ダイバーシティと女性管理職・女性営業職のスマーディーです。
今週のテーマは「女性管理職を『信頼』しよう」です。
本日は第1回。硬いテーマから入ります。
さて今年になってちょうど1ヶ月、この間2回「ゲゼルシャフトとゲマインシャフト」が話題になりました。はて、どこかで聞いたことのあるような?そこで調べました。
「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」は社会学の黎明期、ドイツの学者テンニースが発表した類型論です。
この説によると、社会は2種類に分類されるとあります。
類型は現代になってさまざまな種類が出ています。
ここではテンニエースの理論と、他の2つの考察をもとにしています。
ゲマインシャフトとゲゼルシャフトは社会を2つに大きく分けています。
もともとは、村社会と都市社会を類型するものでしたが、現代国家の人々の多くは、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトに同時に存在するといえます。
(1)ゲマインシャフト・・<共同体>・・安心社会
①典型:家族、地域社会、趣味の会
②機会コスト:小
③不確実性
周囲の他者を知っているので、そもそも不確実性が低い
④信頼関係の種類
個別的信頼によるコミットメント関係
(見知らぬ人は信頼しない)
⑤目的:構成員の居心地の良さ
⑥尺度:固さ(結束感・仲間意識)
⑦理想:公平感・安心感
(2)ゲゼルシャフト・・<機能体>・・信頼社会
①典型:企業・官公庁・軍隊
②機会コスト:大
③不確実性:未知の他者が多く、不確実性が高い
④信頼関係の種類
一般的信頼による「信頼」関係
(見知らぬ人にも開かれた「信頼」)
⑤目的:外部目的の達成
⑥尺度:強さ(目的達成力)
⑦理想:最小費用で最大効果
(参考図書、引用図書:「社会学の古典理論」(三隅一人編著、勁草出版)、「組織の盛衰」(堺屋太一著、PHP研究所)
高度成長期、日本は官民こぞって意図的に<機能体>の中に<共同体>のしくみをつくり、「家族」のように扱ってきました。
(実際私がかつて勤務していた会社では、ある女性社員は部長から「うちのお嫁さん」と呼ばれていました!)
本来の共同体維持のためには、男性は外で仕事、女性は家を守る、という役割を与えられました。
戦後の日本には効果的かつ必要な手法であったから、経済成長という実を得ました。
しかし、高度成長が止まりもはや組織は「家族」ではいられなくなった。しくみを少しずつ壊しだした。
本来的意味の「共同体」だけの暮らしを嫌った女性たちが静かな反乱を起こし、少子化など新たな問題に発展した。
これまでのやり方がどうもうまく行かないと戸惑い、不安になる。
そこに現在の混沌とした状態があるのではないでしょうか。
しかし、今、これまでの高度成長時代の手法は通じないが、違うやり方があるはずだ、気づきだした組織や人がいると私には思えます。
【第2回に続く】
第1回の前提をもとに本題「女性管理職を『信頼』しよう」に入ります。
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