シスコシステムズは2011年度の事業戦略説明会を開催し、新たな経営スローガンである「Ignite Japan」
を発表しました。
「Ignite」には火をつけるという意味があり、今年8月に就任した平井康文社長によれば、
「ネットワークセントリックなソリューションを通して、日本の社会、経済、環境のイノベーションを加速させていく」
という意図を込めた言葉だそうです。
具体的な経営戦略としては、「ボーダレスネットワーク(ネットワーク機器事業)」
「サービスプロバイダ/IP/NGN」「データセンター/仮想化」「コラボレーション/ビデオ」
というこの4つを基幹アーキテクチャと位置づけ、その各分野でビジネスを推進していく考えだそうです。
更に、今後注力していく分野としてクラウドと、次世代送電網であるスマートグリッドを拡張した、スマートコネクテッドコミュニティを挙げています。これは交通網、医療や教育の各機関、住宅や商業施設などをネットワークで結合しサービスを提供するというものです。
IP網を4番目の社会インフラと考えていることから、ネットワークに限らずに事業を通じて社会全体に進出することが予想されています。
また、シスコ社にて先行導入され、年内にリリースが予定されているCisco Quadについても紹介されました。
こちらはソーシャル・ネットワーキング・サービスの仕組みをビジネスユースに応用しているのが特徴で、
YouTubeのような動画コミュニケーション、Twitterのようなコメントの時系列順表示、
Facebookのような自分のプロファイル画面の作成、という機能が搭載される予定です。
今回の事業戦略が、日本国内における暗い世相を払拭するきっかけのひとつになってくれることを期待しています。