで再現されているので持ち重りがする製品。組み立てに問題はないが、がっしりした成型なので所々厚いのが気になるので作り変えてある。小型の方、サンドスカートのそれも気になってプラ板に変えたが、薄くした分幅が狭くなるのを見落としてしまい、ちょっと悔しい。もっともフェンダーにスペーサーを貼って成型なんて結構大変なのでそっちで挫折したかもしれないから結果オーライなのかな。尚、M3軽戦車を作るときはオスプレーから出ているザローガさんの模型製作参考書が非常に役に立つ。
大きいM3の方は、ほとんど見えなくなる戦車の中身を充実してくれるより英国陸軍砂漠仕様の特徴である外側の雑物を部品化して欲しかった。工具の積み方も違っているのだが、この辺も反映してないし、と文句は出るものの、これも変な格好筆頭級の車両なので私のお気に入りだ。ただし、ちょっと仕上げが埃っぽかったと反省。実際、塗り替えたら砂かけろという指示も有ったようで当時の写真ではこの位艶なし、ぱさぱさなのだが模型としてはちと汚いね。