![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/f3/0c659b538771134e3423347cd5b83091.jpg)
市川拓司 「そのときは彼によろしく」
現代のおとぎ話。
それはつまり、「私の紅茶」ではなかった。
「『いま、会いにゆきます』の著者による最高のロマンチック・ファンタジー!」と、西加奈子さんの紹介文が背表紙に印刷されていた。
ピュアな愛の世界。
ケーキバイキングのように、甘い甘い世界だった。
「死」というものは、身を切り裂かれるような永遠の別離ではなく「いつかまた会える」暫しの別れ。眠ること、夢を見ることと同じと、言われているように感じた。胡蝶の夢のように、現実世界と夢(死)の世界の境が曖昧な、たゆたう感覚で読了。水の中の水草になったような気分だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます