あのかどを曲がって

自分のこと、家族のこと、思いつくままに綴っていきます

相手が誰でも

2005-12-04 15:33:48 | 
海の誘拐されそうになった話は、空の話がきっかけでした。
その空の体験がちょいといい話なので、それも書いておこうと思います。
(だって、うちの子みんな補導されそうな子ばっかりに思われそうで・・・)

先日夜中に家に向かって自転車で帰る途中の出来事。
前を蛇行しながら進む車いすを発見。
近づいてみると電動車いすの障害者だった。
左足でレバーを操作している。

何でこんな夜中にひとりでいるんや?
迷子になってはるんと違うんか?
心配になった空は声をかけたそうです。

「大丈夫ですか~?」
車いすの男性はちらっと空を見たものの、何も言わずに先を急ぎます。
それをじっと見送る空。
でもあんまりにも心配だったのでこっそりと後をつけました。
ついていくうちに車いすの後ろに文字盤があるのを発見!
「これを使って話をしはる人なんや~。」と思った空。
もう一度「すいません。」と声をかけ、その文字盤を取り上げました。
文字盤には「耳は聞こえます。普通に喋ってください。喋れません。文字盤を左足のところに持っていってください。」と書いてあり、その通りに文字盤を左足のところに持っていき、もう一度「大丈夫ですか?ひとりで帰れるんですか?」と声をかけました。
車いすの男性はゆっくりと左足で文字盤を指していきます。
「あ・り・が・と・う」
「ひとりで帰れますか?」
「は・い」
話が通じて安心した空は文字盤を車いすの後ろに戻してさよならと見送ったそうです。

小さいころから障害者の知人がいっぱいいた我が家のこどもたちは相手が車いすに乗った障害者でも物怖じしません。
中でも空は言語障害のきつい人の言葉を聞き取るのが得意という特技があります。
慣れた私たちでも「え?もういっぺん言うて。」と聞き返すところをすんなり聞き取ってみんなをびっくりさせたこともあります。
でも、こんな特技何かの役に立つのかな~?(笑)
もしも社会に出てどこかの窓口に座ることがあったら、言語障害のきついお客さんが殺到するかもしれへんな~。

相手がどんな人でも分け隔てなく接するようにと言葉では言わないまでも、自分からそのようにして見せてきたつもりの私。
某ファーストフード店でバイト中の海もお年寄りや聴覚障害のお客さんで何度も来てくれる人は私のレジを選んで並んでくれると言います。
先日も外国から日本にやってきているお客さんが「もうすぐアメリカに帰ります。」とおしゃったので「残念ですね。さびしくなります。」と言ったら「あなたには親切にしてもらった。」とレジ前で号泣され、ハグされちゃったそうです。

こういった話を聞くとちょっと嬉しいです。
できは悪いけれど気持ちの優しい子に育ってくれたらいいな~。
「生きてるだけで丸儲け」それぞれ人を押しのけずに自分の幸せを掴み取っておくれ~♪