EMOというミュートメーカーのHush-Hush Mute(ハッシュハッシュミュート)を買いました。プラスチック素材のカップミュートです。
肝心の音色ですが、いかにもプラスティックが鳴っている音色で、やはりチープ感は否めません。このミュートはプラクティスミュートとも使えるということで買ったのですが、更に防音性能を高めようと思い、ウレタンの吸音材をドーナッツ状にカットし、
このようにカップ内部に入れました。
すると、柔らかくてとても心地よい音色になりました。
カップ内部に吸音材をギュッと押し込んでしまうと少し窮屈な音色になってしまうので、発泡ウレタン内部の空気層を潰さないようにふわふわな状態をキープするようにしてカップに優しく盛り付けるようにするととても心地よい音色になります。
ベルとの幅はコレくらいがベストです。
吸音材を入れることで大変心地よい音色のカップミュートになりました。ただ、このミュートの最大の欠点として低音がかなり鳴らし辛いです。特に低いGは全く音が鳴りません。なので、低いBbから下の音はほぼ演奏不能と考えた方が良いです。ではなぜこんな粗悪なミュートを買ってしまったのかというと、オランダの世界的ジャズ・トロンボーン奏者バート・ファン・リールさんのYouTube動画を観たからなんですねー。
2005年にバート・ファン・リールさんが初来日された時のライブとクリニックを聴きに行った時、超人的な演奏技術とその人柄に惹かれ大ファンになりました。その大好きなバートさんが自宅での練習でこのミュート使われているとのことで、思わず買ってしまいました。
EMOというミュートメーカーはどこの国の会社なのか知りませんが、色使いが独特ですよねー。白+青+赤の組み合わせというのはなかなか凄いカラーセンスです。なんとなく東欧かロシアっぽいセンスですね。
プラスチック素材のチープ感、非常に雑な造り、音色もチープ、低音は鳴らない、なのに価格はそれなりに普通のミュートを変わらない値段。なので、演奏用カップミュートとしてはあまりお勧め出来ません。バートさんのように自宅でのアドリブフレーズ練習目的での使用なら良さそうです。テナートロンボーンでのアドリブ演奏では低音はほとんど使わないので。
いずれにしても可動式カップミュートならデニスウィックの方が断然良い製品かと思います。