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塩田武士 「雪の香り」
京都の寺院やお祭りの描写を織り込みながら、謎めいた女性と、彼女を真っ直ぐに思う新聞記者の物語が展開される。作者自らが実際に経験した出来事を回想しているかのように、リアルに構築された物語に引き込まれた。
自分の意思だけではどうにも変えられない、不運に翻弄されてしまう人生もあるよね…
でもどこかに相談することはできなかったのかなあ。
それこそ、恭平に。
沢山の神社のおまじないをしたり祈りを捧げたりお祭りに参加したりしていたけれど、繰り返し繰り返し穢れを払い赦しを乞おうとしていたように、最後まで読んだ今は思える。
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