池田 悟≪作曲家≫のArabesque

・・・深くしなやかに・・・(音源リンクしてます)

サントリー芸術財団「作曲家の個展2011-三輪眞弘」

2011-10-02 | レビュー/作曲

サントリー芸術財団「作曲家の個展2011-三輪眞弘」をサントリーホールで聴く。
指揮:野平一郎/管弦楽:東京都交響楽団/ガムランアンサンブル:マルガ・サリ

1) 村松ギヤ・エンジンによるボレロ (2003)
宇宙の法則を思わせる周期的なカオス。
カスタネットとタンバリン、ゴングが最後まで規則的なリズムを刻み続け、弦のクラスターがうねりながらある音に収束しそうになるや否やカオスに戻る。延々とその連続。
10分後、全音音階のゆったりとしたホルン、独奏トランペットのファンファーレ、ショスタコーヴィチの交響曲「レニングラード」のスネアドラムが加わる。全28分。

2) 愛の賛歌―ガムランアンサンブルのための (2007)
ガムランのA dur風の音列と重低音のゴングを背景に二胡のごく控えめな単旋律が穏やかに続く中、男女の踊り手が風にそよぐ葦のように踊り始める。
9分後、金属鍵盤打楽器のユニゾンが強音で加わり徐々に弱まる。途中、歌も入る。全22分。
この2曲は副交感神経を刺激し、アンビエント音楽以上に癒された。

3) 「永遠の光・・」"Lux aeterna luceat eis, Machina" オーケストラとCDプレーヤーのための (2011)
一人の打楽器奏者がマラカスと鈴を4:3のリズムで刻み続ける。小型のCDプレーヤーから民謡のこぶしを激しくデフォルメしたノイズの様な音が流れる。
やがてオケの音が微かに聞こえ始めるが、実はCDの音であり、オケは16分間何もしない。死の世界か!
しかしその後はCDのオーケストラ音と同じ、ライヒのミニマル音楽風のパルスを約20分間オケが演奏する。この冗長が前半の緊張を無に帰した。全40分。
(写真:ホール外での別のイベント)



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2 コメント

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こんばんは。いつもお世話になっております。 (norisuke)
2011-10-13 23:52:31
すてきな演奏会だったようですね。

東京都交響楽団の演奏会には3年前に
一度だけ足を運んだことがあります。

野平一郎さんは指揮者というよりも
作曲家ですね。

あ、今月のレッスンですが、
27日(木)でお願いいたします。
返信する
norisukeさん、 (I)
2011-10-14 00:53:10
こちらこそいつもありがとうございます。
27日(木)、了承しました。
お待ちします。
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