池田 悟≪作曲家≫のArabesque

・・・深くしなやかに・・・(音源リンクしてます)

トリップ

2006-01-08 | 家族・子供の頃

帰省すると、そこは幼少のころから大学に入るまで過ごした土地。いつも2~3時間歩いて回ります。
幼児の頃の借家、最初の持ち家、道路が通るために立ち退き、その間住んだ2つ目の借家、そして現在の実家。全部で4箇所に住みました。
…いや4歳の時、弟の出産・肺炎併発のため、近所に親戚もなかったので当時の幼稚園の先生が自発的に僕を引き取って下さり、数ヶ月居ついてしまったので、5箇所です。

元日の夕方も、まず最初の借家に向かいました。粗末な家でしたが2階建てにリフォームされ、現存しています。起伏に富んだ地域で、その地区に入るには必ず、ある坂を上ります。両側に逞しい根っこを露出させた木々が鬱蒼と生い茂り、トンネルを成している中をカーブしていく急な坂…幼稚園に通うルートでした。その借家に向かう途中、お世話になった幼稚園の先生宅の場所があります(そのご夫婦は他界し、今は新たに2軒の家が建ってます)。隣の公民館が幼稚園に行く際の集合場所でした。待っている間、他の子に倣って登ったは良いものの、怖くて下りられなくなり大泣きした火の見やぐらは、もうありませんでした。

慣れ親しんだ場所を20年後、30年後に訪れるのは、普通の旅行とは全く違います。歩くほどに記憶が蘇り、30年前のその場所に戻ったような錯覚に陥ります。
ちょうど帰省の直前作曲していたのが、常識の裏をかくトリップしたような場面だったので、実際に日常からトリップし、帰省したことは、作曲の内容をリアルに体現しているような感覚でした。
思いを馳せるのは、過去ばかりではありません。両親とお参りしたお墓は、両親がご先祖様と自分たちのために新設した墓です。車の中で「この道を曲がるとすぐよ」と、母は道順を教えてくれました。

2日の夕方は高校の同窓会に初めて参加しました。同期生が社長をしている韮山の反射炉付属?山小屋風居酒屋で、客は僕たちだけでした。焼肉をつつきながら、ネットの掲示板で交流した方々とじかにお会いできたり、それ以外の方とも再会でき、「26年もの」の友人こそ、最高の美酒でした。もっともっと寝かせたら、どんなになるのでしょう?
~寝たきり、なんてだめよ~生きててね~



最新の画像もっと見る

コメントを投稿